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まるや八丁味噌

[蔵訪問記録]

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八丁味噌とは
愛知県 岡崎市の岡崎城から西へ八丁(約870メートル)の距離にある八帖町で
大豆と塩のみを原料に二夏二冬の歳月をかけて
杉の木桶の中でじっくり熟成して作られます。
蔵内に生息する自然の酵母・乳酸菌の働きで
大豆から旨味成分を自然に引き出して八丁味噌特有の香りやつやを造り出しているそうです。

味噌企業としては最も古い歴史をもつのが八丁味噌です。

※『八丁味噌』は江戸時代から現 岡崎市八帖町の2社(まるや八丁味噌とカクキュー八丁味噌)が
 継続して使用している商標です。

ちなみに
赤だし味噌は
八丁味噌に米糀みそを合わせて
甘さのバランスをとった調合味噌のことをいいます。

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仕込んだ後の桶は
敢えて洗わずに菌を残したまま乾燥させることで桶を長持ちさせることができると。
そしてまた仕込む前に洗い使用するそうです。
そしてこの桶を作れる職人さんは。。。。
日本にあと一人。。
若手で
継承しに修行に行かれている方が少しいらっしゃるようではありますが。。

お酒や醤油、酢など醸造系全般の大きな問題であります。

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大正15年に新調された桶。
思わず触ってしまう。
そして歴史のパワーをいただく。

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重石400〜500個
重さにして3〜4トンを超す重石を円錐状に積んだ
高さ2メートル以上、直径2メートルほどの巨大な杉桶。
何度見ても美しいバランス。
そして
重石3,4トン 中身のお味噌が6トン 合計9〜10トンに耐える桶が凄い!!

そしてこちらが、酢飯屋・suido cafe で使わせていただいている
特別な八丁味噌『神水仕込 -かんずいじこみ-』です。
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原料は
大豆:三河産 フクユタカ 愛知県西尾のマルミファームさんの協力を得て育てられた大粒一等大豆を100%使用。
仕込水:岡崎市 保久町神水にある柴田酒造場の井戸水。硬度の極めて低い軟水を輸送して使用。
天日塩:和歌山県の洗滌天日塩
そして、豆こうじ。

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この特別な八丁味噌は年間1桶限定醸造!!

酢飯屋店頭でも数量限定で販売させていただいております。


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昔も今も、八丁味噌は木桶に水分を少なく仕込み、職人の手により一つ一つ重石を積み上げる。
そして
二夏二冬(約2年)じっくり寝かせることで、大豆の旨味をのがさない。
その間に人の手は一切入らない。
自然の摂理に従い、完成するのが 硬い味噌 『八丁味噌』。
日本の味噌のルーツとも言われる豆味噌。
一般的な味噌に比べると、時間がかかっているのと、水分含有量が少ない。
熟成期間が長いため色が濃く、辛口と思われがちですが、
実は塩分が比較的低く塩気は穏やか。
塩分は約10%
長熟による旨味、酸味、渋味、苦味がバランスよく混ざった深い味わいが魅力です。

さらに、まるやさんは
有機が一般的に認知されていなかった、
1980年代から有機大豆を使った八丁味噌を作っています。
・アメリカ有機食品認定機関 OCIA
・ヨーロッパ有機認証機関 ECOCERT
・厳しい食品規律を持つユダヤ教の Kosher(コーシャ)
これらの認証をいち早く得て、
日本でJASの制度が出来た時には、すでに世界中で多くの実績を作っていたという素晴らしさ。

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積み師さんの芸術的作品の数々。
一人前になるまでは、一度も積ませてもらえず
ただただ、下から親方に石を渡すだけの日々だとか。
修行を重ねた石積み職人は、先人が残したこの技法を引き継ぎます。


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八と丁を交互に枠組んでデザインされた まるや八丁味噌さんのロゴ。

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大人が味噌の上に立ってもズブズブと埋まることなく、
しっかりと立てる程の硬さ。


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重石のまわりに塩蓋をすることで雑菌の侵入を防いでいます。

矢作川の舟運と旧東海道が交わる水陸交通の要所として栄え、
江戸時代には船着き場・塩座(塩の専売)があり、
舟運を利用して大豆や塩を調達し味噌の出荷をしていたそうです。
矢作川の伏流水も良質で八丁味噌作りの条件が揃っています。
旧東海道に立ち、目を瞑ると
妄想ながらも色々と歴史が見えてきてとても力のある土地に感じました。

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左:酢飯屋 岡田大介 中:まるや八丁味噌 石原友保 社長室長さま 右:角谷文治郎商店 角谷文子さん


【まるや八丁味噌】さん
愛知県岡崎市八帖町往還通52
0564-22-0222
http://www.8miso.co.jp


少し(ざっくりとですみません)
《まるや八丁味噌さんの歴史》にも触れておきます。

1337年:始祖 弥治右エ門が現岡崎市八帖町に醸造を始める
1560年:戦国時代、桶狭間の合戦にて徳川軍の『戦陣にぎり』と称し、八丁味噌が徳川家康の兵食となる
1603年:江戸幕府開府。東海道を通る大名行列・お伊勢参りにより、全国へとその名が知られる
1942年:第二次世界大戦による統制令により八丁味噌の生産は一時中止
1950年:統制令解除により生産再開
1956年:八丁味噌に米こうじ味噌を合わせた調合味噌『赤だし八丁』を発売
1968年:アメリカへ八丁味噌の輸出を始める
1969年:イギリスなど欧州へ、その後オーストラリア、ニュージーランドへ八丁味噌を輸出
    (現在では世界25カ国以上に、『Hatcho Miso』の商品名で輸出されている)
1987年:アメリカ有機食品認定機関OCIAの認証取得


《八丁味噌の製造工程》
大豆精選
 ↓
水洗
 ↓
浸漬
 ↓
水切
 ↓
蒸煮
 ↓
冷却
 ↓
大豆麹を木桶に仕込む
 ↓
混合
 ↓
仕込
 ↓
ピラミッド型石積
 ↓
二夏二冬熟成

大桶の中に職人が入り、均し、踏み固め、また均す。
この作業が八丁味噌造りの基礎となる。
余分な空気を抜き、職人技で石積みの土台を作る。
その上に一つ一つ積み上げていく。
『石には顔がある』と職人は言う。
『乗せる』と『積む』は違うんだ。と。