________________________________
【第12回書と俳句と季語ランチ会 picnic in summer2014】
二〇一四年八月十七日 於 酢飯屋(江戸川橋)
小石川植物園
《季語ランチ》
酢飯屋特製「季語お弁当 ~picnic version~」
煮穴子
トマトの酢漬け
茄子の揚げ浸し
胡瓜の浅漬け
《俳句》
夏料理透明なものたち口に入れ 衣衣
蟬しぐれ細道の向こうに人のあり 衣衣
万緑や見知らぬ人と会釈する 衣衣
売店で打ちあけ話とチョコアイス 衣衣
哀しみは温室の中秋暑し 衣衣
友とゐて友と話さず蝉しぐれ 楢
まなざしは夏蝶を射る力なく 楢
緑陰や休符のごとく歩み止め 楢
白き身を切り割け柔肌穴子かな 理香
蝉時雨芝踏む足も露に濡れ 理香
今週も頑張ったからアイスクリーム 理香
待ちわびて木陰に広げる夏料理 理香
風鈴や指で揺らして指さみし 楢
幼子や日傘閉ぢたり開ひたり 楢
夕立は夜まつりへの扉なり 万里子
うとうととせみしぐれに夢を見る 万里子
ラヂオから聞こえる夏の音日記 万里子
幼子が親を離れて夏の風 誠
口一杯頬張る茄子の可笑しさよ 誠
緑陰や佇むだけの老夫婦 誠
ワンセグで白球追いし晩夏かな 誠
めし処一人夏虫と戯れる 尚大
夏料理助手席指定の運び屋ぞ 尚大
涼しさや目にも舌にも響くなり 尚大
箸でもてしだれる茄子の実の重さ 正徳
木漏れ日と穴子が残す小骨かな 正徳
重箱を両手で開けて秋近し 正徳
重箱の穴子と私のピクニック 正徳
あなご喰む葉の間に覗く白い雲 大輔
夏の果炎える小径の無限かな 大輔
蟬時雨風凪ぐ庭の時止まる 大輔
山滴る稜線の人影も濃く 大輔
蟻たかる蟬の亡骸胡瓜噛む 大輔
______________________________
【第11回 書と俳句と季語ランチ会】
二〇一四年五月三日
《季語ランチ》
馬鹿貝と分葱のヌタ
桜海老と春菊の野蒜炒め
海苔の味噌汁
《俳句》
3色のだんごにゆだねる春の思ひ出 万里子
主を立てて一歩退きたる分葱かな 誠
向かいあい馬鹿貝を噛む昼下がり 大輔
春菊の字を書くリズム噛むリズム 理香
味噌汁に溶け込む海苔の香友の声 理香
_______________________________
【第10回 書と俳句と季語ランチ会】
二〇一四年二月十一日
《季語ランチ》
新海苔雑炊
北寄貝焼き
ブロッコリーの味噌汁
生姜葛湯
《俳句》
黄はいづれ緑になりぬブロッコリィ 衣衣
椀に咲くみどりの花よブロッコリ 楢
味噌の海に浮かぶ縁島ブロッコリイ 万里子
歳経ても舌は忘れぬ雑煮かな 理香
小気味よく歯音も楽し北寄貝 理香
深い海延ばした海苔の軽さかな 本多
新海苔を四等分する同世代 異儀田
____________________________
【第9回 書と俳句と季語ランチ会】
二〇一三年十一月三日
《季語ランチ》
秋のきのこの炊き込みご飯
浅漬け大根
芋煮汁
さつまいも菓子(大きな房付き干し葡萄添え)
《俳句》
にんげんのひとりにふたつの茸かな 衣衣
くれなゐにグラデーションのあるりんごかな 衣衣
秋到来栗づくしに頬ゆるむ 衣衣
黒葡萄聖句一節あるやうに 楢
ほくほくと香と音味わう夜長かな 万里子
あの人の耳この人も茸かな 由美
芋菓子の角溶けとなりの話し声 由美
あばかれて全てなくなる石榴かな 由美
芋けんぴ砕く音のみ響きけり 正徳
直角を守る芋けんぴの甘さ 正徳
毛を生やし悠々寝そべる薩摩芋 正徳
新米の研ぐ音やさしく指のひえ 理香
瀬戸内の旅の香りのぶどうかな 理香
ぴの意味を想いつつまむ芋けんぴ 誠
_____________________
【第8回 書と俳句と季語ランチ会】
二〇一三年七月二〇日
《季語ランチ》
アナゴ丼
冷や汁
ice labo「夏の思い出のアイスクリーム」
7月の白いアイス ~海辺のそよかぜ~
9月の秋色アイス ~金木犀の香り~
《俳句》
短夜やオリーブ白に溶けきれず 衣衣
夏料理くずしたる脚ゆうるりと 楢
氷菓とけますます眠くなりにけり 楢
アイスとは初恋前の恋心 万里子
匙用意されて私の氷菓かな 由美
冷汁の仕上げに落とす夏の雹 由美
青紫蘇とワインの氷菓弾む声 理香
サイダーの泡を見つめる白いセーラー 理香
生きていた証の穴子の小骨かな 本多
しばらくは氷菓を掬う匙の音 本多
新しいアイスクリームに頬(ほほ)落とす 竹内
初体験舌もとまどう氷菓かな 異儀田
____________________
【第7回 書と俳句と季語ランチ会】
二〇一三年四月二〇日
《季語ランチ》
桜湯
独活と若布と蛍烏賊のぬた和え
鱒寿司
浅利の味噌汁
《俳句》
たましいの色に似てゐる独活の白 衣衣
鱒寿司や箸にほろほろこぼれたる 楢
鱒寿司の酢飯屋ランチで笑顔咲く 尚大
鱒の寿し新たな友と舌鼓 理香
ほたるいか磯の香りに君を想う 理香
______________________
【第6回 書と俳句と季語ランチ会】
二〇一三年一月二十七日
《季語ランチ》
鰤大根
葱と牡蠣のオイル漬け
白菜の塩麹漬け
蕪の味噌汁
炊きたてご飯
《俳句》
蕪透けて味噌汁の中の永遠 衣衣
白菜は天使の羽でできてます 衣衣
屠蘇傾けうまきこととは熱いこと 楢
葱に断面図のありてお椀かな 楢
故郷の山稜に似た牡蠣の殻 本多正徳
伊予柑をうまく剥けない君といて 霞
ねぎはくさいだいこんのどけしうららかし 霞
牡蠣殻をさすって感じる表裏 異儀田
酢飯屋で苦手な牡蠣を克服す 尚大
_____________________
【第5回 書と俳句と季語ランチ会】
二〇一二年十月十四日
《季語ランチ》
鮭ときのこのホイル焼き
さつま芋の味噌汁
浅漬け
新米
葡萄
《俳句》
鮭の皮食んで忘れる浮世かな 衣衣
完璧な明るさでゐる葡萄かな 衣衣
葡萄甘し遠くへ行く方法 衣衣
指輪光らせ黒葡萄選りてゐる 伊吹
木犀に米炊く香りまじるかな 楢
浅漬のカリリモグモグシャクシャクリ 霞
日光を蓄え甘し葡萄かな 本多
新米の耳を澄まして味をきく 本多
包まれて焼かれし鮭の身の朱き 本多
新米を目に近づけて白い闇 異儀田
浅漬を噛みくだく音リズミカル 異儀田
ふれて知る蜜でぬれたる甘藷かな いわさき
新米の肺いっぱいに閉じ込めり いわさき
あと一句作って飲もうひやおろし 竹内
______________________
【第4回 書と俳句と季語ランチ会】
二〇一二年七月七日
《季語ランチ》
鯵丼
茄子の揚げ浸し
夏野菜の冷汁
ミニかき氷
ビール、ラムネ
《俳句》
ラムネ玉大事なものは触れられず 衣衣
七夕の笹あふれだすカフェの窓 伊吹
かき氷とかして明日は日曜日 楢
赤黄青とみどりのかき氷 万里子
水羊羹羊が三匹隠れてる まさのり
書けません水羊羹は書けません たけうち
雨上がり工場の街にうなぎの香 ゆみ
枝豆のつるり飛び込む腫れし喉 ゆみ
午後の五時夜を待ちわび呑む冷酒 誠
__________________________
【第3回 書と俳句と季語ランチ会】
二〇一二年四月八日
《季語ランチ》
鰆の刺身
鳴門のわかめと菜の花
茗荷
山葵
釜揚げ蛍烏賊
_________________________________
【第2回 書と俳句と季語ランチ会】
二〇一二年一月十五日
《季語ランチ》
お屠蘇
鰰の干物
切干大根の炊込ご飯
納豆汁
柚子どらやき
《俳句》
鰰が見つめる空の青さかな 衣衣
屠蘇うけて笑うあなたは耳赤く 藍子
柚子どらや短き午睡したくなり 伊吹
屠蘇酒あけすっかり全部忘れました 楢
屠蘇酒かな星の後ろを観たような 楢
喉奥に福運びたるお屠蘇かな 異儀田
柚子の皮食べれるものだと確信す 山宇
新年の伸びたる餅に笑ひあり 初
はたはたと大口開けて笑ひをり 初
飴色の屠蘇の甘みぞ夢心地 初
福沸ゆげの行く末じっとみる 初
屠蘇ふくみコートの襟をひきあげて 初
_________________________
【第1回 書と俳句と季語ランチ会】
二〇一一年十一月二十三日
《季語ランチ》
秋鮭の西京みそ焼
生秋刀魚の塩糀和え
柿
《俳句》
うをの字を空に放てり初秋刀魚 衣衣
秋灯や酢飯屋の寿司川の橋 楢
梢からひょいと顔出す秋刀魚かな 異儀田
脂浮くサーモンピンクに唾をのむ 異儀田
________________________
【書と俳句の会】picnic in SUMMER2014
女子3人で俳句のzine(流通にのらない手作りの雑誌)を作る『hi→(ハイ)』。
朝の爽やかな時間に墨と筆できもちよく書道をする『朝書の会』。
ふたつの共催イベント、第12弾のお知らせです。
みんな一度は体験したことがある俳句と書道。続けているひとは少ないかも。
でも、大人として改めて向きあう「詠み」「書き」は素敵な遊びになるんです。
今回のテーマは<夏のピクニック>。
◇朝は、江戸川橋にあるお寿司屋の「酢飯屋」さんを会場にして、
開け放した窓から夏の空気を感じ、墨の香りを吸いこみ、夏休み気分で書を作品にします。
心地よい時間をお過ごしください。
◇午後はお店を出て移動!
小石川植物園まで足を延ばし、「酢飯屋」さんの『季語お弁当~ピクニックversion~』を食べ、
さんぽしながら句を作ります。緑いっぱいの夏の季語を楽しみましょう。
◇俳句、書、お弁当、おさんぽ。五感をつかって夏を味わう一日を過ごしましょう!
◆日時/2014年8月17日(日)
【書の会】: 9:00~11:00(定員16名)
移動:11:15頃~11:50頃
【ランチ】:12:00~13:00
【句の会】:13:00~15:00(定員12名)
※「季語お弁当」は、完全紹介制の鮨屋である「酢飯屋」さんに作っていただきます。
お弁当形式で、皆で取り分けていただきます。
※雨や猛暑の場合、近所の「白山交流館」でお弁当をいただきます。
※当日の交通費や入園料はお客様ご負担とさせていただきます。
◆会場/酢飯屋(有楽町線江戸川橋 4番出口から徒歩三分)
◆季語お弁当メニュー/煮穴子・トマトの酢漬け・茄子の揚げ浸し・胡瓜の浅漬け
◆参加費/A:書の会のみ 3,240円
B:書の会+お弁当 4,320円
C:句の会のみ 1,620円
D:お弁当+句の会 2,700円
E:全てに参加 5,400円
※すべて税込価格での表示とさせていただきます。
※書道道具をお持ちでない方:レンタル代として別途500円いただきます。
◆お申込・お問い合わせ/
●「お名前」
●「当日のご連絡先」
●「参加希望(A~E)のどれか」
●「書道道具レンタルの有無」
を明記のうえ、
shotohaiku@gmail.comまでご連絡ください。
お申込は先着順とさせていただきます。8月11日(月)〆切。