寿司・酢飯屋

魚道を極める『ブリ』 presented by 【Fのさかな × のと島クラシカタ研究所】 ~海にまつわる社会科体験学~〜2022.01.30(日)

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【魚道を極める】
2022年1月29日
今回のテーマ魚は『鰤(ブリ)』

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【Fのさかな × のと島クラシカタ研究所】のコラボレーションツアー企画になります。


当日の様子は動画でもご覧いただけます。

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今回の会場は石川県七尾市
能登島にある『おにゆりの里』です。

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元々幼稚園だった建物らしく、周りの景色もほのぼのとしています。

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広いお部屋は見るだけでテンションが上がりますね。

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明るい入り口

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お庭をのぞくと、パラパラと雪が降り出しました。

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本日の座学はこちら
元幼稚園のカワイイお部屋です。

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今回も講師をつとめさせていただきました。
寿司作家 岡田大介です。

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ブリ講座の風景

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黒板があるだけで、一気に講師感がでます。

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資料として使わせていただいているのは、
日本を代表するハイクオリティフリーペーパー
【Fのさかな】です。

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日本各地から能登まで魚道を学びにご参加くださった皆様や地元からご参加の方々

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かゆいところに手が届くほどに
テーマの魚について十分勉強できるほどの情報が【Fのさかな】には掲載されています。
そこにさらに肉付けをしていくように、僕の知識や経験を組み合わせてお話させていただきました。

座学が終わり、休憩を挟んで
次は、解剖学です。

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こちらが今日の厨房です。

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今回のテーマ魚『ブリ』と記念撮影

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ご参加の皆様にも
同じように記念撮影していただくだけでなく、
10kg弱ほどのブリの重さを体感していただきました。

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尻ビレと

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背ビレを先に切り外していきます。

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先に切っておくことで、その後の作業効率が高まります。

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次にウロコ引きをしていきます。

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尻尾側から頭側にかけて、
ウロコをとる時と同じ方向に
厚さ1mmもないウロコの部分だけを、すき引きしていきます。

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頭と胸ビレの付け根あたりまで

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他の魚のように、ウロコ取り(道具)や包丁でガシガシとウロコを取ることもできますが

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ブリなどの柔らかい身質の魚には、身に伝わるダメージが強過ぎるので、

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こうしてそうっと包丁でウロコだけを引いていくほうが

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身にダメージを与えずに、鮮度を長持ちさせることができます。

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上身(うわみ)が終わったら、ひっくり返して下身(したみ)もウロコ引きしていきます。

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最初に取ったヒレや、引いたウロコはこのような感じです。

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ウロコ引きは、手間のかかる作業ですが大きなメリットがあります。
ウロコ引きをすれば、ウロコも飛び散らないので、綺麗な仕事にもなります。
これが寿司屋の仕事の一つです。

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そもそもどうしてウロコを引くのか?
ウロコがあると食べた時の口当たりが悪かったり、
保管時もウロコがあると無いとでは、魚の表面に付着している菌数が変わってきます。
ウロコには雑菌も多く含まれているので、出来ればウロコを取った状態で保管しておいたほうが
衛生的です。

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こちらがウロコを引く前のブリ

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こちらがウロコ引き後のブリ

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こちらは、内臓を傷つけずに腹を開いて取り出す方法です。
内臓は腹の中に入っているので、
魚の腹を上に向けると、重力で内臓が下がり
ほんの少しですが、腹身と内臓の間に空間を作ることができます。

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肛門から包丁の刃先を入れて腹を切る際は
包丁の角度と立て過ぎず、刃先を極力寝かせることで
内臓を切らずに腹身だけを切ることができます。
もし、魚を横にして腹を切っていたら、
腹身に寄ってきている内臓を切ってしまうことになります。

※今回は、内臓を綺麗に取り除き、観察し、食べるために解剖という形でこのやり方をしていますが、
内臓を処分する場合など、内臓を傷つけても問題無い場合は
魚を横向きのまま腹を開いてもOKです。

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腹を切り開いたら、内臓をそっと取り出していきます。

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ブリの心臓

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ブリのエラ

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ブリの胃袋や幽門水、肝臓、腎臓、胆嚢などを取り出し
頭、カマを切り分けて、胴体を三枚おろしにして
じっくり観察していきます。
これが魚道(さかなどう)です。

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この後は、ブリと地元の野菜類、
能登伝統野菜の中島菜や
加賀野菜の加賀れんこんなどを組み合わせて
料理家の樋口直哉氏も一緒にブリ料理をして
みんなでブリだらけのお食事会です。

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お寿司ももちろん握らせていただきます!

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昨年作られた、能登島の伝統的なブリの保存食
『巻きブリ』と春菊のサラダ

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ごまブリ

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ブリの胃袋で酢モツ

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ブリのカルパッチョ

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酢殺しされないように、食べる直前にレモンを搾る樋口さん

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能登島の風花ファームさんの大根おろし食べ比べ
一番手前の赤と白が『紅三太(べにさんた)』
紫色が『能登むすめ』
緑が『ビタミン大根』
黄色が『青首大根』の青いとこ
白が『青首大根』の白いとこ

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というのも、
能登のブリの食べ方のスタンダードに
大根おろしと一味唐辛子で食べるというのがあるからです。

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藁焼きにしたブリの握り寿司にビタミン大根と一味とうがらし

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藁焼きしたブリの握り寿司に5色の大根おろし全部のせ

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甘味辛味が微妙に違うそれぞれ

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ブリの幽門水の山椒煮

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珍味の中の珍味です。

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ブリの心臓の刺身
(濃い赤い部分は心房、周りが白く内側が赤い部分は動脈球)

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ブリの脊髄(せきずい)の塩ゼリー

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ブリの卵のかぶら寿司こうじ和えと
ブリのかぶら寿司

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おまけのサバのかぶら寿司

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ブリのカマ焼き

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ブリ骨(コツ)スープ

能登の色々な日本酒とともにブリ三昧の宴を楽しみました。
ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

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今夜の宿は会場の『おにゆりの里』のすぐお隣り。
こちらの【さわだ旅館】さんです。

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ロビー

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入り口で大きなお人形がお出迎えしてくれます。
雰囲気ありますねー。

参加者の一人で釣り好きのSさんと夜な夜な飲みながら釣り談義。
温泉に浸かって、疲れを癒やし、
翌朝。

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朝食

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赤ムツの塩焼き

白飯が美味し過ぎて、3杯おかわりできるほどなのですが、
早めのランチの予定があるので、1杯で我慢!!

朝食を終えて早々に
今回の魚道のオプションでもある
究極の保存食と言われる能登の『巻きブリ』作りをしました。

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材料はこちら。
塩漬けにされたブリ、塩ブリと呼ばれています。
3週間弱塩漬けしているもの。

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巻きぶりは、仕込んだあとに数ヶ月間、影干しするのでブリから脂も出てくるので
まずはフィルムで包んでいきます。

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ピッチリと。

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それを新聞紙で包みます

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こんな感じで、変な記事が表にこないように^^;

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それを藁(わら)で包みます。

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解けないように仮結び

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縄でキツく縛り上げていきます

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途中、吊るす用に輪っかを組みます

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無事、完成しました!

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半年後、完成が楽しみです。

こだわり

自分達が使う食材や道具などは、可能な限り現地に足を運び、
五感で確かめる。自分達で作れるものは作る、獲れるものは獲りに行く。
『本質』の定義は『原点』だと考えております。