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ほっけ・ホッケ・Pleurogrammus azonus

[すし・sushi料理海の生き物釣り・Fishing]

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動物界
脊索動物門
脊椎動物亜門
条鰭綱
カサゴ目
アイナメ科
ホッケ亜科
ホッケ属
ホッケ

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実はホッケも出世魚!
ホッケは成長にしたがって、
アオボッケ、ロウソクボッケ、マボッケ、ネボッケと呼び名が変わります。

10月〜12月頃 産卵された卵の卵径は2.5〜3mm
孵化して、12月〜3月頃は体長が1〜3cmになります。
4月〜9月頃にかけて、体長4〜16cmくらいになったホッケの幼魚を「アオボッケ」と呼び、
この時期は表層で生活しています。
魚偏に花という漢字の由来はこのアオボッケからきています。
海の表層でホッケの幼魚が群れる際、体色がコバルト(Co)のような鮮やかな美しい青緑色の花のように見えることからです。
表層生活を過ぎて10月〜3月頃、
体長18〜22cmくらいになり、水深100m前後の大陸棚上で
群れを作るホッケをロウソクボッケ(ローソクボッケ)と呼びます。

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今回3月中旬に釣ったこのホッケは、
ちょうどこの「ロウソクボッケ」サイズ(体長18〜22cm)でした。
このサイズのホッケの体色は、背部が茶褐色から黄褐色のまだら模様で腹部は黄白色をしています。

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水深70mほどの海の、水深20m付近でこの日は多く当たりました。(津軽海峡)

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その後は、底生生活が基本となるホッケですが

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水深70mほどの海の、水深60m付近に仕掛けを落とすと

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3月〜6月頃に沿岸に接岸し、1歳になったホッケが盛んにエサをとる
「ハルボッケ」サイズ(体長23〜25cm)も良く釣れました。(津軽海峡)

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7月以降、体長25cm以上になると
未成魚〜成魚に成長し、産卵期に向けての体の準備が整ってきます。

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ちなみに、
成魚となり、岩礁域に定着し体長35cm以上になったホッケは
「ネボッケ」と呼ばれます。
大きくなると定着性が強くなることがうかがえます。

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産卵期は、北海道では9月から12月中旬ころです。
繁殖期になるとオスは、婚姻色(全体が白っぽく、頭頂と尾ビレの先に「婚姻斑」という黒っぽい模様が現れる)になり縄張りを持ち、メスに求愛運動をし、岩礁域の窪みなど潮通しのよい場所(縄張り)に産卵させ、産卵後はオスが卵を保護します。
(※婚姻色のホッケはいつかの機会に撮影できたらと思います。)
産卵は16℃程度で開始され至適水温は13℃です。
孵化するまでは、オスが餌も食べずに保護し続けます。

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ホッケの成長ごとの記録を残すためにも、
今後もそれぞれ成長過程でのホッケを少しずつ撮影に行きたいと思います。

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ホッケは分布や産卵期の違いから、4つのグループ(系群)に分けられると考えられています。
・ユーラシア大陸東岸の沿海州沿岸に分布する「沿海州系群」
・襟裳岬西岸から南部千島、羅臼沿岸にかけての「羅臼~太平洋系群」
・道南日本海から道南太平洋および本州沿岸にかけての「道南~本州系群」
・オホーツク海から道北日本海にかけての「北部日本海~オホーツク系群」(通称:道北系ホッケ)
稚内水産試験場では、網走水産試験場と共同で、「道北系ホッケ」について調査研究が行なわれています。

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今回のホッケは津軽海峡で釣ったものなので
「道南~本州系群」 (通称道南系ホッケ)です。

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ホッケの体は、細長い紡錘形をしています。

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背ビレは、途中で深くくびれておらず、繋がっています。

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尾ビレは、やや深く二股に分かれています。

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最大で体長60cm前後にまで達する個体もいます。
早いものでは体長25cm前後で親になります。
開き干しの原料は、体長30cm前後のものが多いです。
寿命は8~9歳といわれています。

近縁種のキタノホッケ(通称:シマホッケ)は体長40cm程になる魚で
ホッケよりも水深の深い海域を好んで生息しています。

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主な餌は底生生物、他魚類の卵、海底に沈降するプランクトンですが、
かなり肉食性も強く、ジグにもバンバン喰いついてきます。

北海道の日本海沿岸周辺(奥尻島など)にでは、
初夏から春の間にかけて、海面近くで群れになって上向きで泳ぐことにより(「ホッケ柱」)渦巻きを発生させて、海面のプランクトンを引き込んで捕食します。

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成魚の全長は60cmほどになります。
側線が5本あり、体にはっきりしない黒色横帯があります。

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幼魚の頃は、海の浅いところに住んで、成長につれて海底付近に移動するようになる系(底生性)の魚なので、他の硬骨魚類に見られる「浮き袋」が無いのも特徴です。
(ヒラメなども底生性なので、浮き袋は小さいです)

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成長の度合いは海域によって差があり、太平洋海域ホッケは道北系より成長が早いとされています。

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この日は、赤金色のジグに一番反応してきました。

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獲物を尾っぽ側から捕食しに行っているのが確認できます。

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サクラマスと同じ棚に生息していたため、
サクラマスジギング中に、ホッケがたくさんアタックしてきました。

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ホッケの背側

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ホッケの腹側
鰓蓋(エラブタ)、背ビレ、胸ビレ、腹ビレ、臀鰭(シリビレ)

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大きな斑模様と細かな斑模様が混じった、独特の模様をしています。

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ホッケの臀ビレと尾ビレ

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ホッケの胸ビレ

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ホッケの頭と上半身

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ホッケの胴体

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【クイズ】
上と下、どちらがホッケの身でしょうか?

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正解は上です。
皮を引くとこんな感じ。
ちなみに下はマダラです。

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釣ってから3日目ですが、船の上でしっかりと下処理をしておいたおかげで
まだブリンブリンしています。

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この個体には、内臓にもその他皮目や身のどこを見ても
アニサキスなどの寄生虫は見当たりませんでした。

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ただし、身の中にいる可能性もあるので、
このあと、切り付けながら確認していきます。

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ホッケの握り寿司
左は背側、右は腹側

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薄めに切り、透かしてみても寄生虫は見当たりません。
ので、自己責任で生のホッケをいただきます。

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息子たちからも『うまい。』が出ました。

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ホッケと一緒に釣れたサクラマスマダラでどんぶりに。

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ホッケのボンファン

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ホッケの開き
写真の干物はキタノホッケ(シマホッケ)です。