山梨県勝沼市「甲斐ワイナリー」
[酒蔵訪問]
まだ猛暑の日々が続く2013年8月末。
酢飯屋でも使わせていただいている勝沼のワイナリーを訪問しました。
塩山駅にほど近い「甲斐ワイナリー」さん。
酢飯屋では「かざま甲州 SurLie 2012」を仕入れさせていただいております。
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入口に構えた木造の広い建物は、国の有形文化財にも指定されている素敵なたたずまい。
こちらの甲斐ワイナリーさんは、なんと元々は日本酒の造り酒屋さん。
1834年から続いた日本酒造りでしたが、先代が亡くなられたのが30年程前。
その頃地元のワイナリーにお務めだった現社長さんが日本酒からワイン造りへとシフト変更されたのだそうです。
店内に入ると囲炉裏もあり、純和風な雰囲気が心を落ち着かせてくれます。
商品の置き方もインテリアに絶妙にマッチしています。
時間が止まったかのようなレジマシンも。
店内に置かれた、日本酒造りの時代を思い出させる看板。
看板の向こうには広大な芝生のお庭が広がり、その先には自家製の甲州ブドウ畑が広がります。
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店内に癒されたところで、社長さんにワイン造りの設備をご案内いただきました。
今年はまだ収穫がほとんど始まっていないということで、ワイン造りのための機械はどれも静かに収穫の時期を待っている様子。
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続いてご案内いただいた広い貯蔵庫は、以前は日本酒の醸造場として使われていたそうです。
石造り天然の冷却効果で空調いらずのひんやり空間。
自然の仕組みを利用した、素晴らしい知恵の結晶です。
多くの年代物らしきボトルたちが。
一番古いもので30年前のワインから置かれているそうですが、日本のワイン用ブドウ品種はあまり
長期熟成には適さないので、古いほど良いというものでもないのがワインの深いところ、とのご解説をいただきます。
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最後には何種類かのワインを試飲させていただきました。
こうして実際にワインを造られる方のお話を伺い現場を拝見すると、そのワインに対する見方が変わってきます。
現在息子さんの世代も含め一家でご家族経営をされている甲斐ワイナリーさんを
酢飯屋はさらに応援していきたいと思いました。
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「かざま甲州 Sur Lie 2012」は日本ワインの歴史の中で最も古くから伝わる、
「甲州」種のブドウを使用。
タンクの中で澱(オリ)と共にワインを数ヶ月間貯蔵するシュール・リー製法(*)を用いた、
上品な酸味の中にも複雑な旨味が見え隠れする、穏やかな味わいの辛口ワインです。
(*)発酵後に通常行う澱引きを、あえて行わずにワインと澱を一緒に寝かせることで、澱に含まれる酵母のアミノ酸を
ワインに溶け込ませ、フレッシュ感や旨味をワインに引き出す方法。
国産ワインコンクールでも近年入賞を続けています。
酢飯屋にお立ち寄りの際には、是非一度お試しください。
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近年、品質向上がめざましい日本ワイン。
日本を応援する酢飯屋としては今後も美味しいっ!とお客様に思っていただける日本ワインにフォーカスして参ります!
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[今回訪問した蔵元]
甲斐ワイナリー株式会社
〒404-0043 山梨県甲州市塩山下於曽910
Tel 0553-32-2032
http://www.kaiwinery.com
訪問日:2013年8月30日