さつまあげの揚立屋(あげたてや)
2015年9月25日 鹿児島県鹿児島市
「揚立屋(あげたてや)」の屋号でお店を構える立石食品さん
お店に伺うとその名前通り、揚げ立てのさつま揚げを購入することができます。
(写真は定番の棒天(ぼうてん))
とうもろこし天
鹿児島県民のソウルフードであり、全国的にも人気のさつま揚げ。
琉球(沖縄県)で古くから、魚肉のすり身を油で揚げた食べ物があって、
それが薩摩に伝わったのだそうです。
琉球で呼ばれていた名前「チキアーギ」から、鹿児島では「つきあげ」と呼ばれていました。
比較的甘い味が好まれる鹿児島では、
さつま揚げも全般的に甘めなものが多いですが、
ここ揚立屋さんは甘味が若干控えめです。
揚げ上がったさつま揚げの、てり感と風味、
これは地元の酒、東酒造の「高砂の峰」を隠し味の調味料として使っているからだそうです。
実は今回「季節のおうち寿司 /(PHP研究所)」で、
「酒ずし」を取材させていただくために鹿児島に訪れたのですが、
酒ずしを作る際にも同じお酒「高砂の峰(たかさごのみね)」を使っていました。
しかもさつま揚げは、酒ずしにはなくてはならないマスト具材ということで、
鹿児島市内にある立石食品さんの工場にお邪魔しましたという流れです。
今回特別に、揚立屋さんのさつま揚げの製造現場を見せていただけることになりました。
工場に入る前には、帽子を二重にかぶり、靴を長靴に履き替え、
アルコール消毒が終わらないとドアが開かない仕組みになっていて、衛生管理はかなり厳重です。
スケソウダラやアジ、エソ、イトヨリといった複数の魚を
攪拌機ですり身にしていきます。
スケソウダラは北海道、アジは長崎など
すべて国内で水揚げされた魚で、塩も砂糖も国産。
「徹底して国産にこだわっています」と品質管理検査室室長の猪原律子さん。
防腐剤を使っていないので賞味期限は1週間です。
こうしていろんな魚を混ぜることでさつま揚げの旨味が増してくるのだそうです。
すり身になったら、次の工程へ
こちらは「野菜入り天」の生地、ニンジンやネギが見えます。
それが成形され、ベルトコンベヤーで流されていき
一定の間隔で油の中に落とされていきます。
なんともいい音です!
揚げ上がってきました!
油切りされながら、流れていくさつま揚げ。
すると、「揚立てを食べてみますか?」と猪原さん。
これぞ、揚立屋さんの揚立て! あっつあつです!
「いただきます!」
「うわー!揚立てのさつま揚げ、うまーー!冷めたものと比べると食感も香りも全く別物だ。」
そんな自動化されたラインの一方で、
ひとつひとつを手で成形して油で揚げているラインもあります。
ここを受け持てるのは、経験豊富な、選ばれし方々です。
ここでも、揚げたばかりのさつま揚げを食べさせていただきました。
中のすり身がふわふわで、口の中にとろけるような感じ。
機械成形とはまた違った食感で驚きです!
猪原さん、ご丁寧にじっくりとご案内くださりありがとうございました!
そして、声が大きく、ギャクで相手を笑わせるサービス精神旺盛で、2代目社長の立石悠治さん、
ごちそうさまでした!
揚立屋さんのさつまあげを食べたら、そりゃあみんな笑顔になるわけですね!
(※写真は遠藤宏さん撮影のものと僕の撮影のものが混ざっています。遠藤さんいつもありがとうございます!)
【さつまあげの揚立屋(あげたてや)】
株式会社立石食品
所在地:鹿児島県鹿児島市谷山港2-2-4
e-mail:info@agetateya.co.jp
HP:https://www.agetateya.com/
棒天
棒天
チーズ入り
チーズ入り
さつま芋入り