さかき・サカキ・榊
[植物]
神事・神棚に欠かせないお榊。
商売を始めてからずっと
神棚と榊とともにお店を見てきました。
東日本大震災のあの日、
活けたばかりの榊があっという間に枯れたのに気がついた時、
背筋がゾッとしたものです。
そんなお榊。
関西よりも関東のほうが意識が低いようです。
神棚の無いお店は
神棚のあるお店に比べて、8割以上がつぶれているという統計も
興味深いところ。
全ては、意識の問題かと思います。
そんな、関東の榊。
実はほとんど国産では無いことを知りました。
日本の神様にお供えする榊が国産でないのはちょっと。
ということで、榊の産地の一つ
島根県 津和野町に飛んできました。
子供たちには、虫と遊んでもらって、
お榊について生産者さんにお話を伺ってきました。
茎が見えないように大中小の榊を重ねて整えています。
ここの榊は水切りして24時間したものを
主に、益田、浜田、広島方面に出荷されるようです。
平成元年に、ここに初めて植えられた榊。
苗を植えて栽培し、肥料を与えて育てています。
平地ではなく、山の人間だから
山のものを仕事にしたと。
山菜と榊を主に仕事にされています。
日本一高齢者が多い地域ということで
重労働ではない、年配の方でもできる仕事を作ろうと
あちこちの山に様々なサイズの榊を採りにいくのではなく、
栽培箇所を決め、効率よく作業出来るように工夫されたそうです。
影が少ない山は小さく育つ。
影が多い山は、光を求めて葉が広がり大きく育つ。
この特性を二つの山で分けて育てることで、
それらを合わせて重ねて
二等辺三角形の綺麗なバランスの榊を作り上げていました。
榊には白い花が咲くそうです。
いつか見てみたいものです。
榊は、自分で発芽できない植物。
榊の実は頑丈な皮で守られています。
それを鳥が食べて、鳥が体内でその皮を消化して初めて
発芽できる状態の実になり、
糞をし
糞という肥料をまとった状態で実が土に落下し
次の子孫を残す植物。
生き物同士が支え合っていますね。
スパイクのある地下足袋でこの斜面に立ち収穫作業。
榊は、10mから15mくらいのサイズになる植物のようです。
榊が届いたら水切りをして、茎が見えないように生ける。
花器に生けてからは、基本的には毎日水を変えること。
水の温度が低いほうがよい