ほていうお・ホテイウオ・布袋魚・Aptocyclus ventricosus
スズキ目
カジカ亜目
ダンゴウオ科
ホテイウオ属
ホテイウオ
七福神の布袋様(ほていさま)のような丸々とした姿が名前の由来になっています。
体にはウロコがなく、ぷよぷよしています。
北海道、東北では【ごっこ・ゴッコ】と呼ばれています。
ホンダワラが生い茂る海の森の中で生息していて
水深100m〜1700mでも観測されている深海魚です。
冷たい海で暮らしていて、3年で体長20〜25cmほどの成魚になります。
ホテイウオの泳ぎ方
海底の岩にくっつくために腹ビレが変化したものが吸盤になり
お腹に付いていて
写真は水槽に張り付いていますが、
海の中では仰向けになって岩場の隙間に張り付き
冬の産卵期に安全な浅瀬に、メスが来るより先に産卵場所を確保して待っています。
夜、天敵が少ない時にメスがオスの所にやってきて
卵で膨れたお腹で狭い岩場(天敵に狙われにくい場所)にグイグイと入り込んで約2万個ほどの卵を産卵します。
産卵後メスはその場を立ち去り死んでしまいます。
ホテイウオの寿命は2年〜3年。
オスは、産み落とされた卵をすぐに受精させ、
孵化するまでの2ヶ月間は、卵の前で、吸盤で岩に張り付き、食べ物を食べずに卵を守ります。
卵を狙いにタコやヒトデ、ヤドカリなど様々な生物が襲ってきたら
オスは体を張って24時間守り続けます。
そのため、孵化する頃には体重も半分くらいになってしまいます。
孵化寸前になるとオスは卵に顔を打ち付けたり胸ビレで優しく卵を撫でて孵化を促します。
オスは2ヶ月の間、絶食して孵化まで見守った後、死んでいきます。涙
これがイクメン魚と言われる所以です。
浅瀬で産まれたホテイウオの赤ちゃんは体長3mmほど。
産まれてすぐに吸盤で海藻や岩に張り付き、流されないように生活しながら少しずつ成長します。
こちらがホテイウオの仔魚(しぎょ)です。
体長10cm以上になると沖合へ移動し、クラゲや小さなエビなどを食べて暮らします。
ホテイウオの卵
ホテイウオの卵 出汁醤油漬け
ホテイウオのおちょこ寿司
プルプルとした身や卵、キモなどと一緒に食べる温かいお寿司です。
ホテイウオの卵 出汁醤油寿司
ゴッコのからあげ おろしポン酢