ふともずく・フトモズク・太海蘊
福岡県 糸島市
酢飯屋でも
業務用、販売用として扱わせていただいている
製塩所「工房とったん」の『またいちの塩』。
まさしく、あの突端にあるのがそうです。
そのすぐ手前にご自宅を構える漁師、丸田陽一さんが
4月前後の時期に力を入れているのが【ふともずく・フトモズク・太海蘊】です。
本来は岩に生える種類のふともずくの種(サイズは0.01mm)を
網に種付けして、一度水槽で育て、1,2mmの赤ちゃんにまで育ったところで
糸島の海へ。
冬に種付けしたふともずくは、
2ヶ月ほどでしっかり成長し収穫されます。
15年ほど前から取り組まれているそうです。(2017年現在)
ちなみに通年素潜り漁をされています。
丸田さんとのご縁がまた面白いもので、
22年前の自分が高校時代に遡ります。
当時何よりも夢中だったのがバスケットボール。
あの頃、自分の能力とは全く噛み合わないのもわからず揃えた
輝かしいバッシュは、今では大変価値のあるものになっているようです。
バスケの神様の話になると長くなりますので、
でもちょっと脱線すると、
僕は
小学3年生から水泳部 凧クラブ
小学4年生から陸上部 将棋クラブ
小学5年生からサッカー部 サッカークラブ
小学6年生では陸上部でサッカー部 料理クラブ
中学1年生は美術部
中学2年生から高校3年生までバスケ部
ということを思い出しました。
そう、
その高校のバスケ部時代の先輩が
数年前にフィアンセさんと酢飯屋にお寿司を食べに来てくださったんです。
そのフィアンセさんが糸島の丸田陽一さんの娘さんなのでした。
『お父さんが獲る美味しい魚介もたくさんあるけれど、美味しいもずく、オススメですよ!』と言われて届いたもずくを食してすぐ、お取り引きを決めました。
コシがある!!!
オキナワモズクとは違う種類。
イトモズクのシャキシャキとした気持ちの良い歯ごたえとは
また別の感覚。
大げさに言えば『さぬきうどん』。
そうめんのように つるん と美味しく食べられるため、
昔から『そうめんのり』と呼ばれていたそうです。
コシ。好きな方多いですよね?
僕も好きです。
この網にふともずくが。どっさりと育っています。
網によって、多いものと少ないものがあります。
引き上げてからは、ひたすら手作業。
もずくを網からちぎりとっていきます。
せっかくの機会ですので
僕も2時間ほど手伝わせていただきました。
ぬるんぬるんのもずくをひたすらこそいでいると
手がどうなるか。
なんと、手がスベスベになるんです!!!!!
(手が綺麗になりたい女性にオススメバイト!とか思ってしまうほど^^;。)
ちなみに赤いのはゴム手袋ではなく、軍手。
ここからは、握力勝負です。
一つの網が終わると、また次の網を引き上げます。
だいぶ溜まってきました。
そして、次の網!!!!!
海水で散らばったもずくも綺麗に桶に流します。
修行中の24歳吉田くん、
ユーモアたっぷりのベテラン漁師さんに囲まれて頑張ってました!
『博多の夜の漁も教えてやっからな』と、冗談に聞こえない
漁師言葉が印象的です。
丸田さんの漁船(義丸-よしまる-)
桶のもずくをホースで吸い上げ、
網目のある大きな特殊なザルのようなもので水切りをします。
どんどん水切りされていくもずく。
どこの網に、どれだけのもずくが育ったかを
間違いなく並べていきます。
この太さ!! 正真正銘の『フトモズク』です。
桶を一度綺麗にして、次の網を待ちます。
これが繰り返されます。
収穫終了!!
全員が協力して、常に船上を綺麗にしているシーンを見て
さらにファンになります。
今回お世話になった方々。
ここに書けないような面白い話をたくさんありがとうございました^^。
もずくを小舟に積み替えます。
まさに水揚げ。
網は綺麗に洗って、干し、来年まで出番を待ちます。
袋詰めを待つもずくたち。
最後に、波戸場のすぐ目の前にある
『綿積神社』さまへお参りです。
ふともずくの茶碗寿司
丸田さんたちとの糸島バーベキューの記事はこちら。
http://www.sumeshiya.com/blog/2017/05/post-2481.html
天然のもずくは、他の海藻(も)に付着して生息することから、
「藻に付く」という意味で、
「藻付く」から、「もずく」と呼ばれるようになったといわれています。
もずくにはナトリウムやカルシウムが含まれる。
ヌメリの成分は、フコイダン・アルギン酸という食物繊維。
昭和52年(1977年)
沖縄県恩納村漁協は沖縄で初めてもずくの養殖事業に成功。
これを記念して、毎年4月第3日曜日を「もずくの日」と定めた。
植物界褐藻植物門褐藻綱ナガマツモ目ナガマツモ科フトモズク属フトモズク