鮭(サケ)の居繰網漁(いぐりあみりょう)
こちらも村上のサケ漁の一つです。
居繰網漁は、現在では三面川だけに残る江戸時代から伝わる伝統漁法です。
『小回し舟』という川舟3艘(そう)で行います。
3艘のうち2艘は網を操りながら川下に八の字で下ります。
もう1艘は、2艘の舟の間に追い込みます。
鮭が網にかかると双方の漁師が網を上げて鮭を捕らえます。
これもまた、鮭が上流へのぼる習性を利用した漁法です。
10月の中旬から12月上旬、
村上の秋から初冬にかけての風物詩です。
Iguri-Ami Ryo(traditional salmon fishing method)is now performed only around Miomote River since the Edo Era.
Iguri-Ami Ryo is done by three river fishing boats called Komawashi-bune. Two boats of the three go downstream forming a V shape and drawing a fishing bet between them.The third boat, ahead of the two, urge the salmon into the net. When the salmon get into the net, the two boats raise the net with the salmon and catch them. We can view the salmon fishery from autumn to early winter.
これが漁に使う網です。
こちらが『小回し舟(こまわしぶね)』です。
長さ7メートル、幅85センチメートルほどの大きさです。
船はカスガイとオトシクギで舟板を合わせて作られ、オトシクギは1艘に200本ほど使われています。
大きな船には、その一端に『サメズラ』と呼ばれる先端があります。
江戸時代には、この部分にサケ漁が村上藩と深いかかわりがあることを示す、藩主の紋を入れたものもあったそうです。
昔は、舟を専門に作る大工さんが現在の荒川に2軒あったそうです。
朝9時前 漁師さんたちが川に向かって歩き出しました。
雨の翌日なので、水量多め。
大漁は期待できないなと、漁をする前からおっしゃっていました。
舟に道具を積み込みます。
舟を漕ぐための竹竿。
これを川底まで潜らせて舟を漕ぎます。
まずは手漕ぎで上流に向かいます。
70代、80代がほとんどと言う居繰網漁の漁師さんたち。
水の流れも速いので、舟の操作も簡単ではありません。
力も体力もいります。
定位置についたらすぐに漁を始めるのかと思っていたら、
一呼吸おいています。
体力温存か!?と思っていたのですが
どうやら違いました。
サケはとても敏感な魚なので舟を静かにして、
川の流れを落ち着かせることがサケ漁には必要だというのです。
さあ、はじまりました。
この日は水量も多く、流れも速く、あっというまに下流まで行ってしまいます。僕は小走りで舟を追いかけました。
1度目の居繰網漁が終了し、川の流れに逆らって舟をのぼらせてくる漁師さん。
その手にはしっかりとサケが!
魚を獲る漁師さんの姿は、何度見ても尊敬してしまいます。
今日はサケが全然いないなー。
そのような感じの言葉を村上の方言でお話しされていました。
いやいや、これでも少ないんですねー。
さて、本日2度目の居繰網漁開始です。
舟が降る速度とほぼ同じスピードで小走りして追いかけます。
サケを揚げる瞬間を見ることができました。
舟はまた上流へと戻ります。
三面川漁協の皆様が
サケについてのあらゆる質問にお答えしてくれます。
命をかけた、産卵後のメスの傷跡に感動しながら
サケの大切さについて考えさせられる時間となりました。
三面川漁協の皆様、村上市役所の皆様
朝からありがとうございました!
これで、村上に現存するすべてのサケ漁(川)を見ることができました。
獲れたばかりのサケは
サケ孵化施設のすご横の建物の中で購入できます。