寿司職人が指南! 今が旬の魚で子どもの魚嫌いを克服させる方法
タンパク質やビタミン、ミネラルといった栄養素が豊富に含まれている魚介類。
「旬の魚を食べたい」「子どもに食べさせたい」と思っても、
魚を調理するとなると腰が重たくなる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、寿司職人の岡田大介さんが今の時季におすすめの魚から
鮮度の高い1匹を選ぶポイント、そして子どももおいしく食べられる魚レシピをレクチャーします。
日に日に寒さの増すこの時期は、脂ののったおいしい魚がスーパーや魚屋さんで多く並びます。
数ある旬の魚介類の中でもおすすめなのが、
料理初心者の方や魚が苦手な子どもでも抵抗の少ないタラやサバ、ブリ、カマス(アカカマス)、サワラでしょうか。
どれもおいしいことはもちろん、お値段も比較的落ち着いています。
サワラは回遊魚なので旬は地域によって異なりますが、
関東は冬、瀬戸内海は春という感じなのでこの時期でも手に入りやすいと思います。
これらの魚を選ぶ際のポイントのほか、
魚嫌いの子どもはもちろん、大人も楽しめる料理と合わせてご紹介します。
タラ
<選ぶポイント>
皮がぷるるんと厚めで、白い身に透明感があるもの。
<おすすめ料理>
タラのフライ。ふわふわな食感は年齢問わずおいしく召し上がれるハズ。
子どもの好みに合わせて味付けを変えられるのも高ポイントです!
サバ
<選ぶポイント>
キラキラ光り、丸々してお腹部分がパンと張っていること。
柔らかくなっていないことも見極めるポイントの一つ。
<おすすめ料理>
味噌煮。子どもが好きな甘めの味噌煮にするとパクパク食べてくれます。
最初のうちは、骨がほぼ無いしっぽの方を子どもには与えてあげましょう。
ブリ
<選ぶポイント>
血合いが綺麗な赤をしていて、脂が程よくのっているもの。
<おすすめ料理>
子どもの好きな甘辛い照り焼き。
骨のない切り身で作り、まずはブリを好きになってもらうことから始めるのがおすすめです。
カマス(アカカマス)
<選ぶポイント>
長さ20cm以上で魚体が円柱形のもの
<おすすめ料理>
皮がおいしいお魚なので、軽く炙ってお刺身にするのがおすすめです。
子どもたちも気に入ってくれると思います。
サワラ
<選ぶポイント>
骨付きで厚みのあるもの。断面が身割れしていないかもチェック
<おすすめ料理>
塩焼き。ある程度の塊で塩焼きして、サワラの骨離れの良さを体感させると良いです。
どの料理もおすすめですが、今回は子どもの好みに合わせて味付けを変えられる、
「タラのフライ」のレシピをご紹介します。
もちろんご家庭で簡単に作れるので、ぜひ今夜トライしてみてください!
【寿司職人が教える! サクッとふんわり「タラのフライ」レシピ】
サクサクとした心地よい歯ざわりの衣とふんわりした身のハーモニーがたまらない、
タラのフライの作り方をご案内! 簡単に作ることができますよ。
【材料】
タラの切り身 4切れ(300g)
卵 2分の1個
薄力粉 10g
パン粉 15g
塩 7g
コショウ 少々
【作り方】
(1)タラの切り身から水分が出ていたら拭き取る
(2)ビニール袋に塩とタラを入れて、まんべんなく塩を絡める
(3)ザルに置いて斜めに傾けて、魚の臭みのある水分を出しながら、身に塩を入れていく
(4)流水で表面の塩を軽く洗い流して、ペーパーで拭き取る
(5)少し身が締まった感じになるので、そこにコショウを少々、表と裏にふる
(6)薄力粉を満遍なくまぶし、溶き卵にくぐらせてパン粉をつける
(7)180度の油でキツネ色になるまで揚げて完成
【実体験を通じて。岡田流、子どもたちの魚嫌い克服術】
最後に個人的な実体験から子どもが魚を好きになる方法を少しだけご紹介。
一番のポイントは、魚に限る話ではありませんが、親の姿ではないでしょうか。
手本となる親がおいしそうにお刺身や焼き魚、煮魚などを食べるシーンを子どもの前で見せる機会を多くすることで、
自然と子どもが食べてみたいと手を出してくる状態を作りましょう。
あとは以前お伝えしたように、魚が嫌いになってしまう大きな原因である"骨"。
まずは骨を全て取り除かれた魚料理、簡単に骨がとれる魚料理、
少し骨をとりながら食べる必要のある魚料理とステップアップさせていくこともポイントです。
とにかく最初は、骨やウロコなどが絶対に口に当たらず、
好きな味付けのお魚料理からスタートさせることをおすすめします。
また、シーン作りも重要です。
漫画に出てきそうな串に刺して焼いた魚をバーベキューで焼いていたりすると興味を持ってくれやすいですよ!