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数馬酒造(石川県能都町)

[日本酒酒蔵訪問]

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石川県能都町
数馬酒造(かずましゅぞう)さんに行ってきました。

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まずは売り場に入らせていただきます。

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これまでの受賞酒などが綺麗に並べられて見やすく展示されています。

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僕の大好きな竹のデザイン。

竹がどのくらい好きかというと、
自分の名刺のメインデザインにしているほどです。

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しっかりと根をはり、柔軟に、しなやかに生きる竹の如く。

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ようこそ数馬酒造へ
ここには、お付き合いのある生産者さんについて丁寧に書かれてていました。
・株式会社ゆめうらら 
・北能産業株式会社
・有限会社内浦アグリサービス
・能登島観光協会青年部
そしてなぜイカなのか?それについては、後ほど。


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こちらは実際にお酒を造る蔵です。

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100%自社精米している数馬酒造さんの精米機

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契約農家さんからのお米、この日は、株式会社ゆめうららさんからの
石川県産 山田錦でした。
2010年は使用する酒米の4割が地元産という状況でしたが、
2014年から、東京ドーム5個分ほどの耕作放棄地を田んぼにしているそうです。
2020年には90%に、
2021年からは100%が能登産になる予定です。

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玄米を見せてくださいました。

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精米中。
精米して出たコメぬかは、お菓子屋さんへ。

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こちらが数馬酒造 5代目蔵元 代表取締役の数馬嘉一郎さん
2012年に、25才の若さで酒蔵の社長になり
日本一若い酒蔵社長となりました。
彼と初めてコンタクトをとったのは、2015年9月。
僕がtwitterで数馬酒造さんのお酒をご紹介した際に
フェイスブックメッセンジャーでメッセージが届きました。
『「竹葉」醸造元 数馬酒造の数馬嘉一郎と申します。
日頃より竹葉をお取扱頂きまして誠に有難うございます。
Twitterで画像を上げてくださったのを見て今回メッセージさせて頂きました。』
ただ、twitterにつぶやいただけで、酒蔵さんからメッセージが来たことなんて
ありませんでしたので、珍しいし、アンテナの張り方からして、きっと若い方だな。
と感じたのを覚えています。
簡単なことのように思えて、なかなかできないことをサラッとやってしまう。
数馬さんのことはずっと気になって、酢飯屋ではコンスタントに竹葉を扱わせていただいておりました。
そして2019年9月には、酢飯屋にもわざわざご挨拶にお越しくださいました。

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こちらが、酒造りのざっくりとした工程。
この中にある、細かな作業も含め、
以下に効率化して、蔵で働く方々の労働時間を短縮していけるか。
さぼるのではなくて、
このご時世、労働基準法がどの業種にも関わってきますから
お酒造りもまた、変わっていかなければ、労働時間が長過ぎる大変な職業となってしまいます。
数馬社長は、
年齢的にも色々なチャレンジし、斬新なアイデアを試したい
新作の商品を考えて、どんどん世の中に出したい!
というのを後回しにして、
まずは一旦、蔵を良い意味でゼロ、むしろマイナスにして
蔵の体制を整えて、再構築していくことを始めたそうです。
酒蔵の働き方改革の先駆けです。

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一升瓶からカップ酒まで水切りできる手作りのの瓶たて機

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4段階で冷ましています。
機械化できるところは、

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徹底的に機械化。
それも蔵で働く方たちのことを考えてのこと。

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バブル洗米と遠心分離水切り。

ALL手作業の美学。
そこにつきまとう労働時間の曖昧さ。
そこを思い切って
機械化できるところは徹底的に機械化。
人間にしかできない部分を徹底的に人間が担当、
しかも労働時間はルール通り。

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こうじ室内に使われている木材も全て能登産です。

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タンクのサビ止めは手塗りで。

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お酒の仕込み水は湧き水。
硬度は1を切っている超軟水です。
仕込み中のお酒の温度管理も、一晩中見守らなくて良いように
写真は控えさせていただきましたが、すごい機械がありました。

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お酒を絞るのはこちらの『薮田式濾過圧搾機』。

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数馬酒造さんの薮田絞りは、なんと冷蔵庫内で行われます。
そうすることで、醸造期間を短くでき、労働時間を減らすことに繋がるからです。

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お酒の成分分析も徹底していました。
すごいこれ。

それだけではありません。
災害対策として、山、海など3ヶ所に拠点を分けることで
リスク分散もされていました。

酒蔵のご案内が終了し、
いよいよ試飲タイムです。

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こちらが試飲の出来るBARルーム。

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いか専用のお酒『いか純米』
牡蠣専用のお酒『Oyster』
ここで先ほどあった、イカが登場するわけですね。

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【いか純米(IKA JUNMAI)】
原材料 米(国産)、米麹(国産米)
原材料名 能登産五百万石100%
アルコール分 16度
精米歩合60%

能登の原材料で醸すイカ専用純米酒
世界農業遺産認定の能登の里山に育まれた契約栽培米で醸された純米酒です。
海藻酵母(能登の海藻由来の酵母)を使用し、仕込み水は、海洋深層水。
イカに合うお酒の味を追求して考えられています。
ねばりと甘みの強いスルメイカや貝類に合いそうです。
スルメイカの刺身には常温からぬる燗。
アオリイカの刺身には30度が良かったです。
焼きいかには冷酒、煮物には熱燗がおすすめです。

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【Chikuha Oyster(チクハ オイスター)】
原材料 米(国産)、米麹(国産米)
原材料名 能登産コシヒカリ
アルコール分 16度
精米歩合70%

牡蠣殻土壌(牡蠣の殻を肥料に利用した土壌)で作られた能登産はざ干しのコシヒカリ(全量天日干し)と
ワイン酵母を使用して醸された牡蠣にあうお酒です。
『海のミルク』と呼ばれる牡蠣に相乗するように、
酸味を引き立て、ほどよい甘みと旨味が味わえるお酒に仕上がっています。


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こちらは【能登牛純米(のとうしじゅんまい)】。
ラベルに記載はありませんが、生酛造り。
原材料 米(国産)、米麹(国産米)
原材料名 能登産ゆめみづほ100%
アルコール分 17度
精米歩合70%

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お肉の味わいに相乗する軽やかな酸味と深い旨味。
能登の農業・畜産業・製造業が連携し、
互いの生業によって生まれた資源を循環させ、能登牛に合わせて醸された
地域循環酒です。
米のもみ殻を畜産業が堆肥にし、酒造業が磨いた米ぬかを牛の餌に活用。
能登の風土が育んだ恵みをシェアした一本です。
能登牛の濃厚な味わいに相乗するよう軽やかな酸味と深い旨味の酒に仕上がっています。
2017年からフランスで始まった、Kura Masterで 2019年金賞 受賞。

このような、〇〇専用。
的なお酒を見ると、面白いからと、売れそうとか
勢いやノリで作られたのかな?
と感じてしまいがちだったりしますが、
数馬社長のお話を聞いてからは、真逆でした。
上記したように、
酒蔵としての基本スタイルをゼロから再構築。
働きやすい職場作りに何年も費やし、
それが整った上での、この提案だったのです。
これを知らなければ、
世間はきっと、
『若社長が変なお酒売り出した。若いしやっぱり奇抜よね』。
と思われていたでしょう。
し、知らない方はそう思っても仕方ありません。
しかし、そんなことさえ払拭してしまうのが
これらのお酒の味でした。
試飲させていただくお酒、全てが
ただそれだけで美味しいものばかり。
さらに、これらをそれぞれどれくらいの温度で飲んだら
イカ、牡蠣、牛に合うのだろうか。
飲む人たちを楽しませるために考えられた
日本酒の幅をみせつけられました。

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【奥能登(おくのと)】生酛純米
生酛造りにて米の旨味を極限まで引き出してあります。
軽快な酸味と柔らかな甘み、しっかりとした米のコクと旨味。
原材料 米(国産)、米麹(国産米)
原材料名 能登産山田錦100%
アルコール分 15度
精米歩合70%

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これがまたうまいです!
何の海藻を使用しているかはシークレットのため、ここに記載できませんが、
海藻酵母がポイントのようです。

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N-project【Chikuha N Sweet】
原材料 米(国産)、米麹(国産米)、清酒(国産米)
原材料名 能登産五百万石100%
アルコール分 14.0度
精米歩合60%
日本酒度 -50度

N-projectとは、能登の酒蔵、米農家と連携し、
『若者が能登(Noto)も農業(Nougyou)も日本酒(Nihonsyu)も盛り上げる!』を
コンセプトに2014年に始動。
耕作放棄地の開墾をはじめ、米づくりから酒造り、
商品作りまでを行い、若い世代のファンを開拓していくプロジェクト。
そうして出来上がった貴醸酒『Chikuha N Sweet』も即購入を決断するほどの
抜群の仕上がりでした。

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若い世代ではなく、おじさんも買ってもいいですよね?^^

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こちらは、能登島の『民宿 石坂荘』での
夜の宴で飲ませていただいた、能登島のお米(イセヒカリ)で造られた純米酒、その名も『能登島』。
能登島限定販売のお酒です。
能登島の耕作放棄地を活用し、6軒の農家が20年ぶりに酒米作りを復活させました。
そのお米を全量、数馬酒造さんで買取り、醸造、清酒にしています。
能登島の新たな名産品として、
能登島観光協会青年部、能登島島の農家の皆様と共に一丸となって行っているこのプロジェクトは広がりを見せ、
取組みを始めた初年度は6軒出会った農家が、現在は8軒の農家さんが米作りに従事されています。
1升瓶1本分を飲むごとに畳1枚分の能登島の田んぼが守られます。
ロマンあるわー。

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数馬さん
今回は再会できましたこと、そして衝撃的な酒蔵見学、
感動的なコンセプトの実行、本当に勉強になりました。
これからのお酒も楽しみにしております。

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Okunoto's boutique sake Chikuha
Kazuma Sake Brewery.,Co.Ltd.

能登の地酒「竹葉(ちくは)」醸造元
【数馬酒造(かずましゅぞう)株式会社】
石川県鳳珠郡能都町字宇出津へ36
0768-62-1200(代)
ホームページ http://chikuha.co.jp

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日本酒に精通している方々から良くご紹介いただいていた蔵元さんの一つが
数馬酒造さんです。

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竹葉(ちくは)純米酒 能登純米
能登産 契約栽培の山田錦100%使用
原材料 米(国産)米麹(国産米)
精米歩合 55%
原材料名 能登産山田錦
日本酒度 +1
アルコール度 15度
酸度 1.7
杜氏名 四家 裕(能登杜氏)
米生産者 (有)内浦アグリサービス

米の旨みと甘みをグンと感じるなら常温以上がオススメです。
脂ののった焼き魚とイキたいですね。
このお酒は能登で契約栽培した「能登産山田錦」を原料として、
能登杜氏さんが精魂込めて醸した純米酒です。
冷や又はぬるめの燗がオススメです。


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能登山田錦100%使用

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竹葉 能登大吟
原材料 米(国産)米麹(国産米)醸造アルコール
原料米名 能登産 契約栽培の山田錦、能登産 契約栽培の五百万石
精米歩合 50%
原材料名 能登産山田錦
日本酒度 +1.8
アルコール度 15度
酸度 1.3
杜氏名 上田 伊一郎(能登杜氏)
米生産者 (有)内浦アグリサービス (株)ゆめうらら

スルッとドライな甘辛いお酒でした。


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竹葉(ちくは)吟醸仕込み純米酒
原材料 米(国産)米麹(国産米)
原料米名 能登産五百万石
精米歩合 60%
日本酒度 +1
アルコール度 15度
酸度 1.5
杜氏名 上田 伊一郎(能登杜氏)
米生産者 (株)ゆめうらら
水田環境特A地区 無農薬・無化学肥料のお米

口あたりが良く味のふくらみも良い
五百万石特有のキレが印象的な日本酒です。

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竹葉 能登のかすみ酒
原材料 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
原料米名 能登産五百万石、加工米
アルコール度 17度
精米歩合 65%
製造年月 16.1

知る人ぞ知る蔵元さんの隠し酒です。
少数生産のため、出会えたら必ず飲んで頂きたい一本です。
と裏ラベルに書いてあるほど。
綿雪を思わせる優しい甘さのきれいなうすにごり酒です。
上品な香りとまろやかな口当たり、味のふくらみと甘み、爽やかな余韻が広がります。


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NOTO
純米大吟醸 無ろ過生原酒
原材料 米(国産)・米こうじ(国産米)
原料米 石川県産五百万石100%
精米歩合   48%
アルコール分 17度以上18度未満
製造年月日  2018年6月

Taste of Japan
その土地の、米の旨みを


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純米吟醸 竹葉ちくは
原材料 米(国産)、米麹(国産米)
原料米 五百万石
アルコール度 15度 精米歩合 50%
米生産者 JAとなみ野 福野地区酒米出荷組合
製造年月 16.7

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奥能登
純米酒 凍結
凍て酒


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日本酒のあるライフスタイルを、世界中に。
「能登」NOTO 2016
無濾過生原酒
純米大吟醸
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
アルコール分:17度
精米歩合:50%
原料米:五百万石100%
製造年月 16.3
米、米こうじ、水。
たった三つのシンプルな原料で醸されたNOTO2016は、
国内初の『世界農業遺産』に認定された能登で、
農薬・化学肥料不使用で育った酒米を100%利用した純米大吟醸の
袋しぼり無濾過生原酒です。
新鮮な魚介類が豊富な漁師町ならではの
食事の邪魔をしない上品な香りと、
綺麗でスッキリとした味わいがこだわりだそうです。

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徳利:橋本忍

石川県の数馬酒造の
竹葉(ちくは)からこの時期のみの限定新酒「純米 初しぼり」
入荷しました。

日本一若い酒蔵社長の数馬さんと、同級生の能登の農家さんが
耕作放棄地を耕す所から一緒に取り組んでるそうです。
その農家さんが無農薬・無化学肥料で育てた
能登産の五百万石で仕込んだお酒。

ちなみに全国で30カ所程、
県内ではこの農家さんの水田だけが認定を受けている、
水田環境特A地区で育てたお米だそうです。
今年の石川県の五百万石の基準米になっています。

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