いかりむしもどき・イカリムシモドキ・Lernaeenicus ramosus
苦手な人はごめんなさい!
ちょっぴり【閲覧注意】。
料理人だけの問題では無い。
魚を食べる人は全員知っておくべき寄生虫の世界シリーズ。
今回の主役はイカリムシモドキです。
写真のオオモンハタの前背ビレの付け根あたりに見える寄生虫が、イカリムシモドキです。
ヒジキムシ科カイアシ類の1種でハタ族魚類によく寄生しています。
先日釣った
アカハタや、キジハタにも多く見られました。
虫は、見た目が苦手。
という方も多いかもしれませんが、
同じ地球上に住む生き物ということで私たち人間とも運命共同体です。
ご理解くださいませ。
細いニョロリとした頸部(けいぶ)を宿主となるハタ類の背ビレ基部下方の体表から挿入。。
見た目の寄生虫感がすごいですね^^;
オオモンハタに刺さっていたイカリムシモドキを引き抜く際、
多少の力が必要で、その際もしかしたら千切れてしまっている部位があるかもしれませんが
これが全体像です。
黒い胴部がヒジキっぽいからって、ヒジキムシ科って^^;。。
確かに、ヒジキの芽ヒジキの部分と似てますもんね。
ネーミング問題。。
胴部から細かなワシャワシャしたものが生えてますね。
右下に位置する部分が頭部。
この頭部も宿主のハタの背に突っ込んでいきます。
ゾクゾクする気持ち悪さですね^^;。。
このアカハタも寄生されているのが見えます。
胴部のヒジキ部分と、ニョロリとした頸部がどこかに消え、
頭部だけが体内に寄生した状態というのを良く見かけます。
頭部だけを寄生させて、またどこかに流れていくのですかね?
皮をめくると、頭部だけが残されているのがわかります。
この段階で、頭部が動いたりするのは見たことがないので、死んでしまっているのですかね。
頭部の色が薄く、茶色っぽい若いものと、
黒く硬くなって老いたものが確認できます。
寄生したタイミングと、頭部が身に入ってからの期間で
色の違いがあるように思います。
例えば、中央の薄茶色の頭部はちょっとプリプリしていて若い感じがします。
左の黒くなった頭部は、硬く死に固まったような感じが、
右側の焦げ茶色の頭部は、それらのちょうど中間のような。
見る限り、すでに役目を果たし終えて死んでいる残骸なのかもしれません。
胴部のヒジキに栄養を送るために
ニョロリとした頸部でしっかりと身に食い込みロックして、
そして、この頭部も身に寄生させて、栄養をそこから吸い取り
胴部に栄養が行き渡ると、頭部を魚の体内に残したまま切除して
胴部と頸部はまたどこかへ流れ、無くなった頭部を再生させて
またハタ類に寄生する。
みたいなことを繰り返しているのかな?と仮定します。
それくらい、このイカリムシモドキには生命を感じません。
動きません。
この美味しそうな『アカハタのマース煮』や
『青のり香るアカハタの中華蒸し』も背中のところにご注目。
あの黒いやつは全てイカリムシモドキが皮の下に潜んでいます!
食べても人間に害が無いとは言われているものの、
食べ過ぎると何かしらのアレルギー反応が出ては嫌なので
一応除去して食べています。
2023年3月11日鳥取県岩美町
キジハタ
http://www.sumeshiya.com/blog/2018/08/2018-40.html
イカリムシモドキが3匹確認できます。
こちらには5匹
こちらはの寄生虫は、フィロメトラ!?