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映画「有り、触れた、未来」

[スーパーリンク]

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友人がエグゼクティブプロデューサーをつとめた映画
「有り、触れた、未来」(山本透監督)がいよいよ2023年3月公開となります。
キャストは、桜庭ななみさん、杉本哲太さん、手塚理美さん、
北村有起哉さん、麻生久美子さん、萩原聖人さん、原日出子さんなどなど豪華俳優陣。
ご興味のある方、ぜひ公式ホームページをチェックしてみてください。
【有り、触れた、未来】
https://arifuretamirai.wixsite.com/home

〈上映館リスト〉はこちらからご確認できます。
https://atemo.co.jp/arifuretamirai.html

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レソラNTT夢天神ホール(レソラホール)にて

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【レビュー】

辛いことから抜け出す方法は、死ぬことではない。
ありふれた日常がどれだけ大事なことなのか。

映画を観終えて
僕はこれまでの44年間の人生のなかで
一体いくつの死に立ち合い、向き合わなければならなかったのか
一つ一つ思い出してみた。

初めて死に出会ったのは
小学5年生の時のおじいちゃんの交通事故死。
夕方、自転車で帰宅途中のおじいちゃんは、
大学生が運転していたスピード違反の大型バイクに追突され
何メートルも吹っ飛ばされたと電話がきました。
優し過ぎるくらい温厚な、大好きだったおじいちゃんの突然の死は
受け入れ方もわからず泣きに泣きました。
人の死は、突然来るのだ。ということも
小学生の自分の心に深く刻まれ理解しました。

次に死に出会ったのは、中学2年生の時の教頭先生の病死です。
担任の先生でもないのに、こんなに記憶に残っているのは、
それだけ親身に生徒のことを考えて、礼儀正しさと優しさを
言葉と態度でいつも示してくださっていたからです。
僕もたくさんの道徳を学ばせていただきました。
若くして、ガンで亡くなってしまった教頭先生のお通夜に、
僕は生徒会の代表として参列してきました。
涙がずっと止まらない。
けれど、僕なんかよりも教頭先生のご家族、ご親族のことをずっと考えて泣いていました。

高校時代は、一度も人の死に直面することなく平和に過ぎ去りました。

そして、高校卒業してまもなく、
僕の人生一番の転機となる母親の死がおとずれてしまいました。
死ぬような病気でもなく、ちょっとした病いで入院していた母は
医療ミスという形で一生涯を終えてしまいました。
自宅に中学生の妹と小学生の弟を留守番させ、
ちょうどお見舞いで病室にいた父親と僕は
その瞬間に立ち会ってしまうこととなります。
これまで見たこともないほど、声を荒げて叫んで
こんなにキレている父親を僕は初めてみました。
当たり前ですよね。
長男の僕は、今にもお医者さんに殴りかかってしまいそうな父親を、
砕けてしまいそうなくらい、歯をくいしばって抑えることに必死でした。
でも目の前には、息をしていない母親、慌てふためくお医者さんと看護士さん。
なぜか僕は驚くほど冷静で、
その時のこと、その前後の自分の行動も全部覚えています。
しかし、それから数ヶ月もの間の記憶は全くありません。
日々必死だったのでしょうし、脳がその記憶を消してくれたのだと思います。
母の死についてここに書いていたはキリがありませんのでこのくらいに。

次の死は
高校の同級生のバイク事故死。
ついこの前まで同じ教室で学んでいた彼の死もまた突然でした。

その数年後、
おばあちゃんが80歳を過ぎた頃、
急に体が弱くなり入退院を繰り返した後に亡くなってしまいました。
病死です。

東日本大震災では、直接親しい方々は無事だったものの
震災前日にお会いしていたお取引先さんが津波にやられてしまいました。

その後も、間接的な方の死がいくつかございましたが
しばらく死と距離が離れていた時期に、

今度は、映画のプロデューサーだった友人の自死。
これは、受け入れることに時間がかかりました。
というか、まだ受け入れられておりません。
死は受け入れられるけれど、自死や他殺は受け入れることができない。

そして直近では、
闘病中だった職場の先輩がガンで他界。
生前、お見舞いに行った際に僕に見せてくださった最後の笑顔は、
今では、自分が苦しい時に思い出す特別な笑顔になっています。

僕は自分が死ぬことが怖くない。とは思わないけれど、覚悟はできています。
自分の死よりも怖い死があるということを、僕は若い頃に知ることができました。
それが大切な方々の死だったんです。

僕は、身近な人の死によって、強く生きていけるように成長してきたと思っています。
大切な人が死んだ時、
自分は生きているだけで本当に幸せなことだと、何度も何度も思って感じてきました。
大切な人の死後数日間は、ほとんどと言っていいほど記憶にが残っていないことばかりだけど、
いつも誰かが支えてくれていました。
そしてこれからもずっと人に支えられて生きていくことが
恥ずかしいことではなくて、自然なことで、
人に支えられたら、自分も誰かを支えてあげられるように。
支え合うことでみんながどうにか生きていけるように。

今日、生きようと思っても生きれなかった人たちの分まで俺たちが生きないでどうすんだ。
いつか来る大切な人の死、その日が来る前に絶対に見ておくべき映画だと僕は思いました。
今苦しくて、辛い人にも観てほしいし、
今幸せに生活している人たちはこの映画を見ることでより人に優しくなれて、
そしてよりその幸せを世の中に広げていけるような気持ちになるのではないかと思っています。

岡田大介

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映画【有り、触れた、未来】
https://arifuretamirai.wixsite.com/home

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