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だいしゃくしぎ・ダイシャクシギ・大杓鷸・Numenius arquata

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チドリ目シギ科ダイシャクシギ属ダイシャクシギ

春と秋に日本に立ち寄る渡り鳥。
体長は60センチほどで、シギの中でも大きい部類に入ります。
頭のてっぺんから背中まで黄褐色で黒い縞模様があちこちにあり、
羽根の内側やお腹の部分は白いです。
ダイシャクシギの最大の特徴は、長さが約15センチもあるくちばしで、
体長に比べて大きく、先の方が下に曲がっています。
これは干潟の中に隠れているカニを捕まえるために進化したものです。
首を少し動かすだけでも長いくちばしでアシハラガニのようにすばしっこいカニも
捕まえることができ、くちばしの先が曲がっているおかげで、ヤマトオサガニのように
Jの字型に穴を掘って隠れているカニも逃さず捕まえることができます。

北欧や中央アジアで繁殖した後、
冬を越すために暖かいアフリカや東南アジアに移動するため、
日本では秋に移動中のダイシャクシギが見られます。
日本の干潟は、南に向かって飛ぶ途中で疲れたダイシャクシギが休む休憩所のようなものです。
ここで栄養を補給して休息を取ったダイシャクシギは、越冬するために飛んでいきます。
暖かいところで冬を過ごした後、翌年の春に再び日本の干潟を経て故郷に戻ります。
最近は地球温暖化の影響でダイシャクシギがあまり南の方に行かずに、
日本などで冬を過ごすケースが見られているようです。