ブログ

ひらめ・ヒラメ・平目・鮃・Bastard halibut

[すし・sushiスクーバ・ダイビング料理海の生き物釣り・Fishing食遊び]

IMG_9049.jpg

カレイ目カレイ亜目ヒラメ科ヒラメ属のヒラメ

カレイの仲間は世界に約680種、日本には約120種もいるそうです!!
20種類も言えないかも、。。。。。^^;

冷たい冷たい北海道から暖かめの九州まで幅広く分布する
環境適応能力の高い魚。
もちろん、育った海で味が異なることは言うまでもないです。

顔を正面から見て、両目とも体の左側にあるのがヒラメ。
『左 ヒラメ に 右 カレイ』と修行中に教わったものです。
※ちなみに全ての種類がそうとは限らないようです。

ふだんは目のない右側(腹面)を下にして海底によこたわっている。
泳ぐときは海底を離れ、体全体を波打つように動かして泳ぐ。
鋭く大きな歯が生えている大きな口で獲物を捕らえる。
肉食系で小魚、イカ、甲殻類などを食べる。

体色変化は自由自在。
ヒラメやカレイの仲間は、砂底の色に合わせて体色を変えることができる。
海底がまだらな色の場合は、体の模様もまだらに。

IMG_6399.jpg

体色を砂底そっくりにして擬態して、
さらに砂をかぶって海底にへばりつき
近寄ってきた獲物に気づかれることなく、襲うことができる。
目のまわりの色や環境を見て、それに合わせた色や模様に変える。


砂地ではなく、岩場に住むヒラメもいます。

孵化したてのヒラメの仔魚(しぎょ)は、
他の魚と同じように体の両側に目がある体色は透明、内臓は透けている。
生後一ヶ月ほどで次第に右目が体の左側に寄って行き、
体の右側を下に向けて泳ぎ始める。
体に色がつく頃には、完全に右目が左側に移動する。

P2060331.jpg

『ヒラメ関東、カレイ関西』という言葉もある。
関東の人がヒラメを好んで食べるのに対して、
関西の人は、白身魚のお造りにはカレイ抜きはありえへん。
ということに由来して出来た言葉。

P2060333.jpg

ヒラメの旨味成分は
筋肉100g中のエキス窒素分の含有量約400mg
すなわち、筋肉に対して0.4%ほどと言われている。
(ちなみにカレイは0.3%ほどと言われている。)

P2060336.jpg

ヒラメの旬は秋から冬。
産卵期が3月から6月なので夏は痩せ細り、味も落ちる。
脂質の含有量は冬の寒鮃(かんびらめ)が筋肉100gに対して2gほど。
夏鮃(なつびらめ)は筋肉100gに対して1gほど。
倍違いますね。
ちなみにエンガワ(縁側)と呼ばれるヒレの付け根部分の筋肉。
あの独特の食感と脂ののり。
冬の脂質含有量は20%!夏でも16%!

P2060337.jpg

1kg以下のヒラメは『ソゲ』と呼ばれる。

1.5kg〜3kgくらいの冬の平目の味が、自分は好みです。

平目の刺身は何で食べたら一番美味しいだろう??
塩?ポン酢?しょうゆ?その他?
何もつけずに食べて美味しい平目の味を
さらに引き出す調味料。
醤油で食べたら、それは、醤油が美味しかったら平目の意味がない。
薄造りにした平目をポン酢、あさつき、もみじおろしで
平目の甘みを引き締めて食べる。
この昔ながらの食べ方がやはり一番なのか?
ここは、追求したいところ。
次に平目を手にいれたら、実験をしまくろう。

煮付けにした平目を食べる際、
身を食べた後に残った骨の上にお湯を注ぎ
骨からの出汁も飲み干すことを若い時に静岡で教わった。

『親を睨むと鮃になる』という、躾けに関する言葉。
親を睨むと鮃のような眼になるぞ!という子供に対しての謎のおどかし。

『産婦に鮃を食わすな』という姑の意地悪い言葉。。
産まれてくる子供の口が鮃のように曲がってしまうぞ!という
謎のおどかし。。
嫁に美味しい鮃を食べさせたくないという気持ちを
鮃で表現するのはヤメてほしい。。。
秋なすや秋サバも同じことわざですね。

ちなみに、
現代は『鮃』という漢字を使うのが一般的になっているようですが、
江戸時代は『平目』だったそうです。
体形が平たくて、目がギョロッとしているから??


IMG_9050.jpg

ヒラメはカリウム多めのお魚。
生のヒラメ100gには
カリウム 420mg
ビタミンB2 0.20mg
ナイアシン 7mg
DHA 176mg
EPA 106mg
と言われている。

ちなみに、エンガワにはマグロのトロと同じくらいの
DHAとEPAが豊富に含まれている。

P2060338.jpg

P2060340.jpg

P2060341.jpg

P2060344.jpg

hirahiIMG_6400.jpg

IMG_1633.jpg

IMG_1635.jpg

IMG_1636.jpg

IMG_1637.jpg

hiraIMG_1638.jpg

IMG_1640.jpg

IMG_1641.jpg

IMG_1642.jpg

hiraIMG_1643.jpg

IMG_1644.jpg

IMG_9051.jpg

IMG_9052.jpg

IMG_9053.jpg

IMG_9054.jpg

IMG_9055.jpg

hiraIMG_9056.jpg

hiraIMG_9057.jpg

hiraIMG_9058.jpg

hiraIMG_9059.jpg

hiraIMG_9060.jpg

hiraIMG_9061.jpg

hiraIMG_9062.jpg

hiraIMG_9063.jpg

hiraIMG_9064.jpg

hiraIMG_9065.jpg

hiraIMG_9066.jpg

hiraIMG_9068.jpg

hiraIMG_9069.jpg

hiraIMG_9070.jpg

hiraIMG_9072.jpg

hiraIMG_9073.jpg

hiraIMG_9076.jpg

hiraIMG_9077.jpg

hiraIMG_9079.jpg

hiraIMG_9080.jpg

hiraIMG_9081.jpg

hiraIMG_9082.jpg

hiraIMG_9083.jpg

hiraIMG_9084.jpg

hiraIMG_9085.jpg

hiraIMG_9086.jpg

hiraIMG_9087.jpg

hiraIMG_9088.jpg

hiraIMG_9089.jpg

hiraIMG_9090.jpg

hiraIMG_9091.jpg

2020078652.jpg
ヒラメの歯

2020078653.jpg
ヒラメの目

2020078654.jpg
ヒラメの鼻

2020078605.jpg
銚子港にて

2020078621.jpg

hiraIMG_8459.jpg
酢飯屋で修行中の24歳 山本祐也が
茨城県沖にて、初めての平目釣りで2kgUPという快挙!
魚をおろす練習をするために
その魚を釣りにいくという、
完全に理想的な修行スタイル。
魚の生態も知れれば、漁師さんの凄さも思い知れる漁。
非日常な早起きをして
苦労して釣った一匹の重み。
それを感じながら魚をおろす気持ち。
お金を払って簡単に手にいれた魚をおろす時の気持ちとは
比較にならないものです。

hiraIMG_9118.jpg

鱗引きをして5枚おろし。

hiraIMG_9119.jpg

hhiraIMG_9123.jpg

最後は平目の握り寿司を何皿も何皿もみんなに握って振舞って
ご馳走してくれました。

ちなみに
平目は熟成させ過ぎるとあの弾力がなくなり
噛み締めながら出てくる鮃の旨味の感じ方が出来ないのは勿体無いので
締めてから2,3日目くらいが好みです。
※下処理の環境と技術、管理温度にもよりますが。

yuuyasushiIMG_9131.jpg


この気持ちをいつまでも忘れずに。

94187459_163438958327159_3539694552514297856_n.jpg
photo by yusukenishibe

【ヒラメの5枚おろし】

PXL_20220613_024531414.PORTRAIT.jpg
水洗いしたヒラメの中央(中骨の上)に切れ目をいれます。

PXL_20220613_024555567.PORTRAIT.jpg
骨に沿って刃を入れ進めていきます。

PXL_20220613_024601169.PORTRAIT.jpg
頭側から見るとこんな感じです。

PXL_20220613_024806666.PORTRAIT.jpg
尻尾まで開けてきました

PXL_20220613_024835016.PORTRAIT.jpg
真上から見たところ

PXL_20220613_025018553.PORTRAIT.jpg
縁側部分まで一緒に切り離し、5枚おろしの内の1枚が取れました。

PXL_20220613_025047339.PORTRAIT.jpg
左側がその1枚
右側の骨の跡が

PXL_20220613_025100651.PORTRAIT.jpg
こんな感じで付いているようにおろせたらバッチリです。

PXL_20220613_025056052.PORTRAIT.jpg
完全血抜きは出来ていないものの、この程度でしたら全く問題ございません。

PXL_20220613_030132136.PORTRAIT.jpg
同じ工程を繰り返し、4枚に分かれました。
左の2枚が上身、右の2枚が下見。

PXL_20220613_030328379.PORTRAIT.jpg
こちらが中骨1枚
身の4枚と合わせて5枚おろしの完成です。

PXL_20220613_030138651.PORTRAIT.jpg
透明感のある身、その奥に少し透けて見える茶色。
上身の皮の色が茶色だからです。

PXL_20220613_030144162.PORTRAIT.jpg
こちらも透明感のある身、透けて見える先が白い部分と茶色い部分があるのは
養殖ヒラメの皮色のムラから。

PXL_20220613_030218072.PORTRAIT.jpg
左が上身、右が下見。
この皮目の色が身側から透けて見えていたわけです。
天然ヒラメであれば、下見が白一色のため身から透けて見えるのも白になります。

PXL_20220613_032736937.PORTRAIT.jpg
皮を引いたヒラメの上身
離れて切り取ってある細長い部分がエンガワと呼ばれる部分。
正式には「担鰭骨 (たんきこつ)」です。
ヒレを動かすための筋肉なので食感もコリコリと引き締まっています。

PXL_20220613_033020253.PORTRAIT.jpg
皮を引いたヒラメの下身

PXL_20220611_082526102.PORTRAIT_2.jpg
養殖ヒラメと天然ヒラメの見分け方についてはこちらからどうぞ。
https://www.sumeshiya.com/blog/2021/07/post-6610.html

PXL_20201217_094254495.PORTRAIT.jpg
ヒラメの握り寿司

佐渡 鮨 長三郎さんにて

PXL_20210202_105629485.PORTRAIT.jpg
あっという間に捌かれました。

PXL_20210202_110227349.PORTRAIT.jpg
噛み締めるほどにジュワジュワと溢れる
ヒラメのエンガワの濃厚な旨味を堪能させていただきました。

PXL_20220303_102252529.PORTRAIT.jpg
【ヒラメのお刺身】

PXL_20220303_103036597.PORTRAIT.jpg
【桜ひじきでいただくヒラメのお刺身】
お刺身盛りのツマとして、薄造りや単品盛りの食べられる飾りとして。
味が淡白過ぎる白身魚ですと桜ひじきが強すぎてしまいますが
ヒラメやマダイくらい旨味のしっかりある白身魚を
ひじきの塩分とともにいただくと互いの味が引き立ち、程よいフレーバーも心地良いです。

PXL_20220303_102102966.PORTRAIT~2.jpg
【ヒラメのえんがわのお刺身】

PXL_20220303_102052692.PORTRAIT.jpg
【桜ひじきとオイルでいただくヒラメのえんがわ】
桜ひじき柚子ひじきを手にすると、
お刺身に合わせたり、カルパッチョに合わせたりする方はきっと多いと思います。
それほど自然な相性の良さを感じます。

PXL_20220306_094322814.PORTRAIT.jpg
【ヒラメの昆布締め ツマとしての桜ひじき】

PXL_20220306_094334202.PORTRAIT.jpg
これまでのお刺身盛りのツマには無かった生ひじきの食感と
桜の香りがお刺身の箸休めにバッチリです。

PXL_20220306_095731330.PORTRAIT~2.jpg
左から
ヒラメの握り寿司
ヒラメのえんがわの握り寿司
ヒラメの昆布締め握り寿司
ヒラメと桜ひじきの握り寿司

PXL_20220306_095806605.PORTRAIT~2.jpg
【ヒラメの握り寿司】

PXL_20220306_095839176.PORTRAIT.jpg
【ヒラメのえんがわの握り寿司】

PXL_20220306_095952014.PORTRAIT~2.jpg
【ヒラメの昆布締め握り寿司】

PXL_20220306_100024831.PORTRAIT.jpg
【ヒラメと桜ひじきの握り寿司】
昆布締めのように、桜ひじきで白身魚を締めるのも一つの仕事ですが、
握ったお寿司にのせるだけでも十分に個性を発揮してくれます。

PXL_20220305_103655561.PORTRAIT.jpg
【ヒラメのソテー】
付け合わせは
・ブロッコリーとクミンの自家製オイスターソース炒め
・ザワークラウト
桜ひじき

PXL_20220305_103727364.PORTRAIT.jpg

PXL_20220305_103708287.PORTRAIT.jpg
自家製マヨネーズクリームとリノーザ島のケイパーで

PXL_20220613_084225356.PORTRAIT.jpg
【ヒラメのエンガワ肝のせ握り寿司 すじあおのりを添えて】

PXL_20220613_084311414.PORTRAIT.jpg
醤油のすごさよ。

PXL_20220613_084649922.PORTRAIT.jpg
青のり増し増しがこちら!
味や脂が濃厚なお寿司の場合、これくらいの青のりの量がバランス良いです。

PXL_20220611_110649083.PORTRAIT.jpg
【ヒラメとアオサの酒蒸し 煎り酒で】
酒蒸しされた魚から出る旨味汁と梅の酸味が効いた煎り酒は
海藻を絡めて食べても美味しくいただけます。