日本のすし職人目線の食の旅 in 香港 (1/4)
[記録]
香港の金融系中心街
中環・セントラル・Central
の裏路地の早朝
友人宅に向かい歩きます。
空腹で到着したので軽めの朝ごはん。
飲茶(ヤムチャ)の老舗
『蓮香楼(れんかろう)』さんへ。
たっぷりの茶葉に熱湯を注いで
一杯目は飲まずに器を洗うために使います。
数人の店員さんがカートにそれぞれ違った蒸籠(せいろ)をのせて
店内を回っていてそこから好きな飲茶を選ぶスタイルです。
早朝からどんどん地元のお客様が入ってきますが
忙しい時間になると相席の相席の相席になるほどとのこと。
別の時間に覗いてみると確かに凄い数の人で賑わっていました。
昔ながらの庶民スタイルはいつの時代も良い庶民スタイルの証。
今回一番お世話になったのがこの人。
GODENYA 店主 で燗付け師の五嶋慎也(ごしましんや)氏
日本酒ペアリングのスペシャリストです。
酢飯屋で過去23回ほど開催した
一つのお寿司に一つの日本酒を合わせる企画
『一魚一酒 -いちぎょいっしゅ-』の立ち上げ仲間でもあります。
朝からゲストのために飲茶用の食器を丁寧な所作で洗ってくれました。
こちらが一杯目のプーアル茶。
お濃い茶でしたが、体が欲したので沢山飲みました。
これください。
と注文し、伝票を渡すと
そこに注文した分をチェック入れてくれます。
時代的にインスタが流行っておりますため
香港各地にインスタポイントがありました。
このブログでも無駄に載せていますので
素通りしてください。。
Model:Daisuke Okada
朝一番、まずは魚市場に見学に向かいました。
道中、
ビルの修復などの工事現場の足場は全て竹で組み立てられています。
このくらいの高さはまだまだ低い方です。
海の香り、市場の香りがしてきました。
魚を運ぶトラックがずらり。
市場らしい光景が見えてきました。
まず最初の市場は『香港仔魚類批發市場(香港仔魚類卸売市場)』
香港島 香港仔(アバディーン)西避風塘の北岸、
香港仔海浜公園と田湾ジャンクションの間にあります。
生け簀(いけす)が多く
活きたお魚がいっぱいいました。
撮影NGな場所もありましたのでそこはルールを守り
あとは、仲卸さん個人個人に必ず声をかけて
『Can I take a picture?』と確認するも、
英語はほぼ通じず、ジェスチャーでお願いしました。
OKもらったら瞬間からカメラ小僧化。
日本で見る魚が半分くらい
見かけない魚も半分くらいいたのでバシャバシャ撮りました。
だってお魚が一番大好きなんですもん。
皮氏叫姑魚:Johns belangerii
貝(名前不明)
アサリ
マハタ・石斑魚(セッパーンユー) のサイズ仕分け
マハタ・石斑魚(セッパーンユー)
マナガツオ・白鯧魚・Pampus argenteus
キグチ・Larimichthys polyactis
黒目のスジアラ、浅場で獲れた感じですかね。
ヨコシマサワラ・土魠魚・Scomberomorus commerson
Cyclina sinensis・ Chinese venus かな? 要調査。
ユカタハタ・Cephalopholis miniata
市場内のあちこち、足元が深い水たまり!!!
市場に向かう前、スニーカーで行こうとしたら
五嶋氏(以下ごっしー)に、あの市場は長靴履かないと浸かるよ。
と言われるも、今回の旅にいつもの長靴は持って来ておらず
サンダルを借りて来て正解でした。
ちなみに足首から10cm上くらいまで浸かる場所もありました。
市場の真横が海なので、船が横付けされ
あらゆる物流が行われます。
赤饅頭蟹・アカマンジュウガニ・Atergatis subdentatus
Macrobrachium rosenbergii
コショウダイ・Plectorhinchus cinctus
イトヒラアジ・Carangoides dinema
センネンダイ・Lutjanus sebae
アイゴ・臭都魚・Siganus fuscescens
ウシエビ・Black tiger・Penaeus monodon Fabricius
アワビの一種
熱心に市場を観察する岡田氏
はまぐりの一種
何度も浸かる足。
一通り市場見学させていただいたので
次は、水族館と遊園地が一体化した巨大テーマパーク
海洋公園(Ocean Park・オーシャンパーク)に行こうか?
と市場付近を歩いていると
船に乗らないかとおばあちゃんに誘われました。
ちょうど船の上から海も見てみたかったし
是非お願いします!
ということで遊覧船へ。
そのおばあちゃん自らが船頭さん。
香港の海と香港の街並みを見ながら
ゆるりと船は進みます。
足で舵を取りながら携帯で電話をするおかあさん。
そうこうするうちに知らない場所に到着。
知らない土地に降ろされてしまいました。
このエサで何かを釣ろうとしているおじさん。
竿なんかもたねぇぜぇ。
糸と針だけだぜぇ。
観光船から釣り船など色々な種類の船があるみたいですね。
で、ここどこ!?
地図で調べると、ココはもしや!!
香港島南にある小さな島
【鴨脷洲・Ap Lei Chau・アプレイチャウ】に到着していました。
【鴨脷洲街市・Ap Lei Chau Market・アプレイチャウマーケット】
建物1階のマーケットには魚、肉、野菜、果物がずらり。
そこで食材を購入し2階にある飲食店に持ち込むと好きな調理方法で
調理してくれるという噂の場所だ!!
幸運!!
様々な種類の麺を販売しているお店。
もちろん香港麺も。
今回行った5月は青い野菜が多かったように思います。
見たことのない野菜、あるかな〜?と
終始ワクワクが止まりません。
そしていよいよ魚屋さん!
波紋龍蝦・Panulirus homarus
聖子皇・Razor Clams・大きなマテ貝みたいなの
コノシロ!?
コノシロだー!
佐賀県のコハダ女子会の皆様に報告せねば。
ブラックタイガー的な
車海老 特大と書いてますが、人差し指ほどの小さいのが沢山。
海馬友??これなんだろう??
ツバメコノシロ科の Eleutheronema rhadinum かな??
情報求む!
見たことない魚。
情報求む!!
竹蚶・マテ貝・Jack-knife clam・Solen strictus
紅蟳・ノコギリガザミ・scylla serrata
この蟹のシーズンだったようです。
最終日にこの蟹で感動の出来事が起こることなど知る由もなく
白飯魚・水晶魚・シラウオ・Neosalanx tangkahkeii taihuensis
ドット魚全部盛りみたいになって『海魚』って書いてあります。。
基本、高級魚な面々です。
コイみたいな魚。
コイの解体シーン
ぶつ切りでも販売されるほど大きな太めのうなぎ
食用のカエルもカゴに生きています。
豚肉屋さん
陳皮(ちんぴ)も日常的に使われる食材の一つです。
豚さんの様々なパーツが吊るされて販売されています。
花市仔・charybdis feriatus
トラフシャコ・Zebra mantis shrimp・Lysiosquillina maculata
白いアワビ。これも名前がわからないー。。。
何かの魚の浮き袋を干したもの。高級食材です。
市場やマーケットではカードが使えないので
香港ドル現金でお支払いが基本です。
イヨスダレ・花甲・海瓜仔・paphia undulata
リュウキュウアサリ・大殻仔・大蜆・tapes literatus
今回、平日の午前中だったこともあり
まだ混み合う前のマーケットで色々と見て楽しむことができました。
買い物した魚が本当に2階で食べられるのか確認してみようと
2階に行くと、
???
どこのお店がそうしてくれるのかわからない。。。。
ごっしーが目を付けた、ある店舗にピンポイントで話を聞きにいってみると
そこに現れたのがアントーニオさん!!
このマーケットでも英語が話せる少ない方の一人。
買い物に付き合ってくださり、それをうちの店で調理してあげるよ!と。
幸運。
トラフシャコとアントニオさん
トラフシャコとアントニオさん。
彼と出会えて旅の厚みが変わりました。
人生は出会いです。
僕が寿司屋をやっていることを話すと
会話が盛り上がりよりDeepに案内してくださることに。
今回マーケットで選んだ魚介類の一つ
でっかいでっかいトラフシャコ。
素手で持ったら痛すぎました^^;。。
佐賀県のコハダ女子会の皆様にもコハダ事情の報告がしたくて
コノシロも購入。
香港出身で香港在住のアントニオさんが営むお店
『耀記 YIUKEE』
本当に優しい彼。
購入した魚もそれぞれ美味しい食べ方でメニューを組んでくださいました。
コノシロは、日本では寿司にもなるんですよ!
是非、香港での下処理見せていただけませんか??
交渉成立!
コハダのおろし方を見せていただけることに。
コノシロのさばき方 in 香港
さっきまで活きていた貝
・イヨスダレ・花甲・海瓜仔・paphia undulata
・リュウキュウアサリ・大殻仔・大蜆・tapes literatus
ぷりっぷりの広東料理(かんとんりょうり)になって登場。
お粥(おかゆ)の味も優しい。
そして、出ました巨大なトラフシャコ!!
サイズ感伝わりますかね?
殻をハサミで切り
プリプリの身を取り出して
俺とトラフシャコ写真パチリ。(趣味)
シャコの鋭い大きなカマ。
活きている時に触ったらバシバシ挟まれました。。
筋力も強くかなり痛いので注意です。
そして遂にきました!
広東料理になったコノシロ!とアントニオさん
フライパンでカリカリに挟み焼きしてあり
背びれや骨まで食べられました。
すぐにコハダ女子会に報告LINE。
香港に行かれる際には
是非アントニオさんのお店『耀記』さんにお魚を持ち込んで
ローカル広東料理をお楽しみください!
早めのお昼ご飯を済ませ
香港の綺麗な海が見て見たいということで
二階建てバスで向かったのが
淺水湾・レパルスベイ・Repulse Bay
ボラらしき魚たちが目の前で泳いでいます。
ごっしーと久しぶりのツーショット写真。
そして、今回の旅で偶然、香港で一緒になった
寿司職人 今井竜介さん。
旅の最初から最後までずっと一緒に動きました。
自撮り棒の扱いが神っているおばさま集団
このようにスカーフを広げて撮影するオングスタイルが
あちこちで見かけられたのできっと流行っているんですかね??
淺水湾・レパルスベイ・Repulse Bay
今回のメンバー集合写真
淺水湾・レパルスベイ・Repulse Bay をあとにし
今度は中心街に移動です。
香港の中心街には二階建ての路面電車
香港トラム(Hong Kong Tramways)があちらこちらに走っています。
ちょっと移動するには本当に便利。
今回の旅でも何度も乗りました。
香港で良質食材が揃う場所ということで『city'super』さんへ。
日本が誇る日本企業です。
素材のセレクトがすごい。
まずは鮮魚コーナー。
三河みりんも堂々と置いてありました。
お寿司屋さんもチェック。
このあたりは、日本のお持ち帰り寿司屋さんと似ていますね。
サーモン率は日本より高いように思いました。
ここからは街中散歩。
やはりトラム、トラム、トラム。
世界最大級のメガバンク
香港上海銀行を母体として設立された『HSBC』
例の竹の足場が街中にもたくさんあります。
日本円を香港ドルにExchange
外貨の両替は換金所によってかなり差があるので
お得な場所で。
歩いていると寿司屋さんばかりが目に入ってくるのは
寿司事情調査目線のため。
どこのお寿司屋さんも賑わっていて
まだまだ寿司の可能性を感じます。
こちらは皮蛋(ピータン)の専門店。
『順興行(SHUN HING HOO)』さん
こちらのピータンが極上ということで1パック購入。
のちほどいただくことに。
小腹が空いてきたので
海老ワンタン麺のお店『麥奀雲吞麵世家 Mak's Noodle 』さんへ。
自分たちのすぐ横のテーブルでは
海老ワンタンの仕込みをしていました。
済んだ優しい上品なスープと麺。
サイズもとても小さく、小腹空きにはジャスト。
ぷりっぷりの海老ワンタンは中に隠れていました。
普段は間食しないタイプなのですが
とにかく一日中歩いているとお腹が空いてくるもので
ペロッといってしまいました。
町歩きは続きます。
中環(セントラル)のビル群の裏路地には
生鮮野菜や果物のマーケットがずらりと並びます。
南国から仕入れられた色鮮やかな果物の露店販売が絵になります。
喉を潤すためにローズアップルをがぶり!
白菜の漬物を干したもの。
あちこちで見かけますし、料理の中にもちょこちょこ登場します。
香港に来たら飲もうと思っていた
『コーヒー紅茶』をやっと発見。
『蘭芳園(LAN FONG YUEN)』さんにて立ち飲み。
『板長寿司』さんは香港のあちらこちらでみかけました。
香港の人気インスタグラムポイント。
明るいうちは終始人だかりが出来ていました。
日本を感じるお寿司屋さんの看板『鮨 佐瀬』さん。
どんな方がお店をしているのだろう。
気になります。
坂道、階段だらけの街中を上ったり下がったりひたすら散歩散歩。
ちょっと疲れたのでガジュマルの下で一休み。
Model:Daisuke Okada
香港最古の道教寺院
文武廟(Man Mo Temple)へ
文武廟は、香港がイギリスにより植民地化された後、
1847年に中国人の盧阿貴、譚阿才によって建てられた、道教のお寺だそうです。文学の神と武道の神さまが祀られたお寺です。文学の神「文昌帝君」と三国志の英雄で関羽(武神)が祀られています。
特徴はこちらのぐるぐる巻きのお線香。
散歩はまだまだ続きます。
摩羅上街(キャット・ストリート)
香辛料の量り売りのお店。
次は地下鉄に乗ります。
鰂魚涌(Quarry Bay)
魚が涌いて出るほどいるのか!??
気になり過ぎる駅名。あとで行ってみよう。
夕方の地下鉄は凄い人の数でした。
ただ、
仕事帰りの人だらけかというと半分以上は観光客なような気が。
地下鉄
旺角(モンコック)駅を降りるとそこには夜の香港らしい夜景が広がっていました。
女人街と呼ばれる
通菜街(Tung Choi Street・トンチョイガイ)
『元気寿司』さんの看板、広告もあちらこちらで目にしました。
気になったけど声がかけられなかったおじさん達の遊び。
MTR(地下鉄)の「太子駅」と「旺角駅」の間にある通菜街の北側に
「金魚街(カムユーガイ)」がありました。
魚や米という文字を見るとついつい反応してしまいます。。
この日の晩御飯は屋台で食べることに。
これ辛かったなー。
another sky photo
食!!!
プラプラと夜の街を歩いていると
占い通りみたいなところにやってきました。
廟街(テンプルストリート)と言うらしいです。
夕方から次々とテーブルが並び、占い師が現れ
カードを使うタロット占い、人相占いや手相占い、文鳥占いなどなど。
蛇を食べるお店かな!?
【彌敦道・Nathan Road・ネイザンロード】
金のお店『周大福』というお店もあちらこちらにありました。
『酒店』は酒屋さんではなく、HOTEL(ホテル)のことだそうです。
ドドドン!!!
はい、『THE PENINSULA(ザ ペニンシュラ)』
コンセプトは『世界中からお客様をお迎えする東洋の貴婦人』
香港太空館(Hong Kong Space Museum)
九龍(Kowloon・クーロン)側から香港島の
ガスった夜景がまた幻想的で綺麗でした。
another sky photo
香港島へは船で渡り1日目は終了。
気がついたら3万歩以上歩いてました。
2日目につづく
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【日本のすし職人目線の食の旅 in 香港 】
1日目
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2日目
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