日本のすし職人目線の食の旅 in 香港 (2/4)
[記録]
香港二日目の朝ごはんは
お粥からスタート。
ということで
『羅富記粥麺専家』さんへ。
魚偏の漢字があるとどうしても気になってしまうのが
魚愛好家あるある。
こちらは具無しのお粥。
鯪魚(リンユー)球粥
コイの一種の鯪魚をつみれにしたもの。
滑牛肉粥
生姜の甘酢漬け
これとお粥がベストマッチ。
鮮魚片粥
鮮魚片粥に赤酢を入れて寿司粥を作った
寿司職人 今井竜介氏。
たしかに寿司の味になっている。
午前中は本屋さんに向かいました。
竹の足場の竹発見。
本屋さんも入っているお洒落モール
銅鑼湾(Causeway-Bay・コーズウェイベイ)にある
『Hysan PLACE(ハイサン プレイス)・希慎広場』に到着しました。
香港の魚事情を知るには、香港の魚図鑑を買っておこう。
ということで、お魚、寿司関連の棚を見ていると。
!!!
季節のおうち寿司 台湾語バージョンが!!
『用身邊食材做出豪華的季節私家壽司巡禮: 今天就決定吃壽司!』
岡田大介著 瑞昇文化事業股份有限公司 出版日期:2017/04/05
素直に嬉しいです!
時間をかけて作ったものが
長く残り広がっていくのは
書籍の良さだなと改めて感じました。
こちらで知り合った方にもプレゼントできるし!
ということで2冊購入。
香港の市場やマーケットに持ち歩いていると
話が弾む一冊がこちら。
日本語は一切書いていないので、
日本の図鑑と照らし合わせて、現在、独自の図鑑に仕立て中です。
情報必要な方いつでもご相談ください。
今回書籍を置いてくださっていたのが
台湾に本社を構える『誠品書店』さん。
担当者の方ともご挨拶出来たので
次なる展開を試みたいと思います。
お昼の予定まで少し時間が空いたので
界隈のデパ地下で寿司調査。
日本のデパ地下と近しい感じです。
ただやはりサーモン率は高し。
シンガポールのお寿司もサーモン率が以上に高いと聞いて
その理由が、おめでたい色がオレンジだからではないか?
という推測。
日本のおめでたい色は? 紅白。
日本の寿司の盛り付けは
マグロ イカ マグロ 白身 海老
のように紅白を彩る盛り付けが多いです。
オレンジ色がおめでたい色、かつ美味しくて、
Sushiという特別食のジャンルならば
サーモンに人気が出るのは不思議なことではありません。
今回2度目のコーヒー紅茶。
あなたなら、何をご注文されますか?
あ、書き忘れていましたが
香港のエスカレーターは
日本のエスカレーターの1.3倍ほどのスピードで動いています。
若者にとっては快適、
ご老人にとっては危険なほどの速さです。
ちなみに、右側に寄って、左側を空けるのが香港流。
地下鉄の中でこれはいい!
と思ったのがこちらの棒。
車両の中央にあって、一見邪魔に見えるのですが
混み合った時に力を発揮します。
3本あることでその上から下までにたくさんの手を受け止めることができるのです。
これは日本の都心部の車両にもあってもいいのではないかなー?
と思いました。
とにかく、吊り革以外にもつかまる場所がたくさん。
さて、次の予定はといいますと。
なんと!
香港のTOPシェフの一人
『Neighborhood』のオーナーシェフ
David Lai さんがマーケットと食事をご案内くださるということで
お昼に待ち合わせということで
指定された場所が
【鴨脷洲街市・Ap Lei Chau Market・アプレイチャウマーケット】
ん!?
この場所、初日にたまたま船で辿り着いてしまった
あの場所では?
一階で買った食材を2階で食べさせてくれた
アントニオさんのお店のある場所と同じだ!
まさかまた同じマーケットで購入して
同じ場所で食事になるのでは??
それはそれでとてつもないご縁だな。
とりあえず
【鴨脷洲街市・Ap Lei Chau Market・アプレイチャウマーケット】
に向かいました。
こちらが『Neighborhood』のオーナーシェフ David Lai さん
ご挨拶をサッと済ませたら
何か気になるものがあれば何でも聞いて!と。
昨日も結構じっくり見て回ったし
どうしようかなー。と改めてマーケットを見てみると
昨日いなかった魚が色々いたり
鮮度が良くないと思っていたあの魚、今日はビンビンに活きてる!
だったり
同じマーケットとは思えないくらい
種類が豊富で活き活きとしていました。
アカイシガニ・Charybdis miles
うつぼの一種 gymnothorax pseudothysoideusかな?
螳螂蝦・シャコ・Oratosquilla oratoria
ん??
何この油揚げみたいなの?
エサ???
でも
良くみるとこっちにもこっちにも
活きてない魚のところにも入って浮いてる。
聞いてみると、油揚げでした!!!!!
酸素をぶくぶくさせるだけだと足りないけど
油揚げを入れておくことで
そこに泡が付いて残り、魚にとって良い環境とのこと。。
どうなんだろう。。
油も浮くと思うし。。
要調査です。
昨日は無かったカマスも並んでいました。
尖梭・カマス・Sphyraenidae
ヒイラギ・Nuchequula nuchalis
緑イ貝 ニュージーランド産かな。
日本ではあまり売られないような
小さい車海老を購入。
Davidさんが何でも教えてくださいます。
この日は、香港産の魚介類は少なかったものの
輸入されている魚介類の鮮度はとても良いものが多かったです。
基本的には活魚多めです。
貝類なども追加で購入し、二階で食べましょう!
他にも魚を事前に選んで上に持っていってあるから。
とDavidさん。
いきなりのおもてなしにやられました。
この二階には、
昨日たまたまお会いして良くしていただいた
アントニオさんやスタッフの方々がいる場所。
そして奇跡が起こりました。
Davidさんが連れて行ってくれた
持ち込みの出来るレストランは
まさに昨日たまたま行き着いて出会えた
アントニオさんのお店『耀記 YIUKEE』でした!
席に着くなり出てきたのがこちらのスープ。
魚介類と野菜から濃厚な出汁が出ていて
悶絶。
通常、このお店では出てこないであろう
Davidさんレシピの驚きのスープ。
ゴロゴロと入った具材を食べようとすると、
出汁は全て出し切らせてあるから
食べても美味しくないよ。と。
先ほどの小さい車海老はふっくらと茹で上がり
皮ごと食べられます。
鳳螺・ゾウゲバイ・Babylonia areolata
マテガイとアゲマキガイの両方を使った広東料理。
ホッキガイに似た貝。
魚卵と青菜のオムレツ
子イカの炒め物は理想的なプリプリ食感。
鮮度の良さを感じます。
紅蟳・ノコギリガザミ・scylla serrata
Spotted razorfish
イラに似てるけどイラじゃないと言われた魚。
これがとても味があって美味しい魚でした。
四齒魚・イラ・Choerodon azurio だと思うのだけど
たしかに尻尾の色も違うか。。
フエダイ・Lutjanus stellatus Akazaki
フエダイ系の魚の内臓にある
オレンジ色の脂。
この脂をDavidさんが丁寧にソースと絡めて
蒸し焼きにされたフエダイにかけてくださいました。
ウニのような濃厚な味わい。
先ほどのスープにフエダイのソースまで加えると
まさに旨味のオーケストラ。
最後にこのスープで締め。
コノシロさばき方を見せてくださったお姉さんと
悪ノリPhoto.
会っていきなりのDavidさんの豪華なおもてなしに
プロ意識と情熱を感じました。
二日連続で奇跡の出会いとなったアントニオさんには
季節のおうち寿司(台湾語版)をプレゼント。
美味しい時間のコーディネート、本当にありがとうございました。
一度Davidさんとお別れして
次は香港島の西の端にある西營盤(サイ・イン・プン)地区
乾物屋通りとして有名な徳輔道西(Des Voeux Road. West)へ
高価なものからお買得なものまで
日本の黒ナマコが世界最上級とされていました。
そしてこちらは、ニセクロナマコに見えるのですが
わかる方いらっしゃいますか?
干しアワビも日本のものが最上級。
干し貝柱もピンからキリまで。
何かの魚の浮き袋を干したもの。
高級食材、ツバメの巣。
グチも干物に。
クラゲも一般的な食材です。
シロウオを干したもの。
そのままムシャムシャいきたいですね。
髪菜(はっさい)
N. flagelliforme Harv. ex Molinari, Calvo-Pérez et Guiry
中華料理の食材にされるネンジュモ属の藍藻の一種。
干した牡蠣はそのまま食べても美味しいでしょうね。
これが、謎の食材。
どなたか正体を教えてくださーい!
羅漢果
丁香魚・キビナゴの干物
搾菜・ザーサイ・Brassica juncea Var. tumida
バイ貝を延して干したもの
魚唇
さかなくちびる。。
これも一体なんなんだ!?
乾物通りの途中で
地元スーパー 『wellcome』があったので入店。
豆豉(トウチ)鯪魚(コイ)
どんな味なんだろう。
出前一丁はもはや日本よりも香港がメイン。
味のバリエーションもすごい。
マナガツオが丸ごと冷凍されてます。
鮮魚コーナーには
マルコバン・Trachinotus blochii
鯇魚(かんぎょ)・ソウギョ
再び町歩きを再開。
ん?
なにこれ?
デカっ!!!
クワ科パンノキ属の
『パラミツ・波羅蜜・Artocarpus heterophyllus』
英語ではジャックフルーツと呼ばれています。
こんな大きな果物他にあるのか?!
おそらく世界最大の果実。
ちょうど割っていたので食べてみることに。
世界最大のフルーツ『パラミツ・波羅蜜・Artocarpus heterophyllus・ジャックフルーツ』
そこをそうとってそこをたべるのね。
このサイズ感。
20kgくらい、トゲトゲもあって
皮膚がこんな感じになりました^^;。。
これが香港の街中のあちらこちらに設置してある
何でもゴミ箱。
燃える、燃えない、ビン、カン、
すべてこのゴミ箱に捨ててOKです。
続いては
茶葉屋さん『福建茶行』さんへ
お湯を入れる前から最高の茶葉の香り。
この計量器で量り売りです。
香港の街中のお店は比較的普通に動物が登場します。
はい、今回のインスタポイントはこちら。
Model: Daisuke Okada
エッグタルトは 『Queen Sophie』さんにて
おやつ用に購入。
そして、念願の亀ゼリーのお店
『春回堂』さんへ。
いかにも漢方漢方してる四字の羅列。
こちらが亀の茹で汁と漢方で作られた
『亀ゼリー』。
ゼラチン、寒天を使っていないのにこのプルンプルン感。
味もスッゴイ好みです。
こちらが原料の亀さん。
店内の瓶と引き出しの中身に興味津々。
甘いお茶、苦いお茶
どちらがいいですか?
男は黙って、苦いほうで。
んは!
まじで苦いやつだ。。
香港ドルは町歩き用に両替しておくと便利ですが
電子マネーカードとして
バス、電車、コンビニ、その他支払いなどで
あちこちで使えるのが
『八逹通 OCTOPUS』という オクトパスカード。
suicaと同じように簡単に作れて
すぐに現金をチャージしておけるのでオススメです。
さあ、今夜は念願の『GODENYA(ごでんや)』です。
日本酒への愛はずっと変わらない
GODENYA店主 五嶋氏。
彼のこれまでの人生については別途取材させていただくことにして
今日はGODENYAワールドに浸ることにします。
旦那のカッコいい仕事姿に見とれるごっしーの奥様。
美味しいお料理とお酒のペアリング。
勉強になりました。
ご馳走さまでした。
また日本か香港で
一緒に一魚一酒やろう!
この赤いマークが香港の地下鉄
『MTR』(エムティーアール、Mass Transit Railway)の看板です。
太子駅(たいしえき)・Prince Edward Station まで
『聚興家』さんで二次会。
仕事終わりの
GODENYAごっしーと、
neighborhoodのDavidさんと。
香港の飲食店を代表する二人との時間はとても貴重なものでした。
翌日の朝も早いのですが深夜まで
日本と香港、すきやばし次郎さんや魚の話で盛り上がりました。
3日目につづく
https://www.sumeshiya.com/blog/2018/05/3-14.html
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【日本のすし職人目線の食の旅 in 香港 】
1日目
https://www.sumeshiya.com/blog/2018/05/1-7.html
2日目
https://www.sumeshiya.com/blog/2018/05/post-3476.html