コハダ釣り
長崎県 壱岐(いき)。
この日は風が強めだったのど潮の関係もあってか
流れの少ない港の中にコハダの群れが大量に入り込んでいました。
水面に数え切れないほどのコハダの群れ。
佐賀のコハダ漁師さんなら投網で一発な感じ。
このコハダを釣って食べてみようということで
針を落とすとすぐにヒット。
通常死んで売られているコハダ。
あの状態からは想像できないほどの筋力を感じる動きと力です。
しばらく観察していたい。
一匹釣ると、コハダの群れは一旦いなくなってしまいます。
が、少し待っているとまた現れます。
今夜のおかず分くらいは釣りたい。
次々とコハダ、コノシロサイズが釣れます。
いろんな角度から魚を撮影するのは
僕の趣味であり使命だと思っておるのですが
最近はカメラマンとしての仕事にもなってきています。
どの魚も美しいから。
ただお寿司として提供するあの姿もまた美しいのですが
やはりコハダの握り寿司の原点はこれだ。ということも
みなさまに知っていただきたいからです。
大きめのコノシロを
5,6匹釣り上げた頃でしょうか。
バケツの中を覗くと
あれ???
2匹しかいないぞ。
飛び跳ねて逃げた??
そんな様子もなく
もしやトンビか?!?
釣った魚を鳥に持っていかれるというのは
釣りあるあるです。
でも、あたりを見回してもトンビはいません。
すぐにシメてクーラーボックスに入れればいいのですが、
子供達に活きたコハダを見せるにはとバケツに入れておいた
自分がアホでした。
やはりトンビが一匹一匹奪っていたようです。
僕が釣って、撮影してという集中している時間をピンポイントで狙って
一瞬で持ち去っていたのです。
あたりを見回しても見当たらなかったトンビ、
一体どこにいたのかというと、
自分の首を上げる角度の問題でした。
360度見渡しても見当たらないトンビ
自分のアゴが脳天と並行になるくらい首を90度まで曲げて
真上を見たときにその姿がありました。
人間の死角までも利用した狩りでした。
音も立てずに、この強風の中
魚だけを持ち去る技術、あっぱれです。
というわけで
夜のおかず用のコハダは3匹となりました。