讃岐料理の店『まいまい亭』 とカンカン寿司
まずは
前菜に
たまごのふくさ焼き、にがうり炒め煮、枝豆塩ゆでが。
あゆのひらら煮
地野菜いろいろ
ちなみに川魚のひらら煮はイサム・ノグチ先生の好物で
高松に帰るたびに召し上がっていたそうです。
川漁師の料理で、かまどや囲炉裏の残り火で時間をかけて炊くことで
味が染みると同時に、骨まで柔らかく火が通るそうです。
トロ火にかけて、休ませてを3日間繰り返し、決して煮崩さないまま
頭も骨も食べられる柔らかさに煮あげてありました。
獲れた魚は無駄なく、おいしく。
冷蔵庫がなかった時代に人々ん知恵が生んだ保存食の一つです。
晩期20年ほどアトリエを牟礼町に構えたイサム・ノグチ先生と
深い交流があった松岡夫妻が切り盛りする落ち着くお店。
創業は1978年なのでお店は僕と同い年。
柳士さんは15歳で料理人を志し、平安時代に起源を持つ生間流包丁式の作法を修めて、讃岐料理のお店を始めたそうです。
土地の食文化を後世に伝えたいという想いで。
海、川の幸が287種類、山里の恵みは622種類。
豊富な食材と歴史と数々の料理があるのに
うどんしか知られていないのは残念とおっしゃっておりました。
オリーブたれ
日本でオリーブオイルが作られ始めた頃は
オリーブの香りを消すために醤油をかけてドレッシングにしていたそうです。
マダイのお刺身
マナガツオの焼き霜造り
オリーブたれを上からかけて食べるスタイルです。
精進冷やし田楽
辛子酢味噌で
焼きあなごの鬼豆腐 仁尾とうがらしねぎ
マナガツオのカマもろみ焼き
5年もののもろみの塩気をまろやかにするための
かぼちゃが程よいです。
讃岐料理は、砂糖とも深いつながりがあります。
江戸時代からの特産品で、綿、塩、砂糖を指す
『讃岐三白』という言葉があります。
讃岐茄子ぞうめんの原型
茄子の出汁ベースの甘いお出汁が当時の味を再現しています。
甘みが豊かさの象徴であり、おもてなしの意味を表現した
歴史を伝える一品でした。
ここにしかない、ここでしか作れない系郷土寿司。
『カンカン寿司(しめ寿司)』について色々とお話してくださいました。
左:店主の松岡柳士(りゅうし)さん 中:女将の松岡久二子さん 右:酢飯屋 岡田大介
瀬戸内のサワラが旨い時期、12月以降で
あらかじめ予約をすると食べられるそうです。
イサム・ノグチ先生が枯れた松の木で制作したカウンターに、代表作の照明『AKARI』
数々の芸術家さんの作品が至る所にあります。
旬の素材が活きた飽きのこない讃岐料理。
茶懐石、京料理、精進料理、普茶料理にまで通じた松岡さんの素朴な味と
明るい女将さんの気持ちのよいおもてなし。
高松に行く機会がありましたら是非オススメです。
今度はカンカン寿司を教わりに行ってみたいと思います。
さぬき風土料理『まいまい亭』(要予約)
〒760-0058
香川県高松市東田町18-5
電話 087-833-3360
http://www.maimaitei.com