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もくずがに・モクズガニ・藻屑蟹・Eriocheir japonica

[すし・sushi料理海藻生き物食遊び]

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福岡県 樋井川(ひいがわ)

川の水が引いた。

何かしら生き物が見たい、触れたい、捕まえたい。

時に優しく、時に残酷に。。

これが男の子。

今回はモクズガニ(西日本ではツガニと呼ばれたりしてます。)

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日本全土に見られるカニで、
内湾の磯辺や河口から川の中流にまですみ、
ときには、上流にまで遡っていることがあります。
ハサミには長くふさふさした柔らかい毛がびっしりついています。
甲の幅で6〜7cmになり、カニの中では美味しい部類に入ります。

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各地では
つがに・ツガニ・津蟹 と呼ばれていることが多いこのカニ。

山から13年で落ちてきて、川付近に生息するようです。

穴を掘る習性から
炭鉱の守り神さまとして、
九州の炭鉱産地ではとても喜ばれて食されていました。
東北ではさらにサイズが大きめです。

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戦闘能力、高めです。

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ハサミの力、強めです。

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カニ歩きの速さ、速めです。

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結構なサイズにまで成長します。
かぼちゃの切り身が大好物です。

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【モクズガニ獲り】


【カニの泡吹きについての豆知識】
カニは基本的にエラ呼吸ですので、陸上では、呼吸ができません。
カニのエラは水分を含んだ海綿のようになっていて、そこに含まれた酸素で陸上では呼吸します。
陸にしばらくいると、水が乾いてきて、呼吸をするのが苦しくなってきます。
苦しくなるとカニは水を口から出して水に酸素を溶かして再びエラに取り入れます。
陸上ではエラに入ってくるのは空気なので、
入って来た空気がエラの中に残っている水と混ざって泡となり、
粘り気が出て、口の上の出水孔から、ブクブクと泡になって出てきています。
泡を吹いている時はカニが苦しい時です。
食べない場合は早く水に戻してあげましょう。

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高知県 鏡川のモクズガニ

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昔の人は『ツガニがイタドリの花を背負って不破の八幡さんに下りよる。』と表現ています。
カモネギと同じ意味ですね。

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旬は秋です。

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塩茹でが一般的な食べ方で、
まるごと炊き込みご飯や芋炊き、
砕いてツガニ汁やそうめんのだし、塩を効かせた保存食の『がねみそ』もあります。

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モクズガニの動画です。

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ふわっふわのモクズガニの毛

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ある日の夕刻。
高知大学某キャンパスにてモクズガニ脱走、捕獲劇。

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物凄い力持ちです。

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この丈夫なケースの中で
少しでも隙をついて、モクズガニたちが逃げるスタンバイをしています。

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開けた瞬間に足を長く伸ばして爪で引っ掛けて一斉に外に出てきます。

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飛行機で持ち帰りましたが、その元気さはほとんど変わりません。
深めのシンクからも飛び出していきそうなくらいです。
1パイ1パイ、急所を突いて締めていきます。
命をありがとう。
絶対に無駄にしない。

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生きたまま水から茹でていくと、途中何度も鍋から出てこようとして
すごい力で鍋の蓋を持ち上げてきますので、
しっかりと蓋を押さえておいた方が良いです。

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このお腹はメス。

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こんなにたっぷりと安全に外子(そとこ)を抱きかかえられるような
フワフワなキングベッドです。

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茹でたモクズガニ。

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ハサミについたフサフサフワフワの毛が特徴的です。

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身の味も濃厚です。

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ミソはさらに濃厚です。(甲羅の内側)

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甲羅を外した状態です。
ミソと肉がパンパンに詰まっています。

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半分に割るとこんな感じです。

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茹で汁だけでもすでに美味しそうですが、

ツガニは生きたものでないと食べられない上、
時期や地域が限られているのでなかなか一般的な食材としては広まっていません。
ツガニは砕いた方がとても出汁が良くでますが、
その手間がかかるため敬遠される面もあります。

ここで、高知の方に教わった
【ツガニエキス】の作り方をご紹介させていただきます。

〈材料〉
ツガニ 1kg
水 1.8L(ツガニエキスが約2L出来ます)

〈道具〉
臼(うす)※なければまな板にのせ出刃包丁で叩く。
ミキサー
ボール
ヘラ
網目の細かいザル
軍手(生きたツガニの抵抗を防ぐ為)

〈作り方〉
1 生きたツガニを使うので調理する直前までカゴに入れて川や流水に浸けて飼っておく。
(死んだツガニはすぐに嫌な匂いが出るためです。)

2 生きているツガニの爪と毛、口、甲羅、フンドシをもぎ取り、身と足の部分を臼に入れて搗(つ)きます。

3 粗く砕けたら、今度はミキサーに殻も身も一緒に入れ、分量内の水を加えてさらに細かく砕きます。

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4 大きめのボールの上に網目の細かいザルを置き、その中にミキサーで砕いたツガニを入れ、分量内の水を加えながら濾します。

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これでツガニエキスの完成です。
使った道具はよく洗い、煮沸してください。

保存方法は集めのフリーザーバックに入れ、密封して冷凍保存。
使うときは自然解凍し、早めに使い切る。

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モクズガニ寿司

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モクズガニの毛を剃ってみました。

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モクズガニのかに玉

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ツガニうどん(モクズガニうどん)
高知県仁淀川にて。

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【つがに汁】(高知県で教わったレシピ)
〈材料〉4人分
ツガニエキス 400ml
しょうゆ 60ml
酒 20ml
水 800ml
はすいも(小松菜・ナス)適量

〈作り方〉
鍋に水とツガニエキスを入れて火にかける。
沸き出したらアクを取りながら、ツガニの身が固まるまで沸かす。
しょうゆ、酒を入れ、一煮立ちしたら具材を入れる。