なまず・ナマズ・鯰・Silurus asotus
ナマズ目ナマズ科ナマズ属ナマズ S
ナマズは日本全国にほぼ分布し、湖沼や河川の中、下流域にすむ夜行性の大型魚です。
水面近くにいる小魚やカエルなどに、下からパクリと食いつきます。
一般的な河川や池などでは生態系の頂点に君臨していると言っても過言ではありません。
この習性を利用して、糸に付けたカエルで水面をたたいて漁獲する『ポカン釣り』という釣り方があります。
ルアー釣りの対象魚としても人気で、水面を泳がせたルアーに飛びつくさまは、
おっとりとした顔からは想像つかないほどの超肉食系です。
ナマズの卵は綺麗な黄緑色。
なまずの絵
【刀の鯰尾(なまずお)】
現在、名古屋市の徳川美術館に収蔵されている刀剣『鯰尾藤四郎(なまずおとうしろう)』は
長巻を脇指になおしたといわれている刀剣で、本来脇指として作られた刀とは形状が違い、
名刀ゆえに呼称がつきました。
一般的な魚の尾ビレと言えばはっきりと二又に分かれている形をイメージしますが、
日本産ナマズ4種は尾ビレが明確に分かれていません。
また臀(シリ)ビレと尾ビレが連続しているため刀剣のように見えたのかも知れません。
鎌倉時代後期に活躍した刀工、藤四郎古光によってつくられた刀で
切っ先の形が、まるでナマズの尾のようだということから、
作者の名と合わせ『鯰尾藤四郎』と古人により名付けられました。
白いナマズ
ナマズの煮付け
ナマズの蒲焼きの握り寿司