はながさくらげ・ハナガサクラゲ・花笠水母・Olindias formosa
[海の生き物]
動物界 Animalia
刺胞動物門 Cnidaria
ヒドロ虫綱 Hydrozoa
淡水水母目 Hydroida
ハナガサクラゲ科Olindiidae
ハナガサクラゲ属 Olindias
ハナガサクラゲ O. formosa
本州中部から九州沿岸のやや深い海に春から初夏にかけて見られます。
ブラジルやアルゼンチンにも分布しています。
直径10~15cmの傘の内側に橙色の十文字型の生殖腺が見られ、
外側には触手による黒ずんだ縞模様、
傘の表面からは短い棒状の触手が飾りの様に生え、
その触手先端付近は黄緑や桃色の蛍光色をしています。
種小名の『formosa』は、ラテン語で『美しい』という意味で、
その泳ぎの美しさは名前の如く花笠踊りに喩えられています。
人に激痛を感じさせる程の刺胞毒により小魚を捕らえて丸のみしてしまいますが、
人での死亡例はないです。
但し、刺胞毒による被害は大きいので触るべきではないです。
底生性のため海上からその姿をみる事はまずできませんが、
底引き網にかかったものが水族館へ持ち込まれることがあります。
しかし飼育下では餌の魚を自分で食べないため給餌時には水槽から揚げて一匹ずつ引っ繰り返し、
口へ餌を押し込んで与えなければならないそうです。
昼間は岩場でジッとしていることが多く、触手に小石を持って身体を沈ませる行動をとることもあるようです。