キーボード やさしく
[岡田イズム]
みなさまも少なからず思い当たる節があるのではないでしょうか?
パソコンのキーボードを打つ際の力加減についてなのですが。
自分も含め、本人の自覚がいつの間にかなくなり、
気がつくと、周りの方にとっての騒音になっていたという。。
年上の妻からは、結婚する前から、
人に優しくすることを常々優しく注意されていた。
僕は、自分では自分のことをとても優しい人間だと思っていたし、
実際に優しいほうの部類に入るのは間違いないと今でも思っている。
しかし、妻の価値観は違ったらしい。
違うというか、いつも自分よりもさらに上にいる感じ。
妻は、私に優しくして。という意味よりは
すべてに優しくして欲しいという考え方なのだ。
もちろん、地球に優しくない行為も大嫌いな人だ。
僕は十数年間、そんな妻から注意されないように
様々なものに優しく接してきたつもりだ。
しかしこの度、
僕はキーボードに優しく出来ていなかったことに気付かされたのだ。
ブラインドタッチだって、独学でいつの間にか速くなり
文章を書くのも大好きで、
文末を気持ちよく終えるこの力強いenter key。
現代の高性能パソコンにおいては、
右手の小指で優しく押すだけでもenter keyはしっかり機能を果たす。
そもそも僕は、右手の薬指でそれをタンタン打つ癖がついてしまっている。
パソコンの画面に貼られた付箋を貼ったままにして
数日過ごしてみると
僕の入力は、enter keyのみならず
すべてのキーに対してとても優しくなっていた。
僕は妻の言うことを素直にすぐに受け入れる。
妻は、素直な僕のことをカワイイと言ってくれるから。
仕事部屋で何気なく見た妻の小指はとても優しく滑らかだった。