そでいか・ソデイカ・Thysanoteuthis rhombus
2020年10月
どうしてもソデイカ漁が見たくて訪れた鳥取県漁協。
ただでさえ漁獲量が年々減っているというのに、
今年はさらに不漁。
しかも、先日漁師さんらが亡くなる事故もあったようで。
今日、先にソデイカ漁師さんにご挨拶をして、
明日、ソデイカ漁に同船させていただくことになっていたのですが、
どうやら今夜から大荒れになる模様。
自然には逆らえませんので、文句なく今回は諦めました。
ただ、
さっきまで漁に行っていたソデイカ漁師の小林さんが
船や、漁具、獲れたてのソデイカを見せてくださるということで
早速、船まで。
第一海福丸
これが小林さんの船です。
数字がついているオレンジのものは全て浮き。
その下に仕掛けがついていて、
潮目、風をよみながら、順番に海に落としていき、
イカがかかれば浮き沈みが起こるわけです。
少しでも潮や風を読み間違えると、これらがこんがらがって大変なことになるのは
想像がつきますね。。
さすがに、平均10kgを超えてくるソデイカ漁ですので糸も太くて強度のあるものです。
そしてこちらが、仕掛けです。
釣りをする人ならご存知のイカ釣り用の仕掛け『餌木(エギ)』です。
が、
そのサイズがモンスター級です。
針の部分だけでもこの大きさ!
ちなみに通常のイカ釣り用のエギは
仕掛け自体のサイズでも手のひらに収まるほどですので
いかにこのソデイカ用のエギが大きいのかわかるかと思います。
明日の出向が難しくなってしまい、凹んでいる僕を慰めてくださるかのように
惜しげもなく、様々なソデイカ話をしてくださった小林さん。
ソデイカはいつも大体、オスメスが仲良く一緒に泳いでいるそうです。
メスがこのエギに掛かって釣り上げられていくと、
オスはずっと追いかけてきてメスを助けようとします。
しかし、メスはエギに掛かっていてグングン引き上げられ
水面に顔を出します。
その際、エギに掛かってもいないオスまで水面まで
メスを追い上がってきます。
漁師さんはその習性を知っていて、メスをすぐに船に揚げずに
オスが追いかけてくるのを待ち、
メスよりも先にオスをギャフでブスッと刺して捕まえてしまいます。
オスを船に揚げたら、エギに掛かっているメスも捕まえるというわけです。
メスが掛かった時は、大抵オスが追いかけてくるから
ダブルゲットがほぼ確定とのこと。
賢く、水面まで上がってこないオスもいるようですが、
メスがいなくなってしまったことを悲しみ船の下で旋回していることもあるそうです。
逆に、オスが先に捕まってしまった場合はどうなるかというと。。。。
メスは逃げてしまうそうです。。。
子孫を残すための本能が働くのでしょう。
でもしかし、せつない。。。!
今日獲ってきたソデイカを見せてくださるということで、
秘密の場所まで連れていってくださる小林さん。
過去に盗難被害もあったようで、念の為背景をお見せしないようにしておきます。
綺麗なロケット型のブっといソデイカが!!
ちなみに、横にある氷は、普通のロックアイスとかじゃなくて、
かき氷とかに使う大きいサイズの貫目氷です。
上から見たら、もはや何かわかりません^^;
そしてこのソデイカ、もちろんまだ活きています!!
明日は、漁には出られないものの、
今日水揚げしたソデイカが明日の早朝、市場に並ぶということで
また明日お会いするお約束をして今日はお別れしました。
翌朝。
ワクワクしすぎて、待ち合わせ時間よりも1時間早く前入りして
その時を待ちました。
ぞくぞくと魚が並んでいきます。
そこそこのサイズのシイラがあるにも関わらず
圧倒的な存在感を見せつけるソデイカ。
そして、活気溢れるセリがスタートしました!
ありました!
第一海福丸 小林さんが獲ったソデイカ!
まだ細胞が生きています!
僕は、どうしても
第一海福丸の小林さんのソデイカが欲しかったので
漁協直営のお魚屋さんのセリ人の方に特別にお願いさせていただきました。
もちろん、むやみにただ買いたいからではなく、
このブログでしっかりとソデイカをまとめさせていただくためにです。
今回は、ソデイカ漁のために鳥取に来てますので、
漁がNGで、ソデイカも手に入らなかったら涙です。。。。
こちらが、ソデイカのセリの様子です。
無事、セリ落としていただけるのか!?
というわけで、
お願いしていた大きめのソデイカ2ハイ、小さめのソデイカ1ハイを
無事GETしました!
サイズがいまいち伝わりづらいですので
写真左に僕の長靴を比較していますが、
なんとなくサイズ感わかりますかね?
自分のイカとなれば、濃厚撮影しても問題ありません。
この細胞が生きた状態のソデイカは、
今撮るしかないんです!
タイムアップ!
あとは、また後ほど、解体しながら各部位を写真で記録していきたいと思います。
台車に載せて、トラックへ
酢飯屋まで発送していただきます。
ソデイカは、さっきのように赤くなって並んでいるのでアカイカと呼ばれる地域が
多いのですが、皮を剥いてしまうとこのように白いので
何イカなのかわかりづらくなってしまいがちです。
が、さすがにこの厚みのイカはあまり多くいる種類ではないので
見たらすぐにわかると思います。
市場だけでなく、スーパーの魚売り場などでも、
このような形で売られていたりしますので、
見つけたら買ってみてください。
こちらは、全く別日に伺った、兵庫県の日本海側に位置する新温泉町
『マル海渡辺水産』さんにて。
マダイが小さいのではなく、ソデイカがデカイんです!!!!!
そのほか、魚を色々見て歩いていると、
外の作業場で何やら解体をしている!!!
もしや!!!???
ソデイカ解体してるーーーーーーー!!!!!!!!!!
ゲソをバッサリと切断。
内臓を取り除く
縦に3等分に切って、
身の外側の皮をツルーーっと剥いていきます。
身の内側の皮をチュルッと剥いていきます。
ソデイカの解体 全工程の動画撮影に成功しましたので
ご興味のある方、少々グロい部分もありますが、こちらをご覧ください。
ソデイカを解体してくださった塩川さん、ご丁寧な説明ありがとうございました!
さて、話は戻って
今度は僕の出番です。
市場で見たサイズで麻痺していましたが、
実際に酢飯屋に到着すると、やはり圧巻のサイズと重さです。
体のサイズに対して、足がとても短いです。
専門的な図鑑などを見ていただくとわかりますが、
イカはたいてい、このような向きで掲載されます。
逆さまに思ってしまいますが、
頭から足が生えている生き物 『頭足類(とうそくるい)』の正式な向きはこれとされています。
目玉がある部分が頭、
そこから上に足がはえていて、
頭の下にある、一番大きい分が体という仕組みです。
裏面を見ていきましょう。
イカの耳と呼ばれる『ヒレ』が大きく発達しているのがわかりますね。
ちょっと黒くなっている部分があります。
漁師さんが船に水揚げする際に
ガツっと引っ掛けたギャフの跡ですね。
目の前で逃げられてしまわないようにするためと、
重たい魚体ですので、そうしないと持ち上がらないんです。
ただし、イカの正面には傷がつかないように
なるべくこちらの裏側に刺しているわけです。
ここからすでにオモテナシが始まっています。
次にゲソを観察していきましょう。
お約束通りイカの足は10本ありますね!
その中でも長い2本の足は『触腕(しょくわん)』と呼ばれる腕です。
写真の下のがそれです。
そこにも、きもーち、小さな吸盤が付いているのわかりますか?
ちいさっ!
こちらが、触腕の先端。
触腕の反対側。
吸盤がとても密集しています。
吸盤の中は、実はこんなにギザギザ。
獲物を捕まえるのにもこれで掴んで吸いついて離しません。
こちらは、その他のゲソ部分。
吸盤と、ピロピロしたのが付いてます。
この写真を見て、何か気が付くものありませんか?
そーーです!
ゲソにヒラヒラ、袖(ソデ)があるんです!
これです!
ソデイカの名前の由来はここにあったのです!
ヒレのような硬さはなく、ヒラヒラと柔らかい感じ、
求愛のために綺麗に見魅せるためなのか
天敵が現れた時に驚かせるための進化なのか。
美しい模様にも見えますし、
おどろおどろしいデザインのようにも見えます。
中央にある、口のような穴は漏斗(ろうと)です。
イカ、タコなどの頭足類において、移動のために用いられる器官。
漏斗の拡張と伸縮で水を噴射させてこのジェット水流によって任意の後方に進むことができます。
この漏斗からスミも吐いたり、うんちもここから体外に出します。
漏斗の中を覗いてみると
ベロのような形をした弁が付いているのがわかります。
こんな風に持ち上げると閉まります。
はい!
それでは、寿司職人として、本気で解体していきたいと思います。
【ソデイカ解体新書】
グロい写真も多く出てきますので、
ご注意されてください。
それから、大きくて綺麗なまな板が間に合わず、
年季のの入ったアナゴ用まな板での解体作業になりますこと
ご了承くださいませ。
解体というか、もはや解剖になります。
研究者さんや学問の資料にもどうぞ。
では、スタート!!!
まずは胴体中央に包丁を入れていきます。
上から下まで切れ目を入れると
貝殻が出てきました。
実は、イカは貝の仲間でこの貝殻で内臓を守っています。
貝殻を取り出してみると・・・
さすが、ソデイカの貝殻です。大きい!!!
貝殻の先端部分
貝殻の中央部分
貝殻の付け根部分はこんな形をしていました。
いよいよ内臓が見えてきました。
オスかな?? メスかな??
ソデイカのエラ
じっくりと観察していきましょう。
エラのフチには青い血液が透けた血管、
下には真っ白のイカの身が見えています。
太い血管から、エラの一つ一つに細い血管が繋がっています。
エラはふるふるで柔らかく、エラとエラの間はこんな感じになっています。
様々な内臓を守るためにさらに薄い膜で覆われています。
ソデイカの肝臓
薄膜を剥がすと、
内臓が見えてきました。
この傷は、漁師さんが捕獲の際にギャフで刺した胴体裏側部分。
胴体と内臓を繋ぐこのパイプは大静脈
ソデイカの心臓バイパスに繋がる大静脈
ソデイカの貯精嚢(ちょせいのう)。
これがあるということは、オス確定です。
精巣で作られた精子が、生殖器を通過し
精莢(せいきょう)になっていきます。
グジュグジュしてるのが、輸精管。
透明な細長いカプセルの中に、白い棒状のもの、これが精莢(せいきょう)です。
↑ソデイカの精莢(せいきょう)を取り出してみました。(動画)
写真でもゆっくり観察していきましょう。
指でグイグイと押していくと、
精莢(せいきょう)の先っちょが出てきました!
硬い。
まさにカプセル。
他のイカよりも太くて硬いです。
そして、長い!
精莢(せいきょう)を3本、完全に取り出しました。
これがまだまだ何本も何本もあります!
透明なカプセル(外鞘)の中に白い精子(精子塊)と透明な粘着体が入っているのが確認できます。
右端のクネクネっとしている部分が発射装置です。
↑ソデイカの精莢(せいきょう)から精子を取り出してみました。(動画)
写真でも観察してみましょう。
ソデイカの肝臓
肝臓からも様々な臓器へ線が繋がっています。
写真中央が心臓です。
心臓から直結しているこの茶色い部分がエラ心臓かな?
先生、教えてください!
@苫野哲史先生より推測含むお答えいただきました!ありがとうございます!
盲嚢だそうです。
食べ物は食道→胃→盲嚢→腸と進みます。
エラ心臓はエラの根本に黄色白っぽい丸い塊として見えることが多いです。
写真中央左の白丸部分のあたり、もし腎臓であれば、
血管の切れ端のような白い管から尿が飛び出てきます。
肝臓を裏返してみると、
僕の手に触れているウニュウニュしているやつは膵臓(すいぞう)。
スミ袋(墨汁嚢)がありました。
スミは、どこから吐くかというと、
丸っとスミが溜まっている部分からスミ袋の細い方へ向かって
その先にある、漏斗(ろうと)から吐き出します。
ちなみに、ウンチもここから体外に出します。
漏斗の向こう側が見えますね。
よく、口と間違われる部分がこの漏斗です。
スミ袋を破裂させてしまうと大変なことになるので、
先に外しておきましょう。
スミの出口部分をキュッとつまんで、引き剥がすようにして取ります。
スミ袋を破裂させずに無事取り除くことができました。
ソデイカの腸を通過して胃袋まで運ばれたエサ。
胃袋を開いてみると、
魚のウロコや、消化途中の何かが入っています。
胃袋の内側はビニール状の膜で覆われていました。
剥がしていくと、
真っ白で綺麗な胃袋を見ることができました。
生き物の胃袋の内側はたいてい、こうシワシワしていますよね。
綺麗に剥がすことができました。
処理する前のたっぷりの内臓やゲソは、大きな器代わり胴体内側に置かせていただきました。
肝臓と胴体を繋ぐようにして、太い血管が付いています。
頭の部分を切り開いて、肝臓を取り外しやすく、見やすくしていきます。
パカっ。
頭の中にある頭蓋軟骨に繋がっているのがわかります。
この肝臓を裏返してみると、
シルバーでつるりとしていて綺麗なんです。
無事、ソデイカの肝臓を綺麗に取ることができました。
もはや、ソデイカの解体というよりはソデイカの解剖です。
この白いのが頭蓋軟骨。
頭の中にも様々な管が繋がっています。
これは、頭と胴体を繋いでいたパーツです。
これは何のための部位なのでしょうか。。
透明感があって、ツルツルコリコリしています。
こちらがソデイカの口(口球)。
黒いのがカラストンビと呼ばれる顎板(がくばん)です。
横から見ると球状になっているのがわかりますね。
この写真では、口ではなく、口のまわりの構造やデザインを見てください。
このビロビロのところとか。
さらにアップで見ていきましょう。
この黒い顎板を取っていきたいと思います。
にゅる、ニュルっと上顎板(じょうがくばん)と下顎板(げがくばん)がとれました。
左:上顎板(じょうがくばん)
右:下顎板(げがくばん)
まずまず尖っている上顎板(じょうがくばん)
飴色のグラデーションがとても綺麗です。
正面から見た上顎板(じょうがくばん)
上顎板(じょうがくばん)、置き方を変えてみるとまた
別の生き物のように見えます。
下顎板(げがくばん)
下顎板(げがくばん)もまた、置き方を変えてみると
別の生き物のように見えますね。
顎板を取り外した口球にも、顎板の形をした筋肉が残っています。
そして、舌のようなものも確認できますね。
舌のようなものを串で持ち上げてみると、下と繋がっているので、
まさに舌なのかもしれません。
指で押してみると、より舌っぽいです。
中央に見えるのが歯舌(しぜつ)。
歯舌を引っ張り出してみるとこんな感じ。
歯舌の先端はこのような形になっていました。
口球を切って、開いてみました。
ここからは、ソデイカの目玉の写真が続きます。
不気味ですのでご注意ください。
ソデイカの眼
目と目の間の軟骨
ふざけてません。
まじです。
人の顔で当てはめるとソデイカの目玉はこんなに大きいということを
わかりやすくお見せするために、気持ち悪くてすみません。。。
目を寄せると少し可愛くなります。
このサイズ感です。
この大きな目で大海原を見渡しているのですね。
リアル目玉のおやじ。
すみません。これはふざけてしまいました。
手前のピロピロした手のようなものは、脳の一部。
視葉と呼ばれる視覚に関わる脳だそうです。(苫野哲史先生談)
左右の視葉の間には、ドーナツ状の脳があり、食道が貫通しています。
ソデイカの眼の水晶体の周りについているゼリー状のものを取り除いてみると
目の奥からこんな美しい宝物が出てきました。
茹でると真っ白に。
目の横についていた筋肉状の部位。
茹でたらとても美味しかったです。
ソデイカを縦割りにしていきます。
この厚み、伝わりますかね?
こんな感じで均等の幅で切り分けていきます。
ちなみにこちらはイカの耳と呼ばれるヒレの部分。
僕の指ほどの厚みがあります。。。^^;
ヒレにもしっかりとソデイカの青い血液が流れているのが確認できます。
ちなみにこちらが今回、ソデイカのオスを解体した際に出てきたソデイカの青い血液です。
正確には、透明な血液が参加して青くなるようです。
右手に包丁でソデイカを丁寧に解体しながら、
左手にカメラで写真撮影を慎重にしながらなので
物凄い集中して、肩こります^^;
誰かほぐしてください^^。。。
さて次は、
ソデイカのメスの解体をはじめていきます。
この汚いアナゴ用まな板、結構大きいのですが、
ソデイカ、本当に大きいです。
これ、どこの部分かわかりますか?
胴体とヒレの狭間です。
ここに興奮するとか、もはやフェチの世界です。
メスのほうが心なしかオスよりも目がカワイイように見えました。
そして、泣いているようにも見えます。
スーーーっと体に包丁を縦に入れて切り開いていきます。
ここまではオスもメスも同じ。
そして、オープン!!
オスと全然違うーーーーーーーー!!
そして、なんだこのピンク色!!!
オスの時と同様、まずは透明の貝殻が出てきました。
実は、イカは貝の仲間でこの貝殻で内臓を守っています。
そこがそこに繋がってそうなってるわけです。
小さなイカと違って、パーツパーツが一つずつ大きいので
構造がとてもわかりやすいです。
貝殻はパカっと簡単に取り外すことができます。
薄膜に守られた内臓が透けて見えます。
そして、このピンク色の部分。
粒々が見えるし、卵確定ですかね。
綺麗な肝臓が見えます。
うひょーーーーーーーーー!!!
ショッキングピンクの内臓もある!!!
ソデイカのメス、どうなってんだー!?
基本的な内臓の構造はオスもメスも一緒ですね。
エラ部分にスミが入って黒くなってしまっていますね。
写真中央の白い丸のがある辺りが腎臓です。
オスと全く違う部分と言えば、やはりこの生殖器。
卵巣周辺です。
こんな内臓の色をした生き物、初めて見ました。
黒くなってしまっているエラの内側の白い部分。
(先生、このパーツはなんでしょうか?教えてください。)
青い血液が通る血管が美しく見えます。
そして、きました、このショッキングピンクの部位!
天然の色ですよ。
なんとなく粒々しているのが見えます。
そしてそれが、写真左側のほうに散りばめられているような。
完全に粒々が見えます。
これはソデイカの卵で確定ですね。
さらに寄っていきます。
この一粒一粒が卵。
感動です。
心臓を中心に、まさにバイパス状にそれぞれの機関へと血液が運ばれる仕組みがわかります。
手前の白いのが卵巣の一部なのかな?
そこからピンクが産み出されているように見えます。
そして、濃縮したショッキングピンクの卵がたくさん集まった塊になっていく。
左のほうに向かって、ピンク色の卵の出口のほうに進んでいくと
乳白色の粘液が混ざってきます。
そして、最終的にソデイカの卵は、このように解されるようにして
産卵までメスの体内にある。
という感じですかね。
ちなみに、この写真を見てわかるように
中央の白い膜を境にして、左右で卵の部屋が別れています。
いやー、本当に美しいものを見せていただきました。
体は、オス同様このように切り分けていきます。
そして恒例の、胃袋開きチェックのコーナーです。
ソデイカのメスの胃袋の中身がこちら!!
かなり消化されてしまっていますが、
甲殻類の足や魚のウロコが見えます、そして!!!
イカも食べているようですね。
ソデイカのメスの血液もまたこの綺麗な青色です。
ここまでは生きものとしてのソデイカのご紹介でしたが
ここからはソデイカを食べものとしてご紹介していきます。
タイミング良く、酢飯屋でソデイカを見ることが出来たお客様もいらっしゃいました。
ソデイカの貝殻を乾燥させておいたもの。
やや小さく縮んでしまいましたが、
それでもお客様はこのサイズに驚かれていました。
切り付けして、湯引きしたソデイカをお寿司として握っていきます。
ソデイカの握り寿司にペアリングさせたのは、
ワイングラスをAlchemiae Ginでリンスし、
そこに シン・ツチダを注いだもの。
清涼感がイカの旨味と香りを引き立てます。
ソデイカのゲソは、酢飯屋のブイヤベースの一役にもなりました。
ソデイカの卵の酒醤油漬け
皮を剥いたソデイカの身を豪快に、敢えて分厚く切り付けてお刺身で。
厚みがあってもねっとりとムッチリと噛み切れるのがソデイカの良さです。
ソデイカのお刺身の横には、ソデイカの卵の酒醤油漬け
ソデイカの精巣の一部を表面をこんがり焼き揚げて、
中心部は蒸し上げたもの。
ソデイカの肝臓の塩漬け
指と比較するとこの大きさ!
中央にスーーッと包丁を入れて薄皮を切ると、
生チョコのようなものが現れました。
こちらがソデイカの塩辛です。
つけ麺のようにして、細切りにしたソデイカをワタに絡めてお召し上がりください。
ソデイカの口球を開いて、鹿の子に切り目を入れ、
いしる酒で味付けをして焼いていきます。
焼いてすぐにお客様にお出ししてしまったので、写真ありません。。^^;
ソデイカ料理の写真色々撮影しているのですが、散らかっておりますので
またみつけたらこの場所に追加していきたいと思います。