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ぼら・ボラ・鯔・Mugil cephalus

[寿司海の生き物淡水魚釣り・Fishing]

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僕は川を眺めていることが大好きなもので、
ジーッと見ていると、大概話しかけられます。

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『あのお魚はなんですか?』 って。
大体にしてご老人か、子連れのママからです。

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僕がお魚好きなことなど知るわけもない方がそう声をかけてくるのですから
きっと背中から何か出ているのかもしれません^^;

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子連れママ
『子供に聞かれても答えられなくて。。あの良く飛び跳ねている魚は何という名前ですか?』

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魚を知る人なら当たり前の世界中に生息している【ボラ】も、
魚に興味があまりない人からするとわからないですよね。

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顎口上目
硬骨魚綱
条鰭亜綱
新鰭区
棘鰭上目
スメグマモルフ系
ボラ亜系
ボラ目
ボラ科
ボラ属
ボラ

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地方名は様々あるものの、正式名称はボラです。

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水面が光って見えづらいですが、
この中にたくさんのボラたちがいます。

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こちらは、ボラの子供たち

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夜、川で捕まえたボラの子供
ヌルヌルツルピカしていました。

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だいぶ大きくなりました。

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胸ビレの付け根外側に青みがかる暗色の斑紋があるのが特徴です。

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頭部は正面から見ると逆三角形で

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胴部以後は紡錘型の体形をしています。

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湾内、外洋域の海だけでなく、河口の汽水域から河川下流域にも入っていきます。

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口をパクパクさせて水中を漂うプランクトンを吸い込むようにして食べたり、

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川底に潜って、低層に沈積した微生物や藻類を食べたり
砂や泥と一緒に小型甲殻類などの原生動物や有機性のデトリタスなどを吸い込んで食べます。

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口いっぱいに砂泥を入れたら上昇し、

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泳ぎながら、エサ以外の砂泥を吐き出すという器用さ。

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こんな感じで、しれーっと吐き出します。

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全長は80cmほどにまで大きくなります。

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冬場は脂肪により脂瞼(しけん)という脂肪の膜が濁って視力が落ちるため、
引っ掛け釣り(ギャング釣り)などで引っ掛けて釣ることができます。
体色は、背側が青灰色または緑がかる褐色、腹側は銀白色をしています。
側線は無く、暗色の縦帯が数本入っています。

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大きなボラは力が強く、
スレ掛かり(口以外のところに針がかかって通常とは異なるアクションになる)ということもあって、かなり引っ張られます。
釣り上げた後も、しっかり握らないと暴れてすぐに落としてしまうほどです。
ウロコは大きくて硬いです。
海で獲るボラは臭みが無く美味しいのですが
河川などの釣った水域によっては臭みの強い泥を食べたりして
ボラの表面だけでなく、魚体自体まで淡水魚独特の臭いが強烈にします。

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単独行動をしているボラはあまり見かけません。

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必ず数匹連なって泳いでいたり、

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なにか、大きな家族単位くらいの群れで泳いでいたり、

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小さな家族だったり、

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カップルだったり。

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たまに単独で冒険に出てみるものもいたりします。

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背が水面から出るくらい表層を泳いでいることも多々あります。

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ボラが飛び跳ねた瞬間の写真です。

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ヌルヌルツルピカ感わかりますか?
もっともっと、寄りで撮れるようにがんばります!

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着水後に高くのびるあの水しぶき、
そのあと広がっていく波紋が最高です!

そもそも、なぜボラは跳ねるのか?
下から上に向かって、エサを捕食するために豪快に飛び上がる肉食魚ではないし、天敵から追われて逃れる飛魚(トビウオ)のような状況下でなくてもボラは跳ねているし、水中の酸素濃度が低くなって苦しくてジャンプするなら、エラ呼吸の生き物としては不自然だし、障害物を飛び越えるためにジャンプしているわけでもない。
となると、考えられるのは、体に付いた寄生虫を落とすための習性と考えられますね。

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体を横向きにして、水面に体を叩きつけるようにして着水していることが多いです。動物が痒いところを物にこすりつけるつけるような感じでしょうか。
ジャンプして波音立てずに綺麗に着水するよりも、
敢えて面を広く打ちつけることで、水中に酸素を多く溶け込ませることができると編み出した技なのでしょうか。

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そのため、バシャーン! とかなり大きな音がします。
ジャンプは1回で終わることもあれば、2回、3回と連続することもあります。
そうすることで、水中に酸素を溶け込ませて、水中の酸素濃度を高めて
自分や仲間たちがエラ呼吸しやすくしつつ、寄生虫もついでに落としているのかもしれませんね。
誰がジャンプするかも規則性がある気がします。
大きな個体のオスがジャンパーで、
ファミリーの酸素補充のために行う修正かもしれません。
ボラになってみないとわかりませんね。

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シマイサキの子供たちを蹴散らすように、煽り運転をしている大きなボラ。
遊んでいるのか?威嚇しているのか?
シマイサキの子供たちは、ボラが肉食魚ではないことを知っているのか知らないのか、逃げ惑っていました。

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ボラの産卵期は10月〜1月頃です。
秋になると黒潮の影響のある暖かい海に回遊し、産卵します。

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古くは高級魚で江戸時代などは贈答用などにも使われていたボラも
今では、食用として食べることも少なくなっています。

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ボラの卵巣で作るのが「日本三大珍味」のひとつ唐墨(からすみ)です。
中国で作られる墨(すみ)に似ているところからこの名が付いています。
塩漬けしてじっくり干し上げる作り方は、世界各地で作られていて、
独特の風味があり、とても高価なものになります。
ボラの「へそ」と呼ばれる胃の幽門部も珍重されています。

泳ぐボラたち

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ボラの握り寿司 ワサビ(伊豆かおり)の茎の塩漬けをのせて
器:二階堂明弘さん

秋から冬の沖で獲れた脂ののった鮮度の良いボラは、
食感も旨味も抜群です。