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いたやかえで・イタヤカエデ・板屋楓・ Acer pictum Thunb. subsp. mono

[植物]

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和のメープルシロップがとれます。

植物界
被子植物
真正双子葉類
バラ類
ムクロジ目
ムクロジ科
カエデ属
イタヤカエデ

イタヤカエデの幹に傷を付けると、糖質を含む樹液が流れ出します。
アイヌはイタヤカエデをトペニ(乳の木)と呼び、
冬季の幹に傷を付けることで得た「甘いつらら」をアイスキャンデーのように賞味していたそうです。
サトウカエデにくらべて含有糖分がやや低いですが、
イタヤカエデ樹液からもメープルシュガーを作ることは可能です。
第二次世界大戦直後の砂糖不足の時代に東北や北海道で製造が試みられたことがありますが、
商業ベースには乗らなかったようです。

樹高は20mほど、直径1mに達します。
若い枝は鮮褐色で軟毛があります。
葉は、長さ、幅ともに5~10cmほどで、掌状に浅く裂け、無毛で鋸歯がなく秋には黄褐色になって散ります。葉もほんのり甘い香りがして、新芽は少し苦いですが食べることができます。
花は小さい淡黄色で4、5月頃に咲きます。
果実は長さ1.5cmほど、幅がその半分ぐらいの翼果は鍬形状です。
樹洞ができやすい特徴があります。

イタヤカエデの材はとても固いので
鍬の柄や建築、器具、ヴァイオリン・ギターなどの弦楽器、ハーモニカ、車両、床柱などの装飾材として使われます。