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食材魂を集約して、一つのおすしにするということ。

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【佐賀県太良町竹崎 寺田さんのコハダ】
https://www.sumeshiya.com/blog/2017/11/post-2977.html

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【和歌山県日高川町 藏光さんのさつきハッサク】
https://www.sumeshiya.com/blog/2015/05/post-284.html

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【高知県高知市春野町 ファームベジコさんのディル】
(※僕が釣りが好きなことを知っている長崎さんが、
梱包資材として高知新聞の釣り面を入れてくれること多々。)
https://www.sumeshiya.com/blog/2021/11/post-6761.html

食材魂(しょくざいだましい)たっぷりの、この3つが同時に揃った。
これらの相性がそれぞれ良いことも想像できる。
僕はそこに自分の魂を込めて
ひとつのおすしを握る。

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酢締めして二日目のしっとりと仕上がったコハダに
シーズン最後のさつきハッサクの甘い酸味、
そこに酢締め魚にはぴったりの鮮烈な香りを放つディル。
これからますます成長し続けるすし業界。
「すし新時代」は、食材魂(しょくざいだましい)の塊(かたまり)であってほしい。

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妻と結婚する前、
彼女が大好きなコハダずしを折り詰めにして
折り箱にメッセージを書き、
玄関の前に置いてワクワクしながら帰った日を思い出しながら、

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今年2023年の母の日には、このコハダずしを握った。
自分の「母親」への感謝の気持ちと同時に、
今、子育て真っ最中の「母親」でもある妻。

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ファームベジコさんの新生姜で作った「ガリ」もまた
妻の大好物。

若い頃、
すし職人は、おすしで人を幸せにすることができるんだ。
と修行に励み、
それはお客様だけでなく、家族のことも幸せにすることができることをのちに知る。

魂の籠った食材を一つに集約して、
さらに自分の魂も込めて作り上げる一つのおすし。
もはや、ただの美味しい食べものではない。
「食べられる愛」なのだ。

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ここからは、
今回の3種の食材魂を感じながら
おすしを握っていたら、
色々としたくなってきてしまった例を記録しておきます。^^

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分厚いままの一房のさつきハッサクを挟み込んだ
コハダずし。

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後ろ側から見るとこんな感じです。

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こちらは、コハダの上にのせちゃうタイプ。
この握りの場合、主役はコハダではなく、さつきハッサクです。

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ふざけているように、
なんなら乱暴にも見られがちなこのおすしですが
シーズン最後の絶妙な甘さと酸味がコハダにぴったりで、

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すしには不向きとされるジューシーさまでも
口の中では真逆に捉えることができます。

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コハダに入れた一筋の飾り切りに
パンキッシュに立ったさつきハッサクの「さじょう」一粒一粒。

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横から見ると魚の背ビレのようにも見えます。

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奇抜な見た目とは裏腹に
これまた、美味しいおすしに仕上がっております。

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こちらはディルを挟み込んだタイプのコハダずし。

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コハダという魚は、
季節や産卵期、雌雄や群れによって
大まかには身質が平均化するものの、

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しっかり個体差はあって、
身を開いてみて、脂ののったコハダに出会ったら
ディルとの相性はさらによくなります。

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これまでも、ハーブやスパイスなどとおすしを組み合わせることはよくやってきていますが、

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このディルに関しては、酢締めした脂のある光り物との相性が最高です。

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そしてこちらが、冒頭でご紹介したおすし、
「食べられる愛」です。
名付けようとすると、
【コハダとさつきハッサクとディルの握りずし】
みたいな面白くない名前になってしまうので、
特に名前は無しということでいいじゃないですか。