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まだら・マダラ・真鱈・Gadus macrocephalus

[すし・sushi料理海の生き物釣り・Fishing]

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2021年6月 ひがし北海道 釧路にて
マダラを釣ってきました。

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この日は、よく釣れる日で、
船に備え付けの超大型クーラーボックスさえも埋まっていきます。
後半、ヤナギノマイがたくさん釣れて、
マダラ専用と思っていたクーラーにまで入れることに。

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マダラには昔、献上品や税金の代わりとして扱われてきた歴史があります。

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一番手前はクロソイ。

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釣ったばかりで暴れている時は、当たり前ですが生きものです。
しかし、
〆て、死んだ後の魚はどんなに鮮度が良くても不思議と食べものに見えるのです。

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最初の釣り場は水深が140mほどと、深かったので
ゆっくり巻き上げたのですが、マダラにとっては、急激な水圧の変化になってしまい、目玉や浮き袋が膨らんでしまいました。

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大人の握り拳は余裕で入ってしまうほどの大きな口には。
小さめの鋭い歯がたくさん生えています。
かなりの肉食魚です。

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タラの胃袋で消化され始めていたハダカイワシが
口から飛び出してきましたので撮影。

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ギャフのすぐ右に見えるのは寄生虫
ニベリニアっぽいですね。

釧路の繁栄丸さんにて、
口は悪いが、愛情たっぷりの船長さんから
怒られ続けながら、
マダラ、スケトウダラ、ヤナギノマイ、クロソイを釣りにいきました。
途中、イシイルカも遊びに来てくれました。
20分ほどの動画にまとめましたのでご興味のある方はこちらからご覧ください。


口悪船長 VS 釣り寿司師 in ひがし北海道(釧路)

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日本近海のマダラは、水深200m〜500m付近の海底近くに棲む底生魚です。
北海道周辺海域に多く、日本海側では島根県以北、太平洋側では
茨城県以北に分布しています。
生息水温は低めで、10℃以下3℃前後に多く生息しているので
マダラの分布も年々変わっていくと思います。

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マダラは泳ぐスピードは、ゆっくりめの魚で、
時速8kmほどです。
海底近くの高水圧環境で遊泳しています。
回遊するスケトウダラとは違い、マダラの多くは限られた海域を遊泳する「定住型」が多いですが広域移動を行う個体や個体群も確認されているので、全てが定住型ではないようです。

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成魚は深海に生息していますが、海水温が低い冬季に孵化した仔魚や稚魚は、
水深30m〜100mの沿岸域で成長して、海水温の上昇にともない
初夏〜夏に向けて深海へと移動していきます。

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マダラは、エサが少ない海底近くに生息しているため、ありついたエサは次々と捕食していきます。そのため、釣りやすい魚でもあります。
イカやタコはもちろんのこと、時には同類のタラまで食べます。
カニやエビなどの甲殻類も鋭い歯でバリバリと捕食し、
食べたものは胃の中でどんどん消化していきます。
その消化の早さには驚きますが、中には食べ過ぎのあまり、消化する前に殻や額角(がつかく)で胃壁を傷つけてしまい、それが原因で潰瘍が生じて、胃潰瘍(いかいよう)になっているマダラもいます。

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マダラのオスメスはプロでも間違えるほど、外見上からは中々見分けがつきませんので
手で腹部を押して、白子か卵のどちらが出てくるかで判断する方もいます。

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産卵期になると、はちきれんばかりの卵や白子が肛門から流れ出てくるほどなので
それを見て判断もできます。
流出を防ぐために藁(わら)やプラ製品などで栓をすることもあります。

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マダラの名前の由来ですが、

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体の背部にある模様が斑模様(まだらもよう)だからという有力説の他に、
スケトウダラの呼称と区別する意味で、「真ダラ」という説もあります。

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マダラ模様

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まだら模様

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地方名が色々ありますが
古書では「大口魚(たいこうぎょ)」・「呑魚(どんこ)」と紹介されています。

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タラは漢字で書くと魚偏に雪で『鱈』と書きます。
雪の降る冬に多く獲れるためです。
【本朝食鑑】の中では、こう記されています。
『鱈は初雪の後に取れる魚ゆえ雪に従う』
中国伝来の漢字が多い中、『鱈』は日本で作られた漢字です。

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【マダラ】は
タラ目タラ科マダラ属マダラの海水魚。
成魚で50〜120cmまで成長します。

スケトウダラ】は
タラ目タラ科スケトウダラ属の海水魚。
成魚で40〜90cmほどなのでマダラと比べると小型です。
身は鮮度落ちが早いので
基本的に卵はタラコ、身は練り物などの加工品にされます。

〈スケトウダラ? スケソウダラ?〉
正式名称は、
【介党鱈・スケトウダラ・すけとうだら】

スケトウダラ(介党鱈)のことを
太平洋戦争の終戦後の物資供給の時に
NHKが間違えてスケソウダラと報じていたことから
現在もその間違えで広まっているそうです。

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現代、獲り過ぎによる水揚げ量の減少で
資源管理が問題視されている底引網漁(そこびきあみりょう)ですが、
元々はマダラを漁獲するのが目的で発案された
画期的な漁法として日本漁業の発展に尽くしてきましたが
今後の漁獲量次第では、継続が難しくなると考えられています。

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マダラのヒゲ1

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マダラのヒゲ2

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マダラのヒゲ3

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マダラの第一背ビレ

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マダラの第一背ビレと第二背ビレ

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ヒレの多いマダラ

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マダラの顔(正面)

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マダラの顔

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マダラの顔(横1)

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マダラの顔(横2)

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マダラの顔(横3)

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マダラの顔から背にかけて

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マダラの頬(ホホ)

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マダラのエラ蓋1

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マダラのエラ蓋2

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マダラのエラ蓋の模様

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マダラのエラ

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マダラの眼1

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マダラの眼2

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マダラの口

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マダラの舌と歯

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口の中には、鋭利な細かい歯がたくさんあるため
手を入れるとズタボロになってしまいます。
そして、ヌメリが多く、やわらかい魚なので
このように持つのが難しい魚です。

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マダラの上顎内

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マダラのノド1

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マダラのノド2

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マダラの胸ビレ1

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マダラの胸ビレ2

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マダラの胸ビレ3

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マダラの胸ビレ4

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マダラの胴体

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マダラの側線

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マダラの下半身

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マダラの臀ビレ

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マダラの尾

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マダラの尻尾

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兵庫県浜坂港にて

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秋田県 八峰町の漁師 山本太志氏さんより
2015年2月に届いた巨大マダラと長男 岡田結(5歳)

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腹を開くそばから、白子がドロリと溢れ出してきます。

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白子たっぷりです。

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マダラの頭とマダラのお刺身、白子

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【マダラの栄養について】
マダラの脂肪率は0.3%。他の白身魚と比べてもかなり脂が少なく
タンパク質は18%以上で、魚の中でも多いほうです。
マダラは干物にするち体重の80%を占める水分が抜けて、タンパク質が凝縮され
80%近い高タンパク食品になります。

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成魚のマダラは貪欲なので、
『たらふく食べる』という言葉は、タラのお腹みたいにパンパンになるまで食べるところから

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『鱈腹食べる』の語源になっています!

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ヨーロッパ、アメリカ、カナダなど北半球で最も重要な魚とされています。
それは、過去にイギリスとアイスランドで
タイセイヨウマダラの漁業権を争った戦争まで起こっているほどです。

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お腹周りとシッポ周りの幅の違いが凄すぎる。。。

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ここからは、マダラを解体していきます。
マダラは捨てるところがないと言われるほど、ほとんどの部位を食べることができます。
マダラのウロコは、包丁で簡単にとることができるので、ヌメリとともにしっかりと取り除きましょう。

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内臓を綺麗に取り出すには、腹を真上に向けて

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内臓を沈めてから、逆さ包丁で肛門から押し開くと

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内臓を傷つけずに腹を開くことができます。

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お腹いっぱいに入ったマダラの内臓が綺麗に見えました。

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肝臓に寄生虫のアニサキスが確認できますね。

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これは別のマダラの肝臓。
アニサキスが確認できます。

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すべての内臓を傷つけないように、
ここからは、解体ではなく、解剖シーンになります。
苦手な方は見ないでください。

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あそこにも米粒サイズの寄生虫がいますね。

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ニベリニアですね。

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マダラの幽門水(ゆうもんすい)
隙間にたくさんのアニサキスが確認できます。

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魚の美味しくて美しい部分ばかりを見るのではなく、
こういう部分も見たり、知ることで、食に対しての教養も深まり
安全な食とは何かについても学ぶことができるので
食べるだけでなく、知ることも強くオススメしています。

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解体したマダラの身と中骨や尾
マダラは特に血抜きをしていなくても
捌く際に血があまり出ないのも特徴の一つです。
『血が足りない』→『足らない』→『たら』という名前の由来説もあります。

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鮮度の良いマダラでしたので身がブルンブルンです。

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マダラの尾ビレ

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マダラの背ビレ、臀ビレなどの粗(あら)

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マダラの中骨は全て関節で切り、汁物などで脊髄が溶けやすいようにしておきます。

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マダラの内臓類
たっぷりの白子が入っていましたので、この個体はオスです。

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マダラの肝臓
肝臓からは、肝油(かんゆ)を取ることができます。
視力障害、皮膚障害、口内炎、胃腸障害を防ぐビタミンAやカルシウムとリンの吸収を助け、
骨や歯を丈夫にするビタミンDが豊富に含まれています。

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マダラの肝臓を一口大に切り、その場で甘辛くサッと茹でて出してくださいました。
ふわふわトロトロ旨味濃厚。まさにフォアグラ。

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マダラの胃袋
韓国発祥の珍味「チャンジャ」の原料となる部分です。

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開いてしっかり洗って、沸騰したお湯で数分茹でて刻んで
【タラの胃袋のネギ味噌和え】

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こちらは、マダラの胃袋の中で半分消化されていたイカの赤ちゃん

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マダラの幽門水(ゆうもんすい)

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細長いものはマダラの腸

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マダラの心臓

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マダラの胆嚢(手前)とマダラの脾臓(奥)
胆嚢は消化薬の原料に使われます。

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マダラの脾臓(ひぞう)

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マダラの腎臓

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マダラのエラ蓋

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マダラの脳

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マダラのアゴ

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マダラのヒゲ

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マダラの皮
皮からは、ゼラチン(膠(にかわ))が取れます。

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マダラの耳石(じせき)

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マダラの精巣(通称:白子(しらこ))

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美味しい部分ですが、このヒダヒダの隙間にも寄生虫がいることが多々ありますので
しっかりと洗うことと、熱湯での下処理は大切です。

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一口大に切り分けた白子を熱湯で十数秒茹でて半生状で氷水で冷やし込み
水気をとっているところ

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マダラの白子ポン酢

ということで、
俗に白子と呼ばれて流通しているものの代表がマダラの精巣となります。

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こちらはマダラのメスのお腹に入っていた卵
マダラのメスの成熟年齢は、体長が50cm前後の4歳頃と推定されています。
産卵期は、冬場の12月〜3月頃です。
水深約50m〜100mほどの泥底(どろぞこ)、砂泥底(さでいぞこ)、砂礫底(されきぞこ)などで
水温が10℃〜13℃前後が産卵に適した温度のようです。

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(通称:タラコ)
メスの卵巣は真子(まこ)、マダラ子とも呼ばれます。
俗に言うタラコは、スケトウダラの卵巣になります。
ちなみに、
たらこは日本発祥、
明太子は韓国発祥、
どちらもスケソウダラの卵巣を塩漬けにしたものです。
スケトウダラは韓国語で『ミョンテ(明太)』
ミョンテの子 で明太子(めんたいこ)。
辛子明太子はタラコに唐辛子、その他調味料を加えたもので、塩辛の仲間に分類されます。

産卵は、メスが放卵したのち、オスが追尾し放精します。
1尾のメスに対し、1〜数尾のオスで行われます。
マダラは、一生の間に10数回産卵する多産型の魚ではありますが
1産卵期に1回のみで、約200万〜500万粒産卵し、
その中から成魚になる確率は、たった100万分の1ほどです。

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卵は約1mmの球状で、弱い粘着性のある沈性卵(ちんせいらん)です。
約1週間〜10日で孵化して、生まれた仔魚(しぎょ)の体長は約3mm。
孵化後約50日ほどで稚魚(ちぎょ)になると、背ビレ3基と臀ビレ2基がはっきりとしてきます。その間は動物プランクトンを捕食し、成長とともに底生生活(ていせいせいかつ)に移る頃より、魚類、甲殻類、頭足類を貪食します。
そのため、1年で体長が約25cmにまで成長します。
2年で約35cm、5年で約65cmと成長が早い魚です。
平均寿命は、約13〜14年とみられています。
一部の個体で、産卵場への回帰性も示されています。

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「マダラの子付け」用に茹でて甘塩っぱく炒ったマダラの卵

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能登島の「えのめ荘」さんでは3本箸で混ぜていました。
黒いのは卵の皮です。

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マダラの切り身を準備します。

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生の身に卵を付ける場合と、身を昆布締めしてから卵を付けるパターンがあります。

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生マダラの子付け

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夜の宴会用に盛り付けていきます。

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寄生虫チェックも完了
生マダラのお刺身も一緒に

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タラコと大根の酢の物

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その他のパーツです。

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マダラの腹身
脂も無く、骨もなく、柔らかくて、ふわふわ食感で美味しい部分です。

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マダラのカマ
カマは「鎌(かま)」の形をしているからカマと名付けられています。

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カマ筋(カマの内側の筋肉です)

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まだまだ色々なパーツがあります。

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マダラの鰾(ひょう)
(通称:浮き袋)からは、アイシングラスと呼ばれる上質のゼラチンがとれます。

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マダラのエラ

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エラをしっかり洗い、真水に浸けて血抜きをして
水が汚れてきたら、新しい水に変えてを5,6度繰り返します。

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マダラのエラは柔らかいので食べることができます。

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様々な内臓類や粗(あら)とともにエラも汁物にしていきます。

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【マダラのおぼろ】

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〈作り方〉
マダラの骨を抜き、皮を引いた身を沸騰したお湯で5分ほど茹でます。
タラに火が通ったら、ザルに上げ、身を布巾で包み、少し冷ましたら
手で揉んで身を細かくほぐします。
鍋に入れたら、砂糖と塩とみりんを適宜入れて弱火にかけて
水気がなくなるまで炒ります。
パサパサと細かくほぐれてきたら完成です。

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石川県七尾市 能登島の郷土寿司
【タラのでんぶ寿司】を作っていきます。
材料は先ほどのタラのでんぶと酢飯のみ。

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道具は「押し型」です。

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今回、この【タラのでんぶ寿司】を教えてくれるのは6才の田口千代ちゃん先生です。
小さな頃からママのお手伝いでしてきたので、人に教えられるほどなんです。

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まずは、押し型を水に浸けてしっかりと水分を含ませてから
水気を拭き、お米が付きづらい湿度に準備します。

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酢飯を8分目ほどまで詰めます。

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酢飯の上にタラのおぼろをたっぷりとのせて

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準備完了です。

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上から押して、

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押し抜きます。

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とっても綺麗に抜けました!すごい!

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器に盛り付けていきます。

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ママとの共同作業

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一度使った押し型の水分が乾いてきていたら、また改めて濡らして
水気を拭きとり使用します。

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完成した【タラのでんぶ寿司】

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おいしそう!!

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こちらのでんぶ寿司は、タラでんぶたっぷりです!

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郷土寿司プロジェクトとしても、貴重な記録になります。

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自家製でんぶを作れば、甘さや塩加減をお好みで調整できますので
想像を超える美味しさの「でんぶ」ができますよ。

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みんなでタラの仕込みなどをしている間に
漁師の祭り『起舟御膳』の準備をしてくれた千代ちゃん
デキるお子様です!

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マダラのフライも揚がってきました。

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もう、お腹ぺこぺこだ。
美味しそうすぎる。。

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マダラづくしの御膳の準備が整いました。
それでは、乾杯!  

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いただきます!

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マダラの薄塩漬け焼き

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これが絶妙な塩加減で

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すごい、美味しかった。

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お酒にも合いますが、朝ごはんでも食べたい美味しさ。

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【マダラの白子の天ぷら】

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マダラのエラや内臓がたっぷり入った【マダラのあら汁】

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マダラのエラは、トゥルコリプルッとしていて本当に美味しいです。

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マダラの幽門水も、物凄くしっかりと洗って、
沸騰したお湯で15分くらい茹でてからあら汁に入れました。
幽門水独特のこの食感がたまりません。

こうして、マダラ三昧な宴会は夜遅くまで盛り上がり
マダラと長く触れ合った1日が終わりました。

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翌朝の朝食にて
昨日のタラのでんぶを炊き立てごはんにのせて食べるという贅沢。

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マダラの腹身の薄塩漬け焼き
あああ!これ、朝ごはんに食べたいと思っていたやつだ!!

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すみません、マダラモード入っちゃってますので、ひっくり返しても撮影させてください。^^;
う、うまい。

魚道を極める『マダラ』
 presented by 【Fのさかな × のと島クラシカタ研究所】 ~海にまつわる社会科体験学~
の様子はこちらからどうぞ。
http://www.sumeshiya.com/sushi/2022/02/presented-byf.html


ここからは、マダラ料理になります。↓

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【マダラの煎り酒漬け握り】
マダラを煎り酒に漬けて握ると上品な生のマダラの味わいを感じやすいです。

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【マダラの白子海苔手巻き】

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白子は、このシンプルな食べ方以上のヒットが未だ出ず。
やはりお寿司は詰まる所、味を加えるよりも削ぎ落とす系が素材を存分に味わえることが多い。

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わかっちゃいるけど、いじりたい年頃(30代)。 ただ、火の入れ加減一つで寿司の味が
七変化するため、白子の湯通し加減は絶妙なセンスを必要とする。

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マダラの卵(タラコ)
マダラは基本的には白子の入ったオスのほうが高値で取引されています。
現代の世の中では、
マダラのメスの卵は、スケソウダラのメスの卵よりも価値が落ちるのですが、
しっかり美味しいので自家製明太子を作ってみました。

【材料】はこちら。
生のマダラのタラコ
煮切り酒

黄金糖
唐辛子
薄口醤油
刻んだゆずの皮
羅臼昆布
指宿の本枯節

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自家製豆板醤(トウバンジャン)

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お出汁

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漬け込んで1ヶ月後
外見は変わって見えませんが、

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薄皮を切ってみると!

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しっかりと味の染みた自家製タラコに!

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にんにく醤油漬け生マダラの握り寿司

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ケータリングで生のマダラの握り寿司が出せる時代

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ねっとり、とろりとして美味しいです。

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タラフライのレシピはこちらからどうぞ。
http://www.sumeshiya.com/blog/2018/12/post-5401.html

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ちなみに釣り立てのタラのフライは、

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いつものタラフライよりもさらにふわっふわでした。

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出汁をとったあとの出汁ガラとなったアラ

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この日の夕食の前菜は、マダラのアラです。
家族はみんな、こういう部分も好きで食べてくれるので嬉しいです。

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魚のアラもご馳走です。

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パパが一生懸命釣ってきたのですから。^^

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出汁をとった後のマダラの頭も大切にいただきます。

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釧路で釣ってきた、マダラとヤナギノマイでとった
濃厚な出汁。

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マダラ出汁そうめん

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マダラの卵でカラスミ

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マダラの肝の燻製

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マダラのボンファン

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「棒鱈(ぼうだら)」という、干したマダラがありますが
おせち料理に使われたり、京都の伝統料理である「芋棒(いもぼう)」(海老芋と棒鱈を炊き合わせた料理)が有名です。

マダラの内臓込みの料理としては、
北海道の【マダラのじゃっぱ汁】
函館の【タラの三平汁】があります。