2019 土佐酢みかん & 土佐寿司祭り
2019年10月14日
台風明けの長崎県壱岐から飛行機がなかったため、
博多港、博多駅、岡山駅、高知駅と乗り継いでたどり着きました。
高知県高知市上町2-5-34
政府登録国際観光旅館城西館(じょうせいかん)
今回の会場はこちらです。
一体、何が行われたかと言いますと、
こちら!
『二〇一九 土佐の酢みかん & 土佐寿司祭り』
みなさん、『酢みかん』ってご存知ですか?
例えば、『柚子(ゆず)』、『ブシュカン』、『橙(だいだい)』、『直七(なおしち)』。
パクパク食べるための柑橘というよりは、
果汁を搾りかけて使う『香酸柑橘類』のことを総称して、
高知県では『酢みかん』と呼ばれています。
全国的に一般的な、
唐揚げにレモン果汁ぶしゅー。とか
焼いたサンマにスダチ果汁ぶしゅー。みたいに
たくさんの柑橘がとれる土佐では、
食べ物によって絞りかける柑橘を使い分けるという大変豊かな食文化です。
夏の冷奴には、青柚子の皮を刻んで、
晩夏から初秋が旬の宗田鰹(ソウダガツオ)の新子(※土佐ではメジカと呼ばれます)には、
ブシュカンを搾って、
秋の戻り鰹(ガツオ)の刺身には、たっぷりの直七の果汁を搾って、
冬の鍋物には黄柚子(きゆず)を搾って。
人それぞれが自分の好みの酢みかんを様々な料理に搾りかけて食べています。
坂本龍馬さんは、『サバの刺身にだいだいの酢をかけたのが大の好物』と
『海援隊遺文』(山田一郎著) に記されています。
他県にも、徳島のスダチ、大分のカボスなどがありますが、
ここまでたくさんの種類の柑橘を使い分けている地域は他に見たことがありません。
さて、
会場入り口には、なんといきなり嬉しい、【 『季節のおうち寿司』/著者 岡田大介 】が!!
というのも、この本を作るにあたり、高知の郷土寿司取材で大変お世話になりまして、
本の中でも、高知県は郷土寿司大国だということでご紹介させていただいているんです。
そして会場入りして間も無く、松﨑淳子先生と感動の再会の時が訪れました。
手前左:高知県立大学名誉教授 松﨑淳子先生
手前中央:酢飯屋 岡田大介
手前右:ハーブとやさい ファームVegeco 長崎雅代さん
奥左:土佐学協会 松田雅子さん
奥右:学校法人三谷学園RKC調理師学校 三谷英子校長
初めてお会いした時から、事あるごとにお電話やお手紙を送ってくださった松﨑先生。
感動の再会とは、まさにこのこと。
松﨑先生は、もう飛行機に乗ってどこかに出掛けることが難しいお年でございますので
『あんたのお店に寿司を食べに行ってみたいけれど、なかなか会いに行けなくてごめんね。』と
いつもおっしゃられます。
それなら僕が高知に行けばいいだけの話。
松﨑先生も大変お喜びくださり、
勝手に両想いのカップルという設定で、手をとってツーショット写真を撮っていただきました。
この広く、素敵な会場がとんでもない種類の柑橘で埋め尽くされています。
会場中央にずらりと並ぶ酢みかんの数々。
会が始まるまで、もう少し時間があるので、
ブース巡りをしたいと思います。
まず最初にお会いしたこのお姉さん、何している方だと思います?^^
土佐の名産でアクセサリーを作っている作家、あきやまひろみさんです。
なんと、田舎寿司(いなかずし)のキーホールダー!!!!!
それだけではありません、他にも皿鉢(さわち)アクセサリーや、
カツオの藁焼きや塩たたき
サバの姿寿司
太巻き寿司ピアス
土佐の食文化満載の髪留めまで!
僕はもちろん、田舎寿司ブローチをGETさせていただきました!
ご興味のある方は、『Handmade雑貨にこ』をクリックしてください。
一体どれだけの種類の柑橘が並んでいるのか、
会場中央に行ってみましょう。
ヘベス
はなゆ
土佐ベルガモット
カボス
グリーンポンカン
タロッコ
青切小夏
青デコポン
レモン
スダチ
花良治(ケラジ)
直七(なおしち)
ゆこう
鬼柚子(おにゆず)
ライム
シマダイダイ
ピンクレモネード
ジャバラ
スイートレモン
シークワーサー
バレンタインライム
フィンガーライム(白、グリーン、ピンク)
獅子柚子(ししゆず)
ジャンボレモン(ポンテローザ)
ブシュカン
青柚子(あおゆず)
黄柚子(きゆず)
だいだい
なんと!30種類近くの柑橘が勢揃いしていました!
驚いた顔して歩いていると、次にお会いしたのが
高知県出身で、マイアミ在住の
寿司職人YouTuber(ユーチューバー)Hiroyuki Terada(てらだひろゆき)さん。
この時でチャンネル登録者数150万人という、
世界中で人気のYouTubeチャンネル『Diaries of a Master Sushi Chef』を運営している方です。
日本の食の素晴らしさや、面白さ、寿司の新しい可能性を世界に向けて表現されています。
ご興味のある方は【チャンネル登録】ボタンをポチ。
いいと思った動画があれば、イイねボタンをお願いします^^。なんて。
ドリンクブースに行ってみると、
高知大学土佐FBCシロップ研究部会による酢みかんカクテルが振舞われていました。
薬膳青切りミカンスカッシュ
(青切りミカン、甜菜糖、生姜、青皮、肉桂、紫蘇、山椒、琵琶葉など)
ゆずと野草のスカッシュ
(きび糖、青柚子、黄柚子、レモングラスなど)
アールグレイスカッシュ
(果糖、香ル茶、ベルガモット食用オイルなど)
土佐ライムモヒート
(グラニュー糖、ライム、黒糖、イエルバブエナなど)
Bar「Craps」のレジェンドバーテンダー 塩田貴志さん
どれも個性的で、美味しくいただきました。
ん?
あれ??
銀座『bar cacoi(ばー・かこい)』の大場くんじゃないか!?
彼とは、僕が独立したての15年前くらいからのお付き合いです。
酢飯屋の会社設立祝賀会の時には、ドリンク担当をしてくださいました。
あと、bar cacoiさんでのクリスマス企画で、クリスメシツリーのケータリングとか。。
まさか、高知のこの場所で会えるとは!
どころか、
大場くんは、この酢みかん&土佐寿司祭りに毎年欠かさず
酢みかんカクテル作りの応援にいらしてるんだとか!!
さすが、銀座の一流バーテンダーさん。
カクテルに対する探究心と愛を感じますね。
所作が美しく、綺麗で美味しいカクテルを作っている姿。
そんなん飲まされたら、惚れてまうやろー。
ということで、銀座でバーという時には、
東京都中央区銀座3-14-8 銀座NKビル B1F
『bar cacoi(ばー・かこい)』
電話03-6264-0590
ぜひ、行ってみてくださいね!
さあ、いよいよ
【土佐酢みかん&土佐寿司2019 】開会です。
軽快な司会はイナカデリコ(inakadelico)の浅野聡子さん
高知県が誇る、いや、日本が世界に誇る高知県の郷土料理界の生き字引。
生き字引って、なんだかな。。何か他に良い言葉がないか。。
松﨑淳子(まつざきあつこ)先生(93才)から
土佐の酢みかん文化についてお話が始まりました!
高知県立大学名誉教授
土佐伝統食研究会 会長
土佐学協会副会長
などなどなどなど、肩書きを上げたらキリがありません。
本当に本当に心から尊敬する方です。
僕はありがたくも、先生のお隣り席。
シャッターが止まりません。
確実にわかりやすい歴史文化の説明の中に、
必ずユーモアを盛り込んで会場を沸かせるトークセンス。
高知や食の部分だけでなく、人としての魅力もたっぷりの松﨑淳子先生。
高知大学土佐FBCシロップ研究部会 塩田貴志さんによる、酢みかんを使ったオリジナルカクテルの説明
その他、
酢みかん&出店者さんのご紹介タイム。
白木果樹園 白木浩一さん
千光士農園 千光士尚史さん
みかん家にしごみ 西込浩一さん
岡林農園
有機柚子下村農園
なるた果樹園
直七の里株式会社
土佐寿司を盛り上げる会 会長で
学校法人三谷学園RKC調理師学校 校長の
三谷英子さん
やはりここでも、松﨑先生直伝のトークセンスを感じました。
株式会社わらびの土佐旅福 畠中智子さん
登壇者の中でも一番声が大きく、元気一杯な畠中さんが手がけている
『土佐手拭い』、こんなキュンキュンする手拭いデザインはなかなかありませんよ。
さきほどの田舎寿司ブローチなどを作成されている
『Handmade雑貨にこ』 のあきやまひろみさん
『ハーブとやさい ファームVegeco』の長崎雅代さん
今回残念ながら欠席されていた土佐学協会理事長で司牡丹酒造 社長の
竹村昭彦さんの代読として登壇されましたが、あのユーモア全開の竹村社長をも凌ぐほどの
大笑いのアレンジ代読でした。
乾杯は、株式会社ミツカン 味確認室 専任課長の高取順さん
高取さんとも以前から面識がありまして、この酢みかん文化の会場で
世界のミツカン酢??と誰もが思う中、これまたさすがのトーク。
会場がガッツリと温まったところで、かんぱーい!
豪華土佐料理がテーブルにたっぷり。
鰹造り ニンニク、生姜、ごま油、塩、ぬた味噌
そこに当たり前のように一緒に盛り込んであるブシュカンを
早速、ぶしゅ〜。
田舎寿司
・蒟蒻(こんにゃく)の寿司
・茗荷(みょうが)の寿司
・サバ押し寿司
・琉球(リュウキュウ)の寿司
・海苔巻き
・玉子巻き
・四方竹の寿司
その他、お肉料理、お魚料理、柑橘だらけのスイーツコーナーまで。
ここで、僕の隣りのお席に座っていたおじさまが
地元の郷土寿司『土佐こけら寿司』のご紹介をということでご登壇。
なんと、高知県 室戸市の市長 植田壮一郎さんでした。^^;
そして、いよいよ
城西館 料理長の松本昌時さんによる『土佐こけら寿司』のお披露目です。
おおおおおおおおおおおおおお!
と会場から歓声が。
ちなみに、この日は、200人ほどのお客様が会場にいらしていました。
でーーーーん。と
お米を5升使った、こけら寿司、
初めて見ました。
松本料理長が手際よく切り分けていきます。
会場のあちらこちらで
ビール瓶や徳利を持った方々が歩き回っては
お酌をしています。
THE高知の風景。
自分の杯が空になると、自分で手酌するのではなく、
誰かにお酒をお酌することで、
その方が自分にもお酒をお酌してくれるという
返盃(へんぱい)という文化。
本当にお酒がお好きな方がたくさん。
え!!!
何してるんですかそれ??
めっちゃ良いアイデアですね!
『高知の人間はみんなしちょる。』と。
ここで、高知県立高知農業高等学校 山本輝明さんによるビデオ上映がスタート。
主役はもちろん、松﨑先生。
素晴らしい映像でした。
僕は、どさくさに紛れて松﨑先生にハグ。
とそんなことをしていたら、
司会の方より、酢飯屋 岡田大介、登壇のアナウンスが。
え!?
せっかく機会をいただけましたので、
高知県の数々の郷土寿司が全国的にみてどれくらい凄いのか、
凄いどころか、他地域まで良い影響を与えていること、
その可能性をお話させていただきました。
会場には、田舎寿司愛溢れる方が自作した、
田舎寿司バッグをお持ちの方が!
僕も寿司シューズで奮闘。
奥田瑛二監督の娘さんで、
高知県に移住された、映画監督の安藤桃子さんによる
高知で開催されるイベントのご紹介。
高知県民さんがなんとも羨ましいイベント内容。
イベント終了後にbar cacoiの大場健志くんと記念写真をパチリ。
今回は、個人的にかなりの強行スケジュールの中でしたが
この『土佐酢みかん&土佐寿司祭り』に参加させていただけて
本当によかったです。
これからも
この豊かでユーモラスな酢みかん文化と、高知の寿司文化に習って、
日本全体の食文化を継承し、発展させながら楽しんでいきましょう!
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【2022 土佐の酢みかん&土佐寿司まつり】の様子は、
こちらからご覧いただけます。
https://www.sumeshiya.com/blog/2021/10/2022.html