藻締め(もじめ)
昆布締めだけじゃない。
日本料理の世界に新しい技法をご提案いたします。
その名も【藻締め(もじめ)】。
昆布締め同様、対象食材の水分を出して身を引き締めると同時に
海藻の旨味を食材に移し、元の味に深みを与えることができます。
こうする事で、傷みが早い食材が数日長く保つようにもなります。
写真は、塩蔵スジアオノリをそのままアカハタにまとわせて、数分で締める技法です。
塩蔵スジアオノリは真水で、一度洗い、二度洗い、三度洗いすることで
回数ごとに塩分残留濃度が変わりますので、その塩梅と締め時間に職人技が問われるところです。
塩分が強ければすぐに身が引き締まり、塩気も強くなります。
弱い塩分で半日以上じっくり閉めれば、程よい塩味と身の柔らかさ、
スジアオノリの旨味だけでなく、香りまで移されます。
お肉でも野菜でもこの方法は有効です。
また、一仕事終えたスジアオノリは、もう一度洗い、お刺身のケンにもなりますし、その他の調理でも二次利用可能です。