養殖ヒラメと天然ヒラメの見分け方
[海の生き物]
宮崎県 【養殖未来ラボ】さんの「黄金 -きん-のひらめ」がモデルです。
天然ヒラメと養殖ヒラメの違いは
見た目で簡単にわかる、見分け方があります。
こちらが天然のヒラメ(表)
こちらが養殖ヒラメ(表)
普段、ヒラメに携わっている方でない限り、
パッと見では、なかなか見分けがつきづらいです。
しかし、裏返すと
裏側が真っ白なのが天然ヒラメ
裏側が真っ白ではないのが養殖ヒラメ
天然ヒラメは、裏側は尾に向かってもずっと真っ白、
ヒレ周辺も真っ白です。
頭を下に向けた時に
目が左側にあるのがヒラメです。
カレイは目が右側にあります。
ヒラメとカレイの違い、見分け方については
こちらのブログからどうぞ。
https://www.sumeshiya.com/blog/2018/06/post-3564.html
養殖ヒラメの体の模様はこんな感じです。
養殖ヒラメの裏側のヒレ周囲
養殖ヒラメのウロコ引き(表)
表のウロコが全てとれた状態
ウロコを引いた後の皮には、ウロコの模様がそのまま確認できます。
養殖ヒラメのウロコ引き(裏)
1mm未満の薄いウロコを、皮や身を傷つけないように
シコシコと引いていきます。
養殖ヒラメの上身のウロコの厚さ
0.63mm
養殖ヒラメの下身のウロコの厚さが0.41mm
誰に必要な情報かわかりませんが、
下身のほうが薄いんですねー。^^
裏のウロコが全てとれた状態
ウロコを引いても裏の皮の色はそのままの模様で反映されているのがわかります。
真っ白でないこれが養殖ヒラメの特徴です。
養殖ヒラメの口と歯と舌
養殖ヒラメのエラ
エラには、すだれ状の赤い鰓歯(さいよう)という呼吸をコントロールする部分が、
鰓弓(さいきゅう)という弓の形をした骨の下にあります。
鰓弓(さいきゅう)の上についている白いトゲトゲしたものが鰓耙(さいは)です。
養殖ヒラメの肝臓
養殖ヒラメの内臓
養殖ヒラメの心臓
養殖ヒラメの胆嚢
養殖ヒラメの腸と胃袋
養殖ヒラメの腎臓(薄膜付き)
その膜を剥がして現れるのが
養殖ヒラメの腎臓
この個体はオスだったようで、未熟な精巣があるのがわかります。
【ヒラメの5枚おろし】
水洗いしたヒラメの中央(中骨の上)に切れ目をいれます。
骨に沿って刃を入れ進めていきます。
頭側から見るとこんな感じです。
尻尾まで開けてきました
真上から見たところ
縁側部分まで一緒に切り離し、5枚おろしの内の1枚が取れました。
左側がその1枚
右側の骨の跡が
こんな感じで付いているようにおろせたらバッチリです。
完全血抜きは出来ていないものの、この程度でしたら全く問題ございません。
同じ工程を繰り返し、4枚に分かれました。
左の2枚が上身、右の2枚が下見。
こちらが中骨1枚
身の4枚と合わせて5枚おろしの完成です。
透明感のある身、その奥に少し透けて見える茶色。
上身の皮の色が茶色だからです。
こちらも透明感のある身、透けて見える先が白い部分と茶色い部分があるのは
養殖ヒラメの皮色のムラから。
左が上身、右が下見。
この皮目の色が身側から透けて見えていたわけです。
天然ヒラメであれば、下見が白一色のため身から透けて見えるのも白になります。
皮を引いたヒラメの上身
離れて切り取ってある細長い部分がエンガワと呼ばれる部分。
正式には「担鰭骨 (たんきこつ)」です。
ヒレを動かすための筋肉なので食感もコリコリと引き締まっています。
皮を引いたヒラメの下身
ヒラメについてのさらに詳しいブログはこちらからどうぞ。
http://www.sumeshiya.com/blog/2016/11/post-1973.html