ヤナギムシガレイの干物
[海の生き物]
島根県出雲市 美人干物「笹かれい一夜干し」
冷凍の干物を冷蔵庫で4〜6時間解凍して
グリルで中火で表を4,5分、裏面をそれぞれ3,4分様子を見て焼きます。
サイズがS,M,Lと細かく分かれています。
標準和名:ヤナギムシガレイ
ヤナギガレイと呼ばれることも多くあります。
あそこに空いている穴は、干す際に刺した串の跡です。
傷物ではなく、旨みを凝縮させた証。
ヤナギムシガレイの名前の由来は柳の葉の形状と似ているから。
通称でササカレイ・ササガレイと呼ばれているのも
笹の葉の形状と似ているからですね。
魚類を植物に例えるところに風情を感じますよね。
プリンプリンな肉質、写真で伝わりますかね?
目が窪み過ぎていないところから、干し加減が軽めだということがわかります。
ヒラメと違って、歯が尖っていないのがカレイの仲間の特徴です。
裏返してみるとこの通り。
透明感のある美白美人。
骨が透けて見えるほどです。
ヒレも色を主張せず、透明感があります。
なんというか、
美人干物のお魚は、どれも捌いておすしに出来そうなほどの生鮮干物です。
お腹側に、細長く伸びるオレンジ色の部分。
何かわかりますよね??
ヤナギムシガレイの卵です。
体から卵が透けて見えてしまっているって、
なかなか他の生き物では見られないですよね。
もはや、頭の中、眼まで透けています。
表はもちろん、裏も美人。
これも美人干物の凄いところです!
程よく子持ちの魚体は、産卵に備えて栄養を蓄えているため
そのタイミングのお魚全般、
オスよりもメスのほうが美味しくなる傾向にあります。
ヤナギムシガレイの名前の通り
蒸し焼きくらいの焼き加減が、一番ヤナギムシガレイの味を堪能できます。
薄くて平らなだから身が少なそうと思いきや、
食べるところたっぷりあります。
身はふっくらと、ヒレはカリッとした
蒸し焼きが理想的です。
骨からの身離れもよく、身に付いた骨の跡がまた
なぜか食欲をそそります。
尾にかけては更に身が薄く、細くなっていますので
お煎餅のような食感に。
身だけではなく子持ちの場合のお楽しみは、卵の味わいです。
卵は、このような感じにお腹に包まれて収納されています。
これは、本当に贅沢な食べものだと思います。
この卵、一粒一粒がまたヤナギムシガレイとして産まれる可能性があったわけですから。
いつも以上に感謝の気持ちを込めていただきます。
上身を食べ終えたら、中骨を外していきます。
気持ち良いくらいに、骨が綺麗に取れます。
そして、卵のみを摘出。
ヤナギムシガレイの卵は厳密には、このように2つに分かれています。
表と裏というか、右と左というか。
多くの魚類はこのように一つのお腹の中に2つに分かれて卵をもちます。
専門用語でいうと、この状態を「一腹(ひとはら)」と呼びます。
絶妙に干されて、絶妙に身の中で蒸されたヤナギムシガレイの卵。
卵を包んでいる膜が少し黒いのは、
卵を持っていることを少しでも天敵に見つかりづらいように
カーテンの役割として進化したのでしょう。
卵は、こんなに薄い皮で包まれています。
大切に大切にいただきます。
ホクホクして旨味も凝縮していて本当に美味しいです。
一粒一粒が命。
美人干物は、なぜそんなに美味しいのか?
【美人干物(びじんひもの)】ブログよりどうぞ。
https://www.sumeshiya.com/blog/2021/02/post-6490.html
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