アジフライの聖地 長崎県松浦市にて「松浦産シラスとトラフグ」の活用を考えるワークショップ
2022年11月15日
「アジフライの聖地」長崎県松浦市
松浦駅
本日宿泊する【松浦シティホテル】。
1Fの【レストラン松花(まつはな)】さんにて早速ランチ。
松浦新名物
「鯵出汁唐揚&鯵フライ定食」
鯵フライだけでもブランディングに成功しているのに
新名物、鯵の出汁も活用した鶏の唐揚げまで!
アジフライの聖地には、
こんなに沢山アジフライが食べられるお店が密集しています!
こちらのQRコードから、アジフライの聖地情報がたっぷり見ることができます。
本日のワークショップ会場は「松浦市立調川公民館」。(住所:松浦市調川町下免136番地)
「調川」って読めないですよね^^; しらべかわ じゃないですよ。
「つきのかわ」!
施設自体が新しくて綺麗で、調理実習室も
なんでも揃っていて使いやすいです。
ワークショップの終わりにトラフグの握りずしを作ることになっておりますので
ちょちょいと準備を整えます。
今回、酢飯の味付けに使用したのは
松浦市のお隣り、長崎県平戸市(ひらどし) 【キッコータ醤油】さんの「昆布だし すし酢」。
ワークショップ開始前に無事、酢飯の準備は完了!
松浦産しらす・とらふぐの活用を考えるワークショップ
長崎県松浦産のしらす
九州地方では、生しらす自体が珍しい食べものになります。
トラフグは養殖が盛んで、生産量は日本一です。
アジフライに次ぐ、松浦市の新名物の可能性を秘めている食材ということで
地元メディアも取材に入っていました。
黒い帽子のお兄さんは、
漁師さん 兼 松浦市議会議員 で元料理人でもあるというスーパーマン、志水周(しみずまこと)さん。
当日の様子はその日の夕方には、KNTテレビ長崎で放送されたそうで
この二つの食材への関心度が伝わってきますね。
アジフライとは全く違った、新たな名物を作ることは容易いことではありません。
まずは、現状の確認や情報の共有をみんなでしていこうということで
ワークショップのファシリテーターをさせていただきました。
生シラスは鮮度が命で品質管理が難しいのが欠点、
一方のトラフグも高級食材のイメージが強く気軽に食べられないなど課題があります。
ワークショップでは、生シラスを食べられる環境を整えることや、
トラフグを串焼きにすると美味しいという志水さんのアイデアが盛り上がりました。
松浦シティホテルの石井正樹料理長は
「利益を優先するかブランド化するか、両方取るのは難しいのかな」と。
株式会社ウオー の 中川めぐみ代表は
「カジュアルにするのか、ブランドとして確立していくのか、
ここのバランスを皆さんで意見を出し合いながら作り上げていければ素敵」と。
松浦市は2023年1月に開催予定のシラス・トラフグフェアで、
新商品の披露のほか、
市内5店舗以上でシラスやトラフグを使ったメニューの提供を目指すことになっています。。
【長崎県松浦市「アジフライの聖地」の次の「新名物」は生シラス?トラフグ?】
2022年11月15日 KNTテレビ長崎(1:51)
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ワークショップ終了後、
夕食まで2時間ちょっとある
『岡田さん、夕まづめですね。』とめぐみさんからの一言で
ちょっとだけ、釣り散歩に出かけることに。
松浦シティホテルの横は、志佐川(しさがわ)の河口です。
松浦鉄道の線路
明日の船釣り用にと持参していた釣具の一部を持ち出して
この辺りへ釣りパトロールへ
港にいた地元のおじちゃんに、何も釣れないよー。
と言われて、少々凹み気味だったものの
堤防に吐かれたイカの墨を発見し、今朝くらいのものだと二人で確信。
エギは無いものの、海から生命反応を感じられるだけで嬉しいのが釣り人心。
さすが釣りアンバサダー で、「ツッテ」の編集長 中川めぐみさん。
道具をお貸しすると、綺麗にキャスティング!
テトラポットは、穴釣り仕掛けで探ります。
あっという間に暗くなってきたので、潔く納竿(のうかん)。
【納竿(のうかん)】とは、
釣り竿 (ざお) をしまうなどして、その日の釣りをやめること。
竿仕舞 (さおじま) いとも言ったりします。
今夜の夕食はランチと同じく、松浦シティホテル1Fの【レストラン松花(まつはな)】さんにて
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そして翌朝の朝食
アジの開きに、しらすおろし。
徹底的にアジの町ですね。
松浦高校 地域科学科のポスターがイケてます。
2022年11月16日
新松浦漁協のトラフグの養殖場の見学をさせていただけるということで、海へ。
新松浦漁協 水産加工場の椎山篤 工場長さんが同船し説明してくださいました。
今回、船を出してくださったのは
漁師でもあり、水産加工販売や遊漁船もされている
「飛龍丸(ひりゅうまる)」 代表の下条貢司さんです。
あれが養殖場です!と椎山さん。
比較的穏やかな海の中で養殖されているトラフグ。
ちょうど、養殖生簀からトラフグを船に取り込んでいました。
せっかく沖に出て、釣り好きが二人おりますものですから
1時間ちょっとだけ、釣りをさせていただきました。
たった1時間ですから、釣れなくても仕方ないと思いつつも期待してしまうのが釣り人。
釣りアンバサダー で、「ツッテ」の編集長 中川めぐみさん
すし作家 岡田大介
すると、開始早々に、あっさりマダイを釣りあげる、めぐみさん!
本当にすごい。。
僕のほうは、当たりはあるものの中々ヒットせず。。
実績有りの僕のタイラバ(仕掛け)は、自分が釣るためではなく、
めぐみさんに釣って欲しいから持ってきてお貸ししたのだ。
僕は釣れなくてもめぐみさんが釣れたからいいんだと言い聞かせること数分。
きたよきたよ!
僕もマダイー^^!
港に戻ると、沖の養殖場で取り込まれていたトラフグの水揚げ作業がされていました。
船内の生簀にはトラフグがいっぱい!
生簀から網ですくいとり、
バケツリレー方式で
トラフグが陸に水揚げされていきます。
弱らないように、すぐに海水へ
すぐさまフォークリフトで、
港の目の前にある加工場へ運びます。
こちらが、魚の下処理する部屋です。
一匹一匹、フグを身欠い(みがい)ています。
ふぐ調理師の資格者だけが許される技です。
フグは、種類によって食べられるものや、食べられる部位が決まっています。
トラフグは、皮膚や精巣、肉は無毒ですが
肝臓と卵巣に「テトロドトキシン」という猛毒があり、腸にも弱い毒が含まれています。
「ふぐ毒」といえばテトロドトキシンのことです。
フグの種類によっては皮や筋肉にも含まれます。
テトロドトキシンは、加熱に大変強く、調理程度の加熱では壊れません。
トラフグ1匹分の毒量は、約10人分の致死量に相当します。
わずか1mgで、マウス1万匹を殺すことができるほどの猛毒です。
トラフグの刺身を引いています。
ふぐ刺しは「てっさ」と呼ばれたりもしますが、その由来は
安土桃山時代に豊臣秀吉が朝鮮へ出兵するため肥前に名護屋城を築いた際、
そこでふぐを食べた兵士たちが、フグ毒にあたって死んでしまったそうです。
それがきっかけで秀吉は、「ふぐを食べること禁止令」を出して以来、それから250年。
ずっとフグを食べることは禁止されていました。
日本ではじめてフグ食が解禁されたのは、明治22年です。
事実上、解禁されたのは一部の地域だけで、
全国的に許可されたのは太平洋戦争が終わってからになります。
しかし禁止期間も、庶民の間では密かにふぐを食べる人たちがいたそうで
まわりにバレないように、フグと呼ばず隠語を使いました。
「ふぐの毒に当たると死ぬ」、当たると死ぬといえば鉄砲の弾。
それでフグが「てっぽう」と呼ばれるようになり、
「てっぽう」と「さしみ」が合わさって、「てっさ」という言葉が生まれたそうです。
積まれている化粧箱は、昔から伝わる東京出荷専用の身欠きトラフグ箱。
こちらの写真は僕の弟子の一人で、豊洲市場で働いているY君からのもの。
僕の投稿を見て、松浦のフグのことを考えていたら、
とてもタイムリーにお客様から松浦のフグ指定で注文がきましたと!^^!
一通り、加工場の見学をさせていただき、改めて事務所にてお話し合い。
昨日の解凍状態よりもさらに良い状態での生シラスを改めて試食すべきだと、めぐみさん。
他の生しらすの産地で食べるねっとり系の鮮度のものとは違った、
プリプリ系の生しらす。
1年前に漁獲したしらすがこのクオリティということは、
漁法も、冷凍方法もバッチリという裏付けですね。
ここがスタートライン、まずは地元の方々に受け入れてもらえる食文化となるか、
地元の料理屋さんがどのようにこの素材を生かすか。
アジフライの聖地にさらなる新名物が生まれてきそうです。
その後、一行は松浦市の鷹島(たかしま)へ
写真は、鷹島肥前大橋です。
こんな素敵な橋!
元寇の歴史。
そうか、鷹島は元寇襲来の舞台となったしまでした!
このあたりの周辺海域では元寇遺物が多数発見されていて
水中考古学の宝庫としても知られているようです。
こちらでもトラフグちゃんたちがお出迎え。
橋を渡ってすぐのところにあるのがこちら!
道の駅 鷹ら島
鷹(タカ)が多いのでしょうね。
たからじま。。
ダジャレですかね。
鷹島はマグロの養殖が盛んなようです。
毎週土曜日の午前10時から
マグロ解体 実演即売会も開催されています!
道の駅 店内の様子。
地元で水揚げされた魚を加工した食品がずらり。
ドレッシングや乾物、調味料、お菓子やお土産など
農家さん直送の旬のお野菜や果物も豊富です。
実は、ここに地元の漁師さんや漁協から直送された鮮魚がずらりと並ぶことで有名なこの道の駅。
鷹島でとれる
タイ、アジ、サバ、ヤリイカ、サザエ、アワビ、ブリ、メバル、カサゴ、イトヨリダイなどの魚介類、
お昼頃には、もう売り切れているほどの人気でした。。。
お昼ご飯は、こちら!
とれたて新鮮魚介類が食べられる【味処まつばら】さんへ。
鷹島に来たなら一度は鮮魚
御当地海鮮丼 【魚島来飯(おとこめし)】をどうぞ
そんなこと書かれたら、
これ、絶対注文しちゃうやつですね^^;
はい、どーん!
きました!
魚島来飯(おとこめし)!!
鷹島町には地区によって、おとこめしの色々な食べ方があるそうで
お吸い物をかけてお茶漬けにしたり、全卵、もしくは卵黄のみをタレに混ぜて食べたり。
こちらの【味処まつばら】さんでは鷹島町川内養鶏場産の新鮮な生たまごがオプションであるので
丼の中央に少し凹みを付けて(エッグベッド)そこに全卵を落としました。
独特の甘い醤油ダレを回しかけて
いっただっきまーす!
そして、アジフライの聖地 松浦。
ここでもアジフライを食べることが出来ます。
【味処まつばら】さんでは生のアジから手作りで作っているため
売り切れ御免の場合も多くあるそうなので、注文出来る時にはぜひ!
鷹島 本まぐろ大盛り丼フォトコンテスト
こういうの盛り上がりますねー!
アジフライのモニュメントだ!
ここもいつか行ってみたいな。
って、外にあった!
「アジフライの聖地 松浦 石工モニュメント」。
ポスターのとは違うけど、鷹島肥前大橋をバックに撮影出来ちゃうなんて
最高なロケーションです。
道の駅 鷹ら島からの景色が気持ちいい!
二日間でしたので、松浦市のほんの一部しか体験することができませんでしたが
また行きたくなってしまう要素満載の場所だということがわかりました。
次回の松浦行きも楽しみです!