だいだい・ダイダイ・橙・Citrus aurantium
[青果]
ムクロジ目
ミカン科
ミカン属
ダイダイ
2023年1月 高知県「ファームベジコ」さんにて
高さ4,5メートルになる常緑小高木で、枝には刺があります。
1月を代表する柑橘
「橙(ダイダイ)」
子どもの頃から慣れ親しんだ呼び名
「だいだいいろ」は、まさにこのダイダイの色のこと。
なかなか本物を目にする機会も少なくなってきています。
お正月の鏡餅(かがみもち)の上に鎮座しているあのみかんも、
注連飾り(しめなわかざり)に使われているみかんも「ダイダイ」です。
(※現在ではその他の柑橘で代用されることがあります。)
代々受け継がれることを良しとする日本の象徴的文化の一つですね。
果汁は酢として料理に利用されたり(酢みかん)、
緑色の未熟果の果汁は酸味が強く風味も良いため、ポン酢などの調味料に使われることが多いです。
熟した果皮は漢方にも使われています。
果実を縦に4つ切りして、果実の皮を採集して乾燥させたものを橙皮(とうひ)といい、
日本薬局方にも収載され、去痰薬・健胃薬として用いられたり、
橙皮チンキ、橙皮シロップ、苦味チンキなどの製薬原料にされています。
ちなみに、未熟果実を乾燥させたものは枳実(きじつ)と呼ばれ、
芳香性苦味健胃、去痰、排膿、緩下薬として用いられています。
ダイダイを収穫する長崎雅代さん。
だいだいは大きくて色はいいが、正月の飾りにする他になんの役にもたたない。
なんて、言わせない!
使い方、見方を考えればどんなものでも良いところがある!とぼくは考えています。
ヘタを丁寧に整える長崎さん。
ダイダイの葉柄は翼状になっていて、葉身との境にくびれがあります。
かわいいお花形のダイダイのヘタ
種類によってここの形が変わるようです。
これがダイダイイロだ!
ダイダイの果頂部(かちょうぶ)
これは、花は咲いたけれど実が付かず、生理落下した後の様子。
ダイダイは耐寒性が強いので、立木としても優秀です。
普通に植えた場合は枯れてしまう種類の柑橘類を接ぎ木で育てる際に
根側をダイダイにすることで、寒い地域でも他の柑橘類を育てられるようになります。
キャッチボール出来るほど、しっかり硬いダイダイの果実。
坂本龍馬の大好物の一つが
サバのお刺身にダイダイの果汁を絞って食べることだった。
という文献が残っていたようで
それはやってみないとと張り切ったものの、
生サバが手に入らず。。。
まずはマアジで試してみたところ。
おおおお。おいしい。
次に試したのがサーモン。
ダイダイ果汁をぶしゅー。
おおおお。おいしい!
白身魚や青物のお刺身盛り合わせ × ダイダイ
どれも美味しいではないですか!
焼き魚や
揚げ物などにももちろんバッチリ合います。
ということで、
東京「魚耕(うおこう)」にて
2023年1月から橙(ダイダイ)の「酢みかん」を展開中!(荻窪本店・西武池袋店)
日本全体でも生産量の少ない柑橘の一つですのでなくなり次第、柑橘の種類が変わってしまいます。
1月,2月にダイダイに出会えたらラッキーです。
まろやかな酸味とお刺身の旨みがそもそも相性良いですし
お醤油とダイダイ果汁の相性もまたGOODです。
お刺身盛りの飾りの柑橘ではなく、
主役級の存在感を出してくれるのが「酢みかん」文化です。