ブログ

美人干物(びじんひもの)

[料理海の生き物]

PXL_20211104_061559234.jpg
出雲らしい雲が出ていた2021年11月

PXL_20211104_061833982.jpg
美人な干物を作る会社さんがあるということで、出雲干物で有名な渡邊水産さん
通称「わたすい」さんにお伺いしてきました。

PXL_20211104_061704106.PORTRAIT.jpg
ご挨拶も早々に、早速見せてくださったこちらの干物。
生と干物の間。
生とは違った艶っぽさ。
一般的な干物とは違った美しさ。
美人干物(bijin himono)と呼ばれるその意味が、見た瞬間にわかりました。

PXL_20211104_061709809.PORTRAIT.jpg
こちらは、ほんのり燻製された干物
見た目、香りからして、焼く前から美味しさがわかるほどの絶妙な加減の燻製干物です!

PXL_20211104_063942372.jpg
今回、特別に製造工程を見せていただきました。
ご案内くださったのは、
3代目の岩田響子(いわたきょうこ)さん。
日本の伝統食の一つである『魚の干物』ですが、
若い世代の干物離れを食い止めるためだけでなく
干物を取り入れた食生活によって、体調や肌が改善したというご自身の経験から、
『美人干物』というネーミングで自社製品の魅力を広めていらっしゃいます。

PXL_20211104_062522220.jpg
この日は、カマスを開いていました。
旬の一番美味しい時期に、日本海で獲れた魚を目利きして
お刺身で食べられるほどの鮮度のもので、
さらに、程よく脂がのったものを吟味して仕入れるところから
美人干物作りは始まっています。

PXL_20211104_062559041.jpg
お寿司にもできそうなほどの上質なカマスを
熟練の職人さんたちが一匹一匹包丁で開き、
脂ののりを確認しながら、
高知県 室戸の海洋深層水で作られた塩のみを使用して仕込みがされています。

PXL_20211104_062203081.PORTRAIT.jpg
このシワがあるのが美味しい干物の目印です。
干物の美人というのは、シワが多いのが美人だと響子さんはおっしゃっていました。
シワが多い干物のほうが、焼き上げると、元々の干物よりもふっくらジューシーに仕上がる。

新鮮な魚を使い、昔ながらの製法にこだわった品質のよい干物は、
焼いている時も、皮が剥がれたり、身がボロボロとバラけたりせずに失敗しないで焼くことができるそうです。
そのシワシワがあることで、熱が入った際に身から出る蒸気が干物に負担をかけずに、
余裕をもって蒸し焼き状態に仕上げられるということですね!

PXL_20211104_065005446.jpg
絶妙に乾燥させた魚を袋に詰める作業場も、
冷房でひんやりとした空間にすることで、最後の最後まで美人干物の品質管理を徹底されていました。

製造現場を見たあと、干物が焼ける良い香りがしていました。

PXL_20211104_065300928.jpg
ササガレイの美人干物を焼いて待ってくださっていたのは、
響子さんの弟の渡邊友樹(わたなべゆうき)さん
干物解体ショーの始まりです。
※ササガレイ(正式和名:ヤナギムシガレイ)

PXL_20211104_065218534.PORTRAIT.jpg
キッチンハサミとペティナイフ

PXL_20211104_065330239.jpg
ササガレイのお腹側から頭にかけてハサミで切っていきます。

PXL_20211104_065338619.jpg
次に、尾ビレ付近を切り落とします。
(尾ビレももちろん食べられます。)

PXL_20211104_065344526.jpg
3つに分けたら

PXL_20211104_065356664.jpg
身の部分の中央、中骨の上に沿って包丁を入れていきます。

PXL_20211104_065420876.jpg
すると、気持ち良いくらいの身離れの良さを体感することができます。

PXL_20211104_065435960.jpg
あとは、ハムハムするだけです。
干物の乾燥加減が絶妙なので、生っぽさがあるのに、焼く時にドリップがほとんど出ないのもすごいことです。

PXL_20211104_065604207.PORTRAIT.jpg
干物で、しかも焼いた後なのに、この白さ!
これもまた美人干物の所以です。
ふっくら、しっとり、完璧な塩加減。
『うまい。』
そのまま食べても美味しい素材を、
塩と手間だけでここまで美味しく引き出すのは技術と企業努力に他なりません。

PXL_20211104_065620012.PORTRAIT.jpg
ほんのり焼き目が付いた部分も絶妙な香ばしさが加わり
勿論美味しい。
フライパンでも焼けるけれど、圧倒的にグリルで焼いたほうがふっくらと仕上がり
頭やヒレなどが黒く焦げるほど焼かずとも、
白っぽい身に少し焦げ目が付けば美人干物はOKです。

PXL_20211104_065214558.PORTRAIT.jpg
こちらは、アナゴとエテカレイの燻製干物
※エテカレイ(正式和名:ソウハチカレイ)

PXL_20211104_065826252.PORTRAIT.jpg
こちらもあっという間に、簡単にパパパッと解体。

PXL_20211104_070216807.PORTRAIT.jpg
ふっくらジューシー、ほんのり燻製香。
理想的で完璧な焼き加減でした。

PXL_20211104_075629214.PORTRAIT.jpg
こちらは、珍しい
芝エビの一夜干し。
シバエビを丸ごと食べられて、
シバエビをこんなに濃厚に感じられるのは
これまた絶妙な塩分と干し加減の賜物ですね。
シバエビが喜んでおります。

PXL_20211104_074130891.PORTRAIT.jpg
美人干物をお取り寄せしたり、ギフトで注文すると
こんなオシャレな箱で届くそうです。

PXL_20211104_074109540.PORTRAIT.jpg


PXL_20211104_083124004.jpg
今後の美人干物の発信も楽しみにしています。
美味しい美人干物ごちそうさまでした!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

生魚そのものの味を堪能するなら「おすし」が最強だとすると、
魚の旨みを倍増させて幸せにしてくれるのが「干物」です。
すし職人目線で言わせていただくとすれば、
下処理無しで魚調理に取りかかれる楽さもまた干物の魅力です。
調理する必要ほぼ無し。
料理人泣かせな食材。
魚の本当の旨みを絶妙に凝縮して味わえるのが美人干物!

ここからは、
【美人干物】を徹底解説!!

PXL_20220331_032015354.PORTRAIT.jpg
【あじ開き】・【あじの干物】
http://www.sumeshiya.com/blog/2021/09/post-6658.html

PXL_20220401_075150746.PORTRAIT.jpg
【ケンサキイカ(白いか)の一夜干し】
https://www.sumeshiya.com/blog/2021/09/post-6659.html

PXL_20220420_061934476.jpg
【ユメカサゴの干物】
http://www.sumeshiya.com/blog/2021/09/post-6660.html

PXL_20220403_230743239.PORTRAIT.jpg
【かます開き】・【アカカマスの干物】
http://www.sumeshiya.com/blog/2021/09/post-6661.html

PXL_20220331_231124106.PORTRAIT.jpg
【サバ塩干し】・【サバの干物】
https://www.sumeshiya.com/blog/2021/09/post-6662.html

PXL_20220420_062930865.PORTRAIT.jpg
【れんこ鯛丸干し】・【キダイの干物】
http://www.sumeshiya.com/blog/2021/09/post-6663.html

PXL_20220505_035958293.PORTRAIT.jpg
【笹かれい一夜干し】・【ヤナギムシガレイの干物】
http://www.sumeshiya.com/blog/2021/09/post-6664.html

PXL_20220421_214319801.PORTRAIT.jpg
【のど黒開き】・【アカムツの干物】
https://www.sumeshiya.com/blog/2021/09/post-6665.html

PXL_20220507_053211739.PORTRAIT.jpg
【あなご開き】・【アナゴの干物】・【ソフト燻製干物 あなご開き】
http://www.sumeshiya.com/blog/2021/09/post-6666.html

PXL_20220329_074359327.jpg
【ソウハチガレイの干物】
https://www.sumeshiya.com/blog/2021/09/post-6667.html

PXL_20220507_051602699.PORTRAIT.jpg
【シバエビの一夜干し】
http://www.sumeshiya.com/blog/2021/09/post-6669.html

PXL_20220507_052425681.PORTRAIT.jpg
【スルメイカの一夜干し】
http://www.sumeshiya.com/blog/2021/09/post-6670.html

PXL_20220505_213720832.jpg
【ハタハタの干物】
http://www.sumeshiya.com/blog/2021/10/post-6671.html


魚を食事に取り入れたいけれど、生魚は難しそうという方も、
簡単にできる料理法のひとつとして、干物料理いかがでしょうか?

美人干物チャンネル(YouTube)もありますので
美人干物を手に入れた方や、ご興味がある方は是非ご覧になってみてください。
https://www.youtube.com/channel/UCa1QojrgxCR4ZCn5rCzLoGg

【美人干物】のご購入はこちらからどうぞ。
https://izumoboshi-watasui.com/